製品安全

事故情報特記ニュースNo.12

1997.8.21

リンナイ(株)は、システムキッチン組込型ガスコンロ「RBG-20D」の一部機種に使用時、器具栓より微量のガス漏れが生じることが判明したため、平成9年2月13日に社告を掲載し、ガスコンロの器具栓を改善品と無償交換を実施してきたが、同社製LP(液化石油ガス)ガスコンロ「RBR-310CD」に係る事故について、製品評価技術センターにおける事故情報処理テスト結果により、当初報告された事故内容と異なる事故の発生の可能性が判明したこと及び都市ガス用を含めた器具栓の無償交換の実効をあげるため、再度8月21日(木)再社告を掲載した。

下記の製品に関わる相談があった場合は、使用を中止するとともに、製造事業者まで連絡の上、器具栓を改善品と交換するようご指導ください。

(対象製品)

商品名:
システムキッチン組込型ガスコンロ
該当型式
ブランド 型式名
Rinnai

(リンナイ)

RBG-20D、30D、35D、30DV、40D、RBR-305ED、310CD、310CDV、310ED、310EDV、350CD、350CDV、RBR-350ED、350EDV、410CD、410ED、450CD、450ED
Sunwave

(サンウェーブ)

SB-3G-3、4G-4、3SC-1、3SE-1、3BE-1、SB-4BC-1、4BE-1
Cleanup

(クリナップ)

3CT-GK、GS、1C、1D、5D、5DW、4CT-GC
Micado

(ミカド)

MBG-30DV
BOSCH

(ボッシュ)

GCR-30GN、40GN、40GNW、GHR-40GN、40GNW、40MN、40MNW
製造事業者:
リンナイ(株)
製造事業者の連絡先:
フリーダイアル 0120-885-587

【当省事故情報収集制度に寄せられた事故通知内容及びテスト結果】

(1)事故通知内容の概要

LPガスコンロ(RBR-310CD)を使用しているとき、ガス漏れ警報器が鳴り出したため、ガスコンロの器具栓つまみを消火の位置にしたが、バーナの火が消えなかった。そこで屋外にあるガスボンベのバルブを閉めた。しばらくするとバーナの火は消えたが、ガス漏れ警報器が鳴りやまなかったため、ガス漏れ警報器の取付場所の扉を開けたところ、中から一瞬大きな炎があがった。火災は生じなかったが、顔に軽い火傷を負った。

(情報提供者:広島県県民生活部消防防災課)

(2)テスト結果

  • 1 製造事業者からの報告のとおり経年的な影響で器具栓の作動軸が戻らなくなると、つまみ位置を弱火、消火にしたとき、器具栓からガスが漏れ続けることが確認された。かつ、つまみを中間位置にするよりも弱火及び消火位置にした方がガス漏れ量は多くなった。
  • 2 ガスが漏れ続ける器具栓で燃焼させたとき、つまみを消火位置にしても事故と同様にバーナの火が消えることなく、かつ、器具栓からガスが漏れ続けることが確認された。5分間燃焼したが、漏れたガスにバーナの火が引火することはなかった。
  • 3 ガスコンロ内部の空気の対流によっては、漏れたガスが上昇して、バーナの火で引火する可能性があるため、ガス漏れを発生させた後、ガスコンロの内部で火花を発生させて引火状態を確認した。その結果、瞬間的に爆発的な燃焼が生じ、ガスコンロ前面から大きな火炎があがった。

以上のことから、ガス漏れに気づかず弱火で長時間使用している場合には、多量のガスが漏れる可能性があり、特にLPガスは器具栓からガス漏れが生じると下部に滞留するため、ガス漏れに気がつかない場合、引火爆発事故が起きる危険があると考えられる。

したがって、現在実施されている器具栓の交換作業を、できる限り早急に完了する必要がある。

お問い合わせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  製品安全広報課
TEL:06-6612-2066  FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図