GHS分類結果

名称:2-アミノ-4-[ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル]酪酸
CAS番号:51276-47-2

結果:
物質ID: 337
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - 爆発性に関する原子団を含まない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない - - - - データなし。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 分類できない - - - - データなし。
11 自己発熱性化学品 分類できない - - - - データなし。
12 水反応可燃性化学品 区分外(アンモニウム塩)、分類できない(遊離酸) - - - - 水に対して安定(水溶解度500g/L以上(アンモニウム塩)(農薬登録申請資料))。遊離酸については、データが無く分類できない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類できない - - - - 塩素およびフッ素を含まず、炭素・水素以外の元素と化学結合している酸素を含む有機化合物であるが、データがなく分類できない。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - -O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 融点が55℃以上のものについては固体状の物質に適した試験方法が確立していないので分類できない(融点 アンモニウム塩:215-218℃(農薬登録申請資料)、遊離酸:229-231℃Merck(13th,2001))。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4 警告 H302: 飲み込むと有害 P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P330: 口をすすぐこと。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラット経口投与試験でのLD50=1510m/kg(農薬登録申請資料(1984))に基づき、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外 - - - - ラット経皮投与での試験において、2000mg/kgおよび4000mg/kgの用量で死亡例がない(農薬登録申請資料(1984))ことから、区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分4 警告 H332: 吸入すると有害 P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。
ラット吸入暴露でのLC50=1.26mg/L(農薬登録申請資料(1986))に基づき、区分4とした。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外 - - - - ウサギでの皮膚刺激性試験において、極軽微な刺激性反応が見られたが、Draize scoreの平均が0.2であり、72時間までに消失している(農薬登録申請資料(1984))ことから、区分外とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分外 - - - - ウサギによる眼刺激性試験において、Draize scoreの最大値は24時間時の結膜発赤の1であり、48時間以内に消失している(農薬登録申請資料(1986))ことから、区分外とした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 区分外 - - - - モルモットでの感作性試験において、感作性なしと報告されている(農薬登録申請資料(1986))ことから、区分外とした。
5 生殖細胞変異原性 区分外 - - - - in vitro復帰変異試験(農薬登録申請資料(1986、2001))および染色体異常試験(農薬登録申請資料(1986))、マウス骨髄細胞でのin vivo小核試験(農薬登録申請資料(2004))の何れの試験においても陰性と報告されていることから、区分外とした。
6 発がん性 区分外 - - - - ラット24ヶ月およびマウス18ヶ月発がん性試験において、試験物質投与に関連した腫瘍の発生がない(農薬登録申請資料(1986))ことから、区分外とした。
7 生殖毒性 区分外 - - - - ラット繁殖性試験、ラットおよびウサギでの催奇形性試験において、繁殖性や仔動物への影響がなかった(農薬登録申請資料(1986))ことから、区分外とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2(神経系) 警告 H371: 臓器の障害のおそれ(神経系) P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラットでの試験において、消極状態、平衡失調、腹臥、横臥、振せん、痙攣との報告がある(農薬登録申請資料(1984))ことから、神経系が標的と考えられた。これらの影響は区分2に相当するガイダンス値の範囲でみられたことから、区分2(神経系)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない - - - - ラットでの亜急性毒性試験において、摂餌量の低下に伴う体重増加の低下、腎臓重量の増加がみられたが、それ以外の一般症状や病理学的所見の報告がない(農薬登録申請資料(1986))ため、分類できないとした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない - - - - データがなく分類できない。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない - - - - データがなく分類できない。


分類結果の利用に関する注意事項:
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 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

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厚生労働省モデルSDS

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