名称:塩化銅(II)
CAS番号:7447-39-4
物質ID: | 298 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性(HSDB,2006)。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性(HSDB,2006)。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性(HSDB,2006)。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 水に対して安定(水溶解度73parts/100parts(20℃)、HSDB(2006))。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 塩素含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス8(国連番号2802)。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 有機化合物でない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分3 | 危険 | H301: 飲み込むと有毒 |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P330: 口をすすぐこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた経口投与試験のLD50 140mg/kg(EHC 200(1998))から、区分3とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
本物質についてのデータは無かったが、EHC 200(1998)のヒトへの影響において、「These data provide suggestive evidence that copper may be irritative to the skin」との記述があり、刺激の程度などは不明であるが、皮膚刺激性を有すると考えられるため、区分2あるいは3と考えられる。安全性の観点から、区分2とした方が望ましい。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A-2B | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
HSDB(2005)で、ウサギを用いた眼刺激性試験結果で重篤な影響がみられたこと、及び本物質についてのデータではないが、EHC 200(1998)のヒトへの影響で、「銅の粉末に暴露された労働者にて眼刺激性が報告されている」との記述があり、刺激の程度などは不明であるが、眼刺激性があるので、区分2A-2Bとした。細区分の必要がある場合は、安全性の観点から、2Aとした方が望ましい。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
EHC 200(1998)のヒトへの影響の記述「銅または銅の塩類は、アレルギー性接触皮膚炎を誘発するかもしれない。徴候としては、うずき、発赤、膨張、小嚢形成と膿疱を含む。」及び、日本職業・環境アレルギー学会特設委員会は銅を皮膚感作性がある物質としてリストアップし、日本産業衛生学会では銅*を皮膚感作性物質「第2群」としており、本物質も服務と考えられ、区分1とした。 *当該物質自体ないしその化合物を示すが、感作性に関与するすべての物質が同定されているわけではない。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | EHC 200(1998)、ATSDR(2004)の記述から、経世代変異原性試験なし、生殖細胞/体細胞in vivo変異原性試験なし、生殖細胞/体細胞in vivo遺伝毒性試験なし、in vitro変異原性試験で複数指標の(強)陽性結果なし(陰性結果はあり)、であることから分類できないとした。 なお、健康有害性については、ID850、銅、CAS:7440-50-8 も参照のこと。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 なお、健康有害性については、ID850、銅、CAS:7440-50-8 も参照のこと。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
雌に関するデータがないこと、EHC 200(1998)の記述から、一般毒性についての明確な記載がないことなど分類上問題はあるが、少なくとも、雄の精子等に影響がみられていることから、区分2とした。 なお、健康有害性については、ID850、銅、CAS:7440-50-8 も参照のこと。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 なお、銅化合物の急性毒性症状として、「嘔吐, 嗜眠, 急性溶血性貧血, 腎臓・肝臓障害、神経毒性、血圧・呼吸数増加、昏睡、死亡」(EHC 200(1998))がみられた。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 なお、銅化合物の慢性毒性症状として、「空吐, 腹痛、嘔吐、腹痛、嘔吐、下痢」(EHC 200(1998))がみられた。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(クルマエビ)の96時間LC50=0.001mg/L(ECETOC TR91、2003)から、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分1、金属化合物であり水中での挙動および生物蓄積性が不明であるため、区分1とした。 |
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