名称:ジチオりん酸O-エチル-O-(4-メチルチオフェニル)-S-n-プロピル
CAS番号:35400-43-2
物質ID: | 31 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない物質。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | may burn but does not ignite readily(HSDB(2005))の記載より区分外とした。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない物質。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | may burn but does not ignite readily(HSDB(2005))の記載により区分外とした。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 水溶性のデータがあることより、水反応性ではないとして区分外とした。 |
13 | 酸化性液体 | 分類できない | - | - | - | - | フッ素、塩素は含まない。酸素はリンと結合しているが、酸化性のデータがなく、分類できないとした。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分3 | 危険 | H301: 飲み込むと有毒 |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P330: 口をすすぐこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラット LD50:100-300mg/kg(ACGIH(2001))、オス 107-304mg/kg、メス 65-275mg/kg(PATTY(5th, 2001)の記載より区分3に分類した。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分3 | 危険 | H311: 皮膚に接触すると有毒 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P361: 汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ウサギ LD50:オス 820m/kg、メス 994mg/kg(PATTY(5th, 2001))、800-1000m/kg(ACGIH(2001))の記載より区分3に分類した。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。(常温では蒸気の発生は無視できる。) |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。(マウス、ハムスターLC50>0.49mg/L/4H(PATTY(5th, 2001))のデータがあり、区分3、4が想定できる。) |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギの試験で刺激性なし(ACGIH(2001))の記載より区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギの試験で刺激性なし(ACGIH(2001))の記載より区分外とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できないとした。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | 純品を使用したモルモットによる試験で陰性であったため区分外とした。(最終使用製品を使用した試験では陽性という結果もある。) |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | マウス優性致死試験(ACGIH(2001))、マウス小核試験(PATTY(5th, 2001))で陰性、及びin vitroの試験(エームズ試験、姉妹染色体分体交換試験)でも陰性(ACGIH(2001)、PATTY(5th, 2001))の記載より区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | マウス及びイヌの試験で発がん性は認められなかった(PATTY(5th, 2001))の記載があり、ACGIHでA4に分類されていることより区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分外 | - | - | - | - | ラット、ウサギを使用した妊娠動物への経口投与試験で胎児毒性、及び催奇性は認められなかったが、母体毒性(摂餌量、体重の減少)が認められた(ACGIH(2001))、ラットを使用した妊娠動物への経口投与試験で母体毒性、胎児毒性、及び催奇性は認められなかった(PATTY(5th, 2001))、及びラットの3世代試験(吸入暴露)で生殖毒性は認められなかった(ACGIH(2001))の記載より区分外とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(神経系) | 危険 | H370: 臓器の障害(神経系) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトの急性毒性症状として頭痛、めまい、痙攣、呼吸不全等の中枢神経の抑制、及び縮瞳、不整脈、筋攣縮等神経系への影響が見られる(EHC 63(1986))、(ICSC(1993))、(HSDB(2005))、またラットの単回投与試験で、区分1のガイダンス値内の投与量で血清、赤血球、脳内のコリンエステラーゼ活性の抑制が認められた(PATTY(5th, 2001))との記載より区分1(神経系)に分類した。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(神経系) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(神経系) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを使用した経口、及び吸入反復投与試験で、区分1のガイダンス値内でコリンエステラーゼ活性の抑制が認められた(ACGIH(2001))、(PATTY(5th, 2001))、またヒトの慢性毒性症状として頭痛、脱力、記憶力低下、睡眠障害、食欲減退、失見当識、手足のふるえ等が見られる(HSDB(2005))の記載より区分1(神経系)に分類した。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=0.75ppb(AQUIRE、2003)から、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分1、急速分解性がないと推定され(BIOWIN)、生物蓄積性があると推定される(log Kow=5.48(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分1とした。 |
政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。 |
使用マニュアル |
|
解説・用語集(エクセルファイル) |
|
厚生労働省モデルSDS |
職場のあんぜんサイトへ |