製品安全

事故情報特記ニュースNo.31

2000.10.12

加熱用ろうそくの使用中の燃え広がりに係わる注意喚起

当省が収集した事故情報として、アロマテラピーや紅茶ポット等の加熱用ろうそくの使用中に、炎がろうそくの上面全体に燃え広がり、ロウの飛び散りで火傷を負ったという事故が報告されました。

当該製品についてテストを実施した結果、長時間燃焼させた場合に、又はポットとの組合せによって、同様の状態が発生することが確認されましたので、事故の再発防止に資するため、当該事故の情報を提供することとしました。

1.事故の発生状況

約2年間日常的に使用していたアロマテラピー用オイルウォーマー(アロマポット、バーナー等ともいう)内で、加熱用のろうそくを燃やしていたところ、約2時間後、炎がろうそくの上面全体に燃え広がったので、ピンセットでアロマポットから取り出したところ、突然溶けたロウが飛び散り、手に火傷を負い、机の一部が焦げた。
(事故品は、別添写真を参照)
使用したろうそくは金属カップに入っており、その深さは2.6cmであった。従来使用していたろうそくのカップの深さは1.5cmであった。

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2.事故製品

商 品 名:
6 SENTINEL NIGHTLIGHTS
生 産 国:
イギリス
製造業者:
Price's Patent Candle Company Limited London
輸入業者:
有限会社 北欧インフォメーションセンター

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3.事故原因

  1. (1)「燃え広がり」の原因について
    燃焼テストの結果、事故品のろうそくは、金属カップが深く炎が溶けたロウに引火しやすい構造であり、また、組み合わせて用いたオイルウォーマーの空気取り入れ口が大きく炎の揺れを起こしやすい構造であったため、長時間(約4時間)の燃焼により溶けたロウに引火することが確認された。
  2. (2)「ロウの飛散」の原因について
    溶けたロウの飛散は、金属カップをピンセット等で持ち上げて移動しようとする時の振動によるものであった。また、金属カップ内に水滴をたらすと、溶けたロウがはじけるように飛散することも確認された。

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4.注意喚起事項

事故品のろうそくは、その名称から本来の用途が照明用とみられることから、通常多く流通している加熱用ろうそくと比較して金属カップが深く、長時間燃焼できる反面、中の溶けたロウに引火して大きな炎とススをあげて燃えることがありますので、注意が必要です。

また、引火したときはもちろん、引火していない状態でも、燃焼中のロウは溶けていますので、カップを揺らす、水滴をかける、吹き消す等のことをしますと溶けたロウが飛び散って危険ですので、注意が必要です。

なお、これらの注意は、通常の金属カップが浅い加熱用ろうそくでも同様に必要です。

写真1 事故品等

[通常品ろうそく]

[事故品ろうそく(同等品)]

[事故時に使用のオイルウォーマー]

お問い合わせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  製品安全広報課
TEL:06-6612-2066  FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図