製品安全

年度報告書(平成8年度)

平成9年 9月 8日
通商産業省産業政策局製品安全課
通商産業省製品評価技術センター

1.事故情報収集制度について

本制度は、消費生活用製品の欠陥等によって人的被害が発生した事故、人的被害が発生する可能性がある物的事故及びこれらの事故を生ずる可能性の高い製品の欠陥に関して情報を収集するとともに、その内容の調査、検討及び公表を行うことを通じて消費生活用製品の安全対策のために必要な施策の充実並びに事故の未然防止及び再発防止に資することを目的として、昭和49年10月に発足した制度であり、事故防止及び被害者救済のための総合製品安全対策の一翼を担っている。

具体的には、通商産業省所掌の消費生活用製品を対象に、消費者団体、地方自治体(都道府県、市町村等)、消費生活センター、製造事業者及び流通業界、製品安全協会、国民生活センター、一般消費者等の協力を得て、製品事故に関する情報収集を行っているものである。また、平成6年8月から「フリーダイヤルファクシミリ(0120-232529:ツウサンジコツイキュウ)」を製品評価技術センター(以下、評価センターという。)に設置し、一般消費者等からの事故情報の収集を強化したところである。

収集した事故情報は、評価センターで内容を整理・分析し、また事故原因の解明のためのテストが必要と判断したものについては同センターにおいて事故情報処理テストを実施し、通商産業省は、その結果に基づき、製造事業者等に対し再発防止策を講ずるよう指導する等、所要の行政上の措置を行っている。

また、これらの事故情報については、その動向を分析・整理の上、評価センター内に設置されている学識経験者、消費者団体、検査団体等で構成される事故動向等解析専門委員会(平成6年度より開催)における検討を経て、定期的に情報提供を行っているものである。

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2.情報提供内容等の見直し

(1) 事業者名、銘柄及び型式に係る情報の追加的提供

今回から、消費者の生命又は身体に係わる事故の防止に一層遺漏無きを期する観点から、新たに、事故の原因が製品に起因する事例について、当該製品を特定できる情報(当該製品の製造事業者名、銘柄及び型式)を提供し、消費者の注意喚起を図ることとした。

なお、その中には、情報提供時点の販売分については既に再発防止措置を講じたものも含まれること、また、情報提供が事業者の法的責任を予断するものではないことに留意されたい。

具体的には、事故の原因が製品に起因すると認められる下記の場合について、当該製品に係る事業者名等に係る情報提供を行う。

  1. 1 製造、販売時点から製品自体に問題のあるもの
    A:
    専ら設計上、製造上又は表示等に問題があったと考えられるもの
    B:
    製品に問題があり、使い方も事故発生に影響したと考えられるもの
  2. 2 製造・販売時には製品に問題はないが、製造後長期間経過したり、長期間の使 用により性能が劣化したものと考えられるもの

(2) より機動的な情報提供の実施

  1. 1 上記の基準に該当する旨が確認されたものについては、現在の年1回の情報提 供周期を短縮し、当面消費者行政ニュース(消費経済課において四半期毎に発行 している)を活用し四半期毎に情報提供を行うこととした。
  2. 2 但し、重大事故(死亡又は重度障害に結びつき得るもの)については、1 にか かわらず上記の基準に該当することが確認された後、可及的速やかに公表を行う。

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3.平成8年度事故情報の収集結果について

(1) 概況

事故情報収集制度に基づく平成8年度の事故情報総通知件数は、「1214件」であった。このうち「交通事故」などの本制度の趣旨になじまないもの及び重複情報の197件を差し引いた残りの「1017件」が実質的な事故情報収集件数となった。

この収集件数は、前年度とほぼ同等であり、商品分類別の上位3分類(家庭用電気製品、燃焼器具、乗物・乗物用品)の順位に変化はなかったものの、燃焼器具及び乗物・乗物用品の比率が増加した。

この背景には、燃焼器具及び乗物・乗物用品の事故が多く新聞で報道されたことにより、これらに係る事故情報の収集が増加したことによるものと思われる。

(2) 事故情報通知者の状況

事故情報総通知件数1214件の情報通知者の状況は、図-1のとおりである。

図-1 事故通知者の状況

図-1より、事故情報通知者の内訳は、「製品安全協会」(44%)からの情報通知が最も多く、「消費生活センター」(29%)と合わせて全体の約73%を占めた。次いで、「製品評価技術センター」(14%)、「地方自治体」(4%)、「製造事業者等」(4%)、「通産省消費者相談室」(2%)、「消費者(個人)」(1%)、「その他」(3%)の順になっている。

このうち、注目すべきは、製品安全協会からの情報通知が前年度(413件)に比べて大幅に増加(531件)した。製品安全協会については、通商産業省が事故情報収集の強化の一環として、同協会に委託し平成7年から全国47都道府県に配置している事故情報モニターからの事故情報収集を積極的に展開しており、モニター研修の実施等の効果が現れつつあるものと考えられる。

また、フリーダイヤルファクシミリを利用した事故等の通知件数は、前年度の207件に対して156件であった。

(3) 商品分類別の事故通知件数(表1参照)

商品分類別にみた事故通知件数及び割合は、図-2のとおりである。

図-2 商品分類別の事故通知件数及び割合

図-2より、商品分類別にみると、通知件数の最も多い商品は、「家庭用電気製品」(31%)及び「燃焼器具」(25%)で、合わせて全体の56%を占めている。次いで、「乗物・乗物用品」(16%)、「身のまわり品」(6%)、「家具・住宅用品」(6%)、「レジャー用品」(4%)、「台所・食卓用品」(3%)、「繊維製品」(3%)、「保健衛生用品」(2%)、「乳幼児用品」(2%)等となっている。

(4) 被害の状況(表2参照)

製品事故は、被害状況より大別して「人的被害の発生した事故」と「人的被害の発生しなかった事故」に分類される。

人的被害の発生した事故は、「死亡事故」、「重傷事故」、「軽傷事故」に分類され、一方、人的被害の発生しなかった事故は、「拡大被害」(他の製品に被害が拡大したもの)、「製品破損」(製品破損のみにとどまったもの)、「特に被害なし」に分類される。

被害の状況は、図-3のとおりである。

図-3 被害状況

図-3より人的被害の発生した事故は、435件と事故通知件数の43%、物的被害のみ発生した事故は、556件と事故通知件数の55%を占めているが、特に被害のなかったものは昨年の9件から26件へと大幅に増加している。

1 人的被害の発生した事故

人的被害の発生した事故(死亡、重傷、軽傷)については以下のとおりとなっている。

a「死亡事故」

死亡事故は78件あり、商品分類別にみた死亡事故発生状況は、「燃焼器具」(56%)が多く、次いで「家庭用電気製品」(21%)となっている。

その他では、「乗物・乗物用品」(14%)、「レジャー用品」(4%)、「家具・住宅用品」(4%)、「乳幼児用品」(1%)の順となっている。

死亡事故の内容を見ると、「燃焼器具」では、ガスストーブ、ガス風呂釜及び石油ファンヒーターによる一酸化炭素中毒死の事故が目立った。また、石油ストーブ、ガスコンロ等による事故では、火災になって焼死する事故が多くあり、その中には、幼児や高齢者の逃げ遅れによるものがあった。

「家庭用電気製品」では、電熱関係の器具に死亡事故が集中し、その中で、電気こたつ、電気ストーブ等からの火災による焼死が目立った。

「乗物・乗物用品」では、ジャッキの外れにより車体の下敷きになったという事故、四輪自動車のブレーキとアクセルの踏み間違えによる急発進事故、車のエンジンをかけたまま仮眠したことによる一酸化炭素中毒といった死亡事故がみられた。

「レジャー用品」では、釣り竿による感電死がみられた。

「家具・住宅用品」では、窓の手すりにもたれた際に、手すりが外れて、転落した死亡事故がみられた。

b「重傷事故」

重傷事故は63件あり、商品分類別にみた重傷事故発生状況は、「家具・住宅用品」(24%)、「燃焼器具」(16%)、「レジャー用品」(16%)が多く、次いで「身のまわり品」(11%)、「繊維製品」(10%)、「その他」(6%)、「家庭用電気製品」(5%)、「乗物・乗物用品」(5%)、「台所・食卓用品」(5%)、「乳幼児用品」(2%)の順となっている。

重傷事故の内容をみると、「家具・住宅用品」では、金属製脚立の転倒やはしごからの転落による骨折事故等が最も多くみられた。

「燃焼器具」では、石油ストーブのカートリッジタンクに灯油を補給した際にタンクの蓋を十分に締めなかったため、あるいはストーブを点火したままで給油したため、漏れた灯油に引火して火災が発生し火傷を負った重傷事故、ガスコンロ(LPガス用)の爆発あるいはガスストーブからの火災による火傷事故による重傷事故が特に目立った。その他、簡易ガスコンロのカセット容器の爆発による火傷事故といった重傷事故等もみられた。

「レジャー用品」では、遊具(木製遊具)のロープが首に巻き付き意識不明となる事故、着火剤による火傷、スキー板の折損による骨折事故等がみられた。

「身のまわり品」では使い捨てかいろを長時間使用した重傷の火傷等の重傷事故がみられた。

「繊維製品」では、クリーニング後のズボンを着用してかぶれを起こした事故、新品の靴下をはいたところ血管炎になった等の重傷事故がみられた。

「その他」では、手に持っていたメジャーが架線に接触し感電・火傷した事故、家庭用除雪機に詰まった雪を取り除こうとして手を切断した重傷事故がみられた。

「家庭用電気製品」では、電気ポットの転倒によりふたが開き幼児が手足に火傷した事故、乾電池の逆装てんによる火傷事故、電気洗濯機に指を巻き込まれ指を切断した等の重傷事故がみられた。

「乗物・乗物用品」では、自転車で走行中、突然ブレーキがかかり、転倒し骨折した事故がみられた。

「台所・食卓用品」では、フードカッターを購入し、開封して使おうとした矢先、刃が足に落ちてけがをした事故、圧力鍋で落花生を煮ているときに突然ふたが飛び、中の煮汁で顔を火傷した事故等の重傷事故がみられた。

c「軽傷事故」

軽傷事故は294件あり、商品分類別にみた軽傷事故の発生状況は、「燃焼器具」(21%)が最も多く、次いで「身のまわり品」(16%)、「家庭用電気製品」(14%)、「家具・住宅用品」(11%)、「乗物・乗物用品」(9%)、「台所・食卓用品」(8%)、「繊維製品」(6%)、「レジャー用品」(5%)の順となっている。

軽傷事故の内容をみると、「燃焼器具」では、石油ストーブによる火傷の軽傷事故が最も多く発生している他、ガス湯沸器、簡易ガスコンロ、ガスコンロ、着火剤等による火傷又はガス給湯器によるCO中毒事故がみられた。

「身のまわり品」では、簡易ガスライターによる火傷等の軽傷事故が最も多く、その他では時計バンドによる皮膚障害、使い捨てカイロを長時間リュックで押しつけて使用したことによる低温火傷、シールはがしを換気の悪い場所で使用したことによる薬物中毒事故等、様々な商品にわたって軽傷事故がみられた。

「家庭用電気製品」では、乾電池(アルカリ)の液漏れによる火傷事故の他、ヘアドライヤーから溶けたはんだが飛び出して火傷した事故、電気ポットによる火傷事故、配線器具や電気ストーブからの火災による火傷事故、扇風機の羽根による怪我や卓上型蛍光灯スタンドのアームに指を挟まれ怪我をしたという事故などの軽傷事故がみられた。

「家具・住宅用品」では、アコーデオン式門扉、椅子、金属製脚立、浴槽、踏台、二段式ベッド等による打撲、切り傷等の軽傷事故がみられた。

「乗物・乗物用品」では、非金属製タイヤチェーンのフックの破損による怪我という事故、マウンテンバイクの前輪が外れて怪我をしたという事故、自動車の急発進による打撲事故といった軽傷事故がみられた。

「台所・食卓用品」では、鍋の取手の折損により火傷したという事故、ワインの瓶の栓を抜いているときに瓶が割れ怪我をしたという事故、ガラス製コップを洗っている時に破損して指を裂傷した事故、圧力なべ、魔法瓶、やかんによる火傷事故といった軽傷事故がみられた。

「繊維製品」では、婦人用スーツ、ズボン等のクリーニング仕上不良によるかぶれ等の軽傷事故が目立った他、体型補正下着、スカーフ、Tシャツ等による発疹、かぶれ等の軽傷事故もみられた。

「レジャー用品」では、玩具(化学発光体、こま、花火等)による軽傷事故が目立った他、スノーボード、エキスパンダー、トレーニング器具等により怪我をした等の軽傷事故もみられた。

2 人的被害の発生しなかった事故

人的被害の発生しなかった事故については、次のとおりである。

a「拡大被害」

拡大被害は321件で、商品分類別にみた拡大被害の発生状況は、「家庭用電気製品」(47%)及び「燃焼器具」(37%)が全体の84%を占めた。次いで、「乗物・乗物用品」(7%)、「身のまわり品」(3%)、「保健衛生用品」(2%)、「家具・住宅用品」(2%)、「レジャー用品」(1%)の順となっている。

被害の内容をみると、「家庭用電気製品」では、カラーテレビ、観賞魚水槽用ヒーター、電子レンジ、照明器具、配線器具、電気ストーブ、エアコン、電気こたつ、オイルヒーター、扇風機、電気冷蔵庫等の幅広い商品にわたって、延焼による拡大被害が多くみられた。

「燃焼器具」では、石油ストーブ及びガスコンロによる拡大被害が多くみられた他、石油ファンヒーター、ガスストーブ、ガス及び石油風呂釜、石油小型給湯器等からの延焼による拡大被害がみられた。

「乗物・乗物用品」では、四輪自動車の火災事故によるものが多くみられた他、カーステレオ、非金属製タイヤチェーン、ルーフキャリア等による拡大被害がみられた。

「身のまわり品」では、簡易ガスライターの破裂、延焼による拡大被害が多くみられた。

「保健衛生用品」では、スプレー缶の破裂による拡大被害が多くみられた。

b「製品破損」

製品破損は235件あり、商品分類別にみた製品破損の発生状況は、「乗物・乗物用品」(43%)、「家庭用電気製品」(41%)に多く発生しており、次いで、「燃焼器具」(7%)、「家具・住宅用品」(3%)、「レジャー用品」(3%)の順となっている。

製品破損の内容をみると、「家庭用電気製品」では、カラーテレビによる製品破損(発煙)、電気炊飯ジャー、温水洗浄便座、電気温風機、ヘアードライヤー、扇風機、電気ポット、照明器具、電子レンジ、ホットプレート、パソコン用ディスプレー、電気掃除機等の広範囲の商品にわたり、製品破損がみられた。

「乗物・乗物用品」では、四輪自動車による製品破損が最も多く発生し、次いで、自動二輪車、マウンテンバイク、自動車用キャリアボックス、電動車椅子に製品破損がみられた。

「燃焼器具」では、ガス湯沸器、ガスボンベ、石油小型給湯機、簡易ガスコンロ、ファンヒーター(ガス用)、ガス炊飯ジャー等に製品破損がみられた。

(5) 事故原因(表3参照)

事故原因をみると、「専ら誤使用や不注意な使い方によると考えられるもの」(368件)による事故が最も多く、次いで「原因不明のもの」(264件)、「専ら設計上、製造上又は表示等に問題があったと考えられるもの」(179件)、「製品自体に問題があり、使い方も事故発生に影響したと考えられるもの」(43件)、「業者による工事、修理又は輸送中の取り扱い等に問題があったと考えられるもの」(39件)、「製造後長期間経過したり、長期間の使用により性能が劣化したと考えられるもの」(34件)、「その他製品に起因しないと考えられるもの」(19件)となっている。

なお、「調査中のもの」(71件:係争中9件を含む)は、引き続き調査を行っており、逐次事故原因を究明しているところである。

商品分類別にみた事故原因は、図-4のとおりである。

図-4 商品分類別の事故原因

(6) 事故原因別の被害状況(表4参照)

事故原因別の被害状況は、図-5のとおりである。

図-5 事故原因別の被害状況

図-5より、死亡事故とその事故原因をみると、「専ら誤使用や不注意な使い方によると考えられるもの」(49%)が最も多く、次いで「原因不明のもの」(33%)となっているが、「専ら設計上、製造上又は表示等に問題があったと考えられるもの」に起因した死亡事故はなかった。

このうち、「原因不明のもの」については、事故品の多くは、焼損が著しいこと等から製造業者、型式等の確認ができず、詳細な調査ができず原因究明できなかったものである。しかしながら、更に調査の強化を図り、事故品の割り出しから必要に応じて製品評価技術センター及び、原因究明ネットワーク機関の活用を考え、死亡事故の再発防止を図る必要があると考えている。

図-5より、重傷事故とその事故原因をみると、「専ら誤使用や不注意な使い方によると考えられるもの」(52%)が最も多く、次いで「専ら設計上、製造上又は表示等に問題があったと考えられるもの」(10%)、「製品自体に問題があり、使い方も事故発生に影響したと考えられるもの」(6%)、「原因不明」(6%)、「その他製品に起因しないと考えられるもの」(3%)の順となっている。

このうち、特に多い「専ら誤使用や不注意な使い方によると考えられるもの」に起因する重傷事故については、死亡事故の場合と同様に消費者への対応が必要であり、また、「専ら設計上、製造上又は表示等に問題があったと考えられるもの」に起因する重傷事故には、製造業者等に対して、必要に応じて構造・表示等の改善を求めている。

図-5より、軽傷事故とその事故原因をみると、「専ら誤使用や不注意な使い方によると考えられるもの」(40%)が最も多く、次いで「専ら設計上、製造上又は表示等に問題があったと考えられるもの」(25%)の順となっている。

このうち、「専ら誤使用や不注意な使い方によると考えられるもの」に起因する軽傷事故については、死亡、重傷事故に比べて、極めて発生件数が多いことから、消費者のうっかりミスに対する、注意喚起が特に必要と考えられる。また、「専ら設計上、製造上又は表示等に問題があったと考えられるもの」に起因する事故については、軽傷事故といえども、重大事故になる可能性も考えられるため、必要に応じて製造業者等に対して改善を求めている。

図-5より、拡大被害とその事故原因をみると、「専ら誤使用や不注意な使い方によると考えられるもの」(42%)が最も多く、発火による他の製品への延焼といった事故が多い。次いで「原因不明のもの」(32%)、「専ら設計上、製造上又は表示等に問題があったと考えられるもの」(7%)、「製造後長期間経過したり、長期間の使用により性能が劣化したと考えられるもの」(6%)の順となっている。

拡大被害についても、消費者の誤使用・不注意に起因した被害が多く発生していることから、特に消費者に対して注意喚起を行っており、また、「専ら設計上、製造上又は表示等に問題があったと考えられるもの」及び、「製品自体に問題があり、使い方も事故発生に影響したと考えられるもの」に起因するものについては、製造業者等に対し、一層の改善を求めていくこととする。

図-5より、製品破損とその原因をみると、「原因不明のもの」(33%)が最も多く、次いで「専ら設計上、製造上又は表示等に問題があったと考えられるもの」(31%)、「専ら誤使用や不注意な使い方によると考えられるもの」(14%)、「業者による工事、修理又は輸送中の取り扱い等に問題があったと考えられるもの」(5%)、「製造後長期間経過したり、長期間の使用により性能が劣化したものと考えられるもの」(4%)、「製品自体に問題があり、使い方も事故発生に影響したと考えられるもの」(3%)の順となっている。

製品破損についても、人的被害の発生した事故や拡大被害のあった事故と同様に、消費者の誤使用・不注意に起因した被害が多く発生していることから、消費者に対して注意喚起を行っていく。

(7) 再発防止措置状況(表5参照)

再発防止措置状況は、540件について措置が実施されており、その内容は図-6のとおりである。

事故原因が判明したものの中で、原因が製品に起因するものについては、事故再発防止の観点から、メーカー、関係業界等に対して、製品交換、製造工程の管理強化等、所要の措置を講ずるよう指導を、また、必要な場合には回収命令等、法令に基づく措置を行っている。

当省の平成8年度の命令発動及びメーカー名、型式名を含む事故情報等の公表実績は、危害防止命令2件(ローラスケート、乳幼児用ベッド)を含め5件となっている。(詳細は別紙参照)これらの情報については製品評価技術センターの「事故情報特記ニュース」により各消費生活センターに情報提供し、消費者への周知徹底を図っている。

図-6 再発防止借置状況

図-6より、再発防止措置状況は、「製品の改良、製造工程の改善、品質管理の強化等を行ったもの」(50%)が最も多く、次いで、「表示の改善、取扱説明書の見直し等を行ったもの」(22%)、「製品の交換、部品の交換、安全点検等を行ったもの」(13%)、「政府、団体、事業者等の広報等により消費者に注意を喚起したもの」(10%)、「製品の製造、販売又は輸入を中止したもの」(4%)であった。

表5より、商品分類別にみた再発防止措置状況は、「家庭用電気製品」が最も多く(総措置件数334件のうち104件/31%)、製品の改良及び製造工程の改善の措置が行われている他、表示の改善、製品の交換、部品の交換の措置も行われている。

「乗物・乗物用品」では、製品の改良、製造工程の改善等の措置が多く行われている他、表示の改善、部品の交換等の措置も行われている。

「身のまわり品」では、製品の改良の措置が多く行われている。

「燃焼器具」では、政府、団体、事業者の広報活動と、製品の改良、製造工程の改善等の措置が行われている。

「台所・食卓用品」及び「レジャー用品」では、ともに製品の改良及び製造工程の改善措置が行われている他、表示の改善等の措置が行われている。

「乳幼児用品」及び「繊維製品」では、製品の改良及び製造工程の改善等が行われている。

(8) 商品分類別製造業者等の被害者への措置状況(表3、表5参照)

商品分類別にみた製造業者、販売業者等の被害者への措置状況は、440件について措置がされており、「乳幼児用品」(94%)、「身のまわり品」(84%)、「家具・住宅用品」(73%)、「台所・食卓用品」(71%)、「繊維製品」(62%)については、被害者への対応率が高い。次いで、「レジャー用品」(55%)、「保健衛生用品」(46%)、「乗物・乗物用品」(45%)、「家庭用電気製品」(41%)等となっている。一方、「燃焼器具」(16%)については対応率が比較的低い。

対応率の高い商品については、被害者への対応が良いという半面、事故原因として、製品自体に起因するものが多いからとの見方もできる。

一方、対応率の低い商品は、主に事故原因が被害者の誤使用・不注意若しくは、製品に起因しないものが多く、また、製品の焼損が著しくて製造業者名及び型式が判明できないものが多いからと推測される。

被害者への措置の内訳は、被害金額の支払い、製品交換、代金返済、謝罪、調査結果の説明等であった。

(9)主な事故事例

主な事故事例については表6のとおりである。

(10)事故情報処理テスト

収集した事故情報のうち、平成8年度中に電子レンジ、電気ポット、石油ファンヒーター、ガスファンヒーター、電気ストーブ、カラーテレビ、ヘアドライヤー、電気洗濯機、電気掃除機、折り畳み式ベッド等46件について事故原因の究明のためのテストを行った。主な事故情報処理テスト事例は、表7のとおりである。

(11)社告回収等一覧

平成8年度に通知があり、新聞紙上に社告を掲載し、又は自主回収を行い、製品の回収・交換等を実施しているものは、表8のとおりである。

(12)事故情報の収集方法

事故情報収集制度は各種の行政施策に反映するため、通商産業省の所掌に係る消 費生活用製品の欠陥等により人的被害が生じた事故、人的被害が発生する可能性の 高い物的事故及びこれらの事故の生ずる可能性の高い製品の欠陥に関する情報等を収集している。

個人を含む各種の団体等から通知を受けており、その体系図を図7に示す。 事故情報は、評価センターが、以下の方法により収集している。

  1. 1 消費者団体、地方自治体、消費生活センター等、製品安全協会、国民生活センター等からの通知
  2. 2 販売業者及びこの関係団体からの通知
  3. 3 製造事業者及びこの関係団体からの報告
  4. 4 一般消費者からのフリーダイヤルファクシミリによる通報
  5. 5 一般消費者、報道機関、病院、警察署、消防署、その他からの連絡

お問い合わせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  リスク評価広報課
TEL:06-6612-2066  FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図