GHS分類結果

名称:2-tert-ブチル-5-(4-tert-ブチルベンジルチオ)-4-クロロ-3(2H)-ピリダジノン
CAS番号:96489-71-3

結果:
物質ID: 315
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - 爆発性に関する原子団を含まない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない - - - - データなし。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 分類できない - - - - データなし。
11 自己発熱性化学品 分類できない - - - - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない(融点109.4-110.6℃(農薬登録申請資料)、試験温度140℃)。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - フッ素を含まず、塩素および酸素を含む有機化合物であるが、この塩素および酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - -O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 融点が55℃以上のものについては固体状の物質に適した試験方法が確立していないので分類できない(融点109.4-110.6℃(農薬登録申請資料))。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4 警告 H302: 飲み込むと有害 P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P330: 口をすすぐこと。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラット経口投与でのLD50=570mg/kg(農薬登録申請資料(1990))に基づき、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外 - - - - ラット経皮投与での試験において、最高用量の2000mg/kgにおいて死亡例がない(農薬登録申請資料(1986))ことから、区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分3 危険 H331: 吸入すると有毒 P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
P311: 医師に連絡すること。
P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラット吸入暴露でのLC50=0.62mg/L(農薬登録申請資料(1987))に基づき、区分3とした。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外 - - - - ウサギによる皮膚刺激性試験において、刺激性なしとの報告がある(農薬登録申請資料(1986))ことから、区分外とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分外 - - - - ウサギでの眼刺激性試験において、結膜に対する軽微な刺激性が認められたが、Draize scoreの平均値が1.5以下であり、3日以内に回復していることから(農薬登録申請資料(1986))、区分外とした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 区分外 - - - - モルモットでのMaximization法での皮膚感作性試験において、感作性なしとの報告がある(農薬登録申請資料(1987、1990))ことから、区分外とした。
5 生殖細胞変異原性 区分外 - - - - in vitro復帰変異試験(農薬登録申請資料(1986))、in vitro染色体異常試験(農薬登録申請資料(1988))、マウス骨髄細胞によるin vivo変異原性(小核)試験(農薬登録申請資料(1988))の何れにおいても陰性であることから、区分外とした。
6 発がん性 区分外 - - - - ラット24ヶ月およびマウス18ヶ月の発がん性試験において、試験物質投与に関連した腫瘍の発生がなかったことから(農薬登録申請資料(1990))、区分外とした。
7 生殖毒性 区分外 - - - - ラット2世代繁殖性試験(農薬登録申請資料(1990))、ラットおよびウサギでの催奇形性試験(農薬登録申請資料(1988))において、生殖能への影響および胎児毒性がみられなかったことから、区分外とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2(神経系) 警告 H371: 臓器の障害のおそれ(神経系) P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラットでの試験において、行動不活発、運動失調、彎背姿勢、身づくろい行動の減少、伏臥姿勢、昏睡及び削痩等が報告されている(農薬登録申請資料(1989))ことから、神経系が標的と考えられた。これらの影響は区分2に相当するガイダンス値の範囲で見られたことから、区分2(神経系)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない - - - - ラットでの3ヶ月投与での試験において、体重増加抑制、摂餌量低下及び飼料効率の低下が認められたが、これ以外の一般症状や病理学的所見の報告がなかった(農薬登録申請資料(1988))。このため、分類できないとした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分1 警告 H400: 水生生物に非常に強い毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P391: 漏出物を回収すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
魚類(コイ)の96時間LC50=0.00338mg/L(農薬登録申請資料、2004)から、区分1とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分1 警告 H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P391: 漏出物を回収すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
急性毒性が区分1、急速分解性がないと推定され(BIOWIN)、生物蓄積性があると推定される(log Kow=6.37(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分1とした。


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

厚生労働省モデルラベル

職場のあんぜんサイトへ

厚生労働省モデルSDS

職場のあんぜんサイトへ


GHS関連情報トップページに戻る