名称:ベリリウム
CAS番号:7440-41-7
物質ID: | 190 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | UNRTDGではベリリウム粉末が副次危険のクラス4.2に分類されているが、粉末の粒径などによって燃焼速度が変化するため、実試料について規定の燃焼速度試験を行わなければ判定できない。 尚、判定基準は以下の通りである。 規定試験法による燃焼時間が、区分1 ; ≦5分、区分2 ; >5分および≦10分 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性ならびに自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 粉末状ベリリウムに関して、UNRTDG クラス6.1 副次危険4.1に分類されている。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 粉末状ベリリウムに関して、UNRTDG クラス6.1 副次危険4.1に分類されている。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 粉末状ベリリウムに関して、UNRTDG クラス6.1 副次危険4.1に分類されている。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に酸素、フッ素または塩素原子を含んでいない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 有機物ではない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 区分外 | - | - | - | - | 粉末状ベリリウムに関して、UNRTDG クラス6.1 副次危険4.1に分類されている。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。ATSDR(2002)にラットを用いた試験で0.8mg/Lの50分間吸入暴露から12-15日後に74例中20例が死亡したとの記述があるのみ。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
4 | 呼吸器感作性 | 区分1 | 危険 | H334: 吸入するとアレルギー、喘息又は呼吸困難を起こすおそれ |
P304+P341: 吸入した場合:呼吸が困難な場合には、空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P342+P311: 呼吸に関する症状が出た場合:医師に連絡すること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P285: 換気が十分でない場合には、呼吸用保護具を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
日本産業衛生学会(2005)で気道感作性第1群に分類されていることから、区分1とした。 | |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
日本産業衛生学会(2005)で皮膚感作性第2群に分類されていることから、区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
6 | 発がん性 | 区分1A | 危険 | H350: 発がんのおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
日本産業衛生学会(2005)で2A、EU(Access on Oct 2005)でカテゴリー2に分類されているが、IARC(Access on Oct 2005)で1、ACGIH(7th, 2001)でA1、EPA(IRIS(Access on Oct 2005))でL(吸入)、NTP(NTP RoC(2005))でKに分類されていることから、区分1Aとした。 | |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。CICAD 32(2001)、IARC 58(1993)およびIRIS(1998)にベリリウム職業暴露と流産や早産との関連を否定する疫学調査の記述があるが、生殖毒性を明確に否定できるような証拠ではない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(呼吸器) | 危険 | H370: 臓器の障害(呼吸器) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
EHC 106(1990)、CICAD 32(2001)、ACGIH(7th, 2001)、DFGOT vol.3(1992)、PATTY(4th, 1994)、IARC 58(1993)およびATSDR(2002)のヒトで短期暴露により気道の炎症がみられ、重度の化学性肺炎を引き起こす場合もあるとの記述から、標的臓器は呼吸器であると判断し、区分1とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(呼吸器) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(呼吸器) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
EHC 106(1990)、CICAD 32(2001)、ACGIH(7th, 2001)、DFGOT vol.3(1992)、PATTY(4th, 1994)、IARC 58(1993)、IRIS(1998)およびATSDR(2002)のヒトの長期暴露例でChronic beryllium disease(berylliosis、ベリリウム肺症)がみられるとの記述から、標的臓器は呼吸器であると判断し、区分1とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分4 | - | - | H413: 長期継続的影響によって水生生物に有害のおそれ |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
金属であり水中での挙動が不明であるため、区分4とした。 |
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