GHS分類結果

名称:アセトアミド
CAS番号:60-35-5

結果:
物質ID: 218
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - 分子内に爆発性に関わる原子団を含まない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHSの定義により固体。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義により固体。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義により固体。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義により固体。
7 可燃性固体 分類できない - - - - データなし。
8 自己反応性化学品 分類できない - - - - データなし。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義により固体。
10 自然発火性固体 分類できない - - - - データなし。
11 自己発熱性化学品 分類できない - - - - 融点81℃(140℃以下)の固体のため、適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - 分子内に金属または半金属を含まない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義により固体。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - 分子内にフッ素または塩素を含まず、酸素は炭素と化学結合している。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 分子内に-O-O-を有していない。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外 - - - - ラットLD50 = 10.3 g/kg(IARC vol.7(1974))に基づき区分外とした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHSの定義により固体。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分3 - 警告 H316: 軽度の皮膚刺激 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 「比較的皮膚や粘膜に対し刺激性はない(HSDB(2003))」との記述、および「短期暴露の影響として皮膚、眼を刺激する(ICSC(1997))」との記述に基づき、軽度の刺激性と判断し区分3とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B - 警告 H320: 眼刺激 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
「比較的粘膜に対し刺激性はない(HSDB(2003))」との記述、および「短期暴露の影響として皮膚、眼を刺激する(ICSC(1997))」との記述に基づき、軽度の刺激性と判断し区分2Bとした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない - - - - データなし。
5 生殖細胞変異原性 区分外 - - - - マウス骨髄細胞の小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)の3試験中1試験の結果が"marginally positive"であったが、より高用量でその後に報告された別の2試験で陰性結果が得られているので区分外とした。
6 発がん性 区分2 警告 H351: 発がんのおそれの疑い P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。
P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。
P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
P281: 指定された個人用保護具を使用すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
最近の評価文書としてIARCでの分類 2B(1999年)に基づき区分2とした。なお、日本産業衛生学会で2B、EUで3にそれぞれ分類されている。また、ラット発がん性試験では肝腫瘍の発生頻度の増加が認められている(IARC 71(1999))。
7 生殖毒性 分類できない - - - - 交配前投与による生殖機能または生殖能力に及ぼす影響は不明であり、データ不足のため分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分外 - - - - ラットおよびマウスに単回経口暴露後の最大耐量は、それぞれ7.5 g/kgおよび8.0 g/kgと記述されている(IARC vol.7(1974))。重大な毒性影響用量は少なくとも最大耐量以上であり、ガイダンス値区分2の範囲を超えるので区分外とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分外 - - - - 甲殻類(オオミジンコ)の24時間EC50>10g/L(AQUIRE、2003)他から、区分外とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分外 - - - - 難水溶性でなく(水溶解度=2.25×106mg/L(PHYSPROP Database、2005))、急性毒性が低いことから、区分外とした。


分類結果の利用に関する注意事項:
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 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

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厚生労働省モデルSDS

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