GHS分類結果

名称:
CAS番号:7439-92-1

結果:
物質ID: 168
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体である。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体である。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体である。
7 可燃性固体 区分外 - - - - 不燃性である。(ICSC(J)(2002))
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 分子内に爆発性ならびに自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体である。
10 自然発火性固体 区分外 - - - - 不燃性である。(ICSC(J)(2002))
11 自己発熱性化学品 区分外 - - - - 不燃性である。(ICSC(J)(2002))
12 水反応可燃性化学品 区分外 - - - - 水と危険な反応を起こさない。(Ullmanns(E)(5th, 1995)A15:193-195)
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体である。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - 分子内に酸素、フッ素または塩素原子を含んでいない。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 有機物でない。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない - - - - データなし。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない - - - - データなし。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない - - - - データなし。
5 生殖細胞変異原性 区分2 警告 H341: 遺伝性疾患のおそれの疑い P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。
P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。
P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
P281: 指定された個人用保護具を使用すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
IARC suppl.7(1987)、EHC 3(1977)、DFGOTvol.17(2002)、ACGIH(7th, 2001)では、鉛関連労働者の末梢血リンパ球における染色体異常に関しては相反する結果が得られているが、鉛そのものに染色体異常/小核誘発作用があるとの記述があることから、区分2とした。
6 発がん性 区分2 警告 H351: 発がんのおそれの疑い P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。
P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。
P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
P281: 指定された個人用保護具を使用すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
IARC Supplement 7(1987)および日本産業衛生学会で2B、ACGIH(7th, 2001)でA3、EPA(IRIS(1993))でB2に分類されていることから、区分2とした。
7 生殖毒性 区分1A 危険 H360: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。
P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。
P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
P281: 指定された個人用保護具を使用すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
EHC 3(1977)、ACGIH(7th, 2001)、DFGOTvol.17(2002)、PATTY(4th, 1994)、IARC 23(1980)のヒト暴露例で精子形成に影響があるとの記述、EHC 3(1977)の女性職業暴露例で排卵機能障害がみられたとの記述から、区分1Aとした。ACGIH(7th, 2001)、DFGOTvol.17(2002)、PATTY(4th, 1994)、IARC 23(1980)で新生児の認知機能発達障害との関連、DFGOTvol.17(2002)、PATTY(4th, 1994)で流産増加との関連についての記述があるが、明確な結論はえられていない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない - - - - ヒトでの急性中毒では腎機能障害が認められたとの症例報告がある(DFGOT, vol.17(2002))が、同じ出典に、その後の疫学調査では、腎障害は無かったとの記述があり、腎臓を標的臓器とするにはデータ不足であるため分類できないとした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(造血系、腎臓、中枢神経系、末梢神経系、心血管系、免疫系) 危険 H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(造血系、腎臓、中枢神経系、末梢神経系、心血管系、免疫系) P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
DFGOTvol.17(2002)の標的臓器は造血系、神経系、腎臓および心血管系であるとの記述、EHC 3(1977)、ACGIH(7th, 2001)、PATTY(4th, 1994)、IARC 23(1980)のヒト暴露例でヘム合成阻害、腎症、脳疾患が認められるとの記述、EHC 3(1977)、ACGIH(7th, 2001)、PATTY(4th, 1994)のヒト暴露例で末梢神経及び中枢神経機能に影響があるとの記述、EHC 3(1977)、ACGIH(7th, 2001)のヒト暴露例で高血圧など心臓血管系に影響があるとの記述、PATTY(4th, 1994)のヒト暴露例で免疫抑制作用がみられるとの記述から、標的臓器は造血系、腎臓、中枢神経系、末梢神経系、心血管系および免疫系と考えられ、いずれも区分1とした。EHC 3(1977)に甲状腺または副腎機能低下の症例報告があるとの記述があるが、いずれも1970年以前の症例報告で、その後は同様の報告がなく、DFGOTvol.17(2002)には甲状腺に影響がないとの記述もあることから、甲状腺と副腎が標的臓器とは考えられなかった。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

厚生労働省モデルSDS

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