名称:N,N-ジメチルホルムアミド
CAS番号:68-12-2
物質ID: | 149 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分3 | 警告 | H226: 引火性液体及び蒸気 |
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P233: 容器を密閉しておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P242: 火花を発生させない工具を使用すること。 P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ICSC(2000)による引火点は58℃(密閉式)であり、「区分3」に該当する。国連危険物輸送勧告ではクラス3、容器等級III(国連番号2265)。 | |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 常温の空気と接触しても自然発火しない(発火点445℃(ICSC,2000))。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 区分外 | - | - | - | - | 国連危険物輸送勧告がクラス3(国連番号2265)。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分5 | - | 警告 | H303: 飲み込むと有害のおそれ | P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ラットを用いた経口投与試験の LD50=4,200 mg/kg(環境省リスク評価第1巻(2002)), 3,040 mg/kg(SIDS(2004)), 3,000 mg/kg, 3,920 mg/kg, 4,000 mg/kg, 4,320 mg/kg, 3,200 mg/kg, 7,170 mg/kg(EHC 114(1991))より、3,370 mg/kg と算出された。この値から、区分5とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分5 | - | 警告 | H313: 皮膚に接触すると有害のおそれ | P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ラットを用いた経皮投与試験の LD50=5,000 mg/kg, 11,140 mg/kg, 11,000 mg/kg(EHC 114(1991)), 3,500 mg/kg(環境省リスク評価第1巻(2002))より、4,390 mg/kg と算出された。この値から、区分5とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体であるため、ガスでの吸入は推定されず、分類対象外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | 動物を用いた皮膚刺激性試験結果の記述に「刺激性はみられなかった」(CERI・NITE有害性評価書 No.8(2005))とあり、区分外とした。ただし、ヒトの事故で皮膚の刺激性が報告されている。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | 危険 | H318: 重篤な眼の損傷 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 |
ウサギを用いた眼刺激性試験により、「75-100%の水溶液ではより強度の刺激性を示した」、「14日目までに、軽度の結膜の発赤、中等度の角膜傷害が、重度の損傷、軽微な表面の変形、角膜下血管新生の領域と共にみられた」(EHC 114(1991))という記述から、眼に重篤な損傷性を有すると考えられ、区分1とした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | モルモットを用いたMaximization法による試験の結果、「反応がなかった」(EHC 114(1991))という記述があるが、陰性のデータが1つしかないため、分類できない とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分2 | 警告 | H341: 遺伝性疾患のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
CERI・NITE有害性評価書 No.8(2005)の記述から、経世代変異原性試験で陰性、生殖細胞in vivo変異原性試験がなく、体細胞in vivo変異原性試験で陽性の結果があり、生殖細胞in vivo遺伝毒性試験がないことによる。 | |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | IARC 71(1999)がグループ3、ACGIH-TLV(2005)がA4に分類されていることによる。 |
7 | 生殖毒性 | 区分1B | 危険 | H360: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
CERI・NITE有害性評価書 No.8(2005)から、親動物に一般毒性影響のみられない濃度で、次世代に奇形(口蓋裂、外脳症、水頭症、蝶形骨欠損、癒合肋骨、尾欠損)などがみられていることによる。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(肝臓)、区分2(呼吸器) |
警告 危険 |
H371: 臓器の障害のおそれ(呼吸器) H370: 臓器の障害(肝臓) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトについては「摂食障害、嘔吐、腹部、腰部、大腿部の痛みがみられ、症状が消えた後でも肝臓で線維化、組織球の集簇」(CERI・NITE有害性評価書No.8(2005))の記述があり、実験動物では「肺胞壁の肥厚」(CERI・NITE有害性評価書No.8(2005))等の記述があることから、肝臓、呼吸器が標的臓器と考えられた。なお実験動物に対する影響は、区分2に相当するガイダンス値の範囲で見られた。 以上より分類は区分1(肝臓)、区分2(呼吸器)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(肝臓) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(肝臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトについては「肝機能障害」、「アルコール不耐性の兆候が見られた.」(IRIS(1990))、「肝障害の増加ASTまたはALTの上昇」、「限局性肝細胞壊死、滑面小胞体の微小胞の脂肪変性」の記述があり、実験動物では「小葉中心性の肝細胞肥大」(NTP TOX22(1992))、「急性肝細胞傷害を示唆する」、「SGPT 及び SGOT 活性の上昇、幼若動物の肝臓に病理組織学的な変化」(IRIS(1990))、「100 ppm 以上: ALP 活性上昇200 ppm 以上: ALT 活性上昇」、「200 ppm 以上: 肝臓の単細胞壊死」(CERI・NITE有害性評価書No.8(2005))等の記述がある。なお実験動物に対する影響は、区分2に相当するガイダンス値の範囲で見られた。 以上より分類は区分1(肝臓)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 | - | - | - | - | 魚類(ヒメダカ)の96時間LC50>100mg/L(環境省生態影響試験、1995)他から、区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 難水溶性でなく(水溶解度=1.00×106mg/L(PHYSPROP Database、2005))、急性毒性が低いことから、区分外とした。 |
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