GHS分類結果

名称：N-[1-（N-n-ブチルカルバモイル）-1H-2-ベンゾイミダゾリル]カルバミン酸メチル
CAS番号：17804-35-2

結果：
物質ID: 185
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル（H18.2.10版）

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性／引火性ガス（化学的に不安定なガスを含む） 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品ではないため。
4 支燃性／酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない - - - - データ不足のため。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 分子内に爆発性ならびに自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 分類できない - - - - データ不足のため。
11 自己発熱性化学品 分類できない - - - - データ不足のため。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - 分子内に金属または半金属を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - 分子内にフッ素または塩素を含んでいない。酸素を含むが、この酸素は炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 分子内に-O-O-構造を含んでいない。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 試験温度である55℃において、気体状または固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性（経口） 区分外 - - - - ラットLD50値：＞10000mg/kgであり、10000mg/kg以下では死亡が認められていない（農薬抄録）ことから、区分外とした。
1 急性毒性（経皮） 区分外 - - - - ラットLD50値：＞5000mg/kgであり、5000mg/kg以下では死亡が認められていない（農薬抄録）ことから、区分外とした。
1 急性毒性（吸入：ガス） 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体である。
1 急性毒性（吸入：蒸気） 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性（吸入：粉塵、ミスト） 分類できない - - - - データなし。
2 皮膚腐食性／刺激性 区分3 - 警告 H316: 軽度の皮膚刺激 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合：医師の診断／手当てを受けること。 ラットを用いた試験で軽度の刺激性が認められた（農薬抄録）ことから、区分3とした。
3 眼に対する重篤な損傷性／眼刺激性 分類できない - - - - データなし。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 区分1 警告 H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ P302+P352: 皮膚に付着した場合：多量の水と石鹸で洗うこと。
P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合：医師の診断／手当てを受けること。
P261: 粉じん／煙／ガス／ミスト／蒸気／スプレーの吸入を避けること。
P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
P280: 保護手袋／保護衣／保護眼鏡／保護面を着用すること。
P321: 特別な処置が必要である（このラベルの．．．を見よ）。
P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。
P501: 内容物／容器を．．．に廃棄すること。 		モルモットを用いた皮膚感作性試験において陽性率100%であった（農薬抄録）ことから、区分1とした。
5 生殖細胞変異原性 区分1B 危険 H340: 遺伝性疾患のおそれ P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合：医師の診断／手当てを受けること。
P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。
P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
P281: 指定された個人用保護具を使用すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物／容器を．．．に廃棄すること。 		生殖細胞を用いるin vivo経世代変異原性試験であるラットを用いた優性致死試験では陰性である（農薬抄録）が、生殖細胞を用いるin vivo変異原性試験であるマウス卵母細胞を用いた試験では異数性を誘発するとのデータ（Mailhes JB, & Aardema MJ; 1992）に基き、EUでカテゴリー2に、ドイツMAK（MAK/BAT, 2005）で生殖細胞変異原性を3Aに分類されていることの妥当性が専門家の調査/判断の結果、確認されたことから、区分1Bとした。
6 発がん性 区分外 - - - - ACGIHでA4（ACGIH 7th, 2001）、EPAでグループCに分類されていることから、区分外とした。
7 生殖毒性 区分1B 危険 H360: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合：医師の診断／手当てを受けること。
P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。
P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
P281: 指定された個人用保護具を使用すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物／容器を．．．に廃棄すること。 		ラットを用いた妊娠7〜16日経口投与試験において、母獣毒性が認められない用量で1腹平均奇形出現率の増加と水頭症が認められた（農薬抄録）ことから、区分1Bとした。また、JMPR（1995）にも、ラットおよびマウスを用いた妊娠中経口投与試験において母動物に一般毒性が認められない用量で胎児に奇形が認められたとの記述がある。
8 特定標的臓器毒性（単回暴露） 区分外 - - - - ラットおよびマウスを用いた経口および経皮投与試験で重大な毒性が認められていない（農薬抄録）ことから、区分外とした。
9 特定標的臓器毒性（反復暴露） 区分2（肝臓） 警告 H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ（肝臓） P260: 粉じん／煙／ガス／ミスト／蒸気／スプレーを吸入しないこと。
P314: 気分が悪いときは、医師の診断／手当てを受けること。
P501: 内容物／容器を．．．に廃棄すること。 		イヌを用いた本剤50%製剤の3ヶ月混餌経口投与試験および2年混餌経口投与試験において肝臓への影響が区分2のガイダンス値範囲の用量で 認められた（農薬抄録）ことから、区分2（肝臓）とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性（急性） 区分1 警告 H400: 水生生物に非常に強い毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P391: 漏出物を回収すること。
P501: 内容物／容器を．．．に廃棄すること。 		魚類（アメリカナマズ）の96時間LC50=0.012mg/L（EHC148、1993）から、区分1とした。
11 水生環境有害性（長期間） 区分1 警告 H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P391: 漏出物を回収すること。
P501: 内容物／容器を．．．に廃棄すること。 		急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いと推定されるものの（log Kow=2.12（PHYSPROP Database、2005））、急速分解性がない（加水分解生成物であるカルベンダジムの好気性および嫌気性条件下の水中での半減期は2ヶ月および25ヶ月（EHC148、1993））ことから、区分1とした。


分類結果の利用に関する注意事項：
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　本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報：
使用マニュアル
解説・用語集（エクセルファイル）
厚生労働省モデルSDS

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