GHS分類結果

名称:ジクロロペンタフルオロプロパン
CAS番号:

結果:
物質ID: 410
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - 爆発性に関する原子団を含まない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である(3,3-ジクロロ-1,1,1,2,2-ペンタフルオロプロパン、1,3-ジクロロ-1,1,2,2,3-ペンタフルオロプロパン)。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である(3,3-ジクロロ-1,1,1,2,2-ペンタフルオロプロパン、1,3-ジクロロ-1,1,2,2,3-ペンタフルオロプロパン)。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である(3,3-ジクロロ-1,1,1,2,2-ペンタフルオロプロパン、1,3-ジクロロ-1,1,2,2,3-ペンタフルオロプロパン)。
6 引火性液体 区分外 - - - - 不燃性(PRTR対象物質全データ(2001))。
7 可燃性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である(3,3-ジクロロ-1,1,1,2,2-ペンタフルオロプロパン、1,3-ジクロロ-1,1,2,2,3-ペンタフルオロプロパン)。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。
9 自然発火性液体 区分外 - - - - 不燃性(PRTR対象物質全データ(2001))。
10 自然発火性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である(3,3-ジクロロ-1,1,1,2,2-ペンタフルオロプロパン、1,3-ジクロロ-1,1,2,2,3-ペンタフルオロプロパン)。
11 自己発熱性化学品 区分外 - - - - 不燃性(PRTR対象物質全データ(2001))。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - 酸素を含まず、フッ素および塩素を含む有機化合物であるが、これらフッ素および塩素がそれぞれ炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である(3,3-ジクロロ-1,1,1,2,2-ペンタフルオロプロパン、1,3-ジクロロ-1,1,2,2,3-ペンタフルオロプロパン)。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - -O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 気体状の物質に適した試験方法が確立していない(沸点51.1℃(3,3-ジクロロ-1,1,1,2,2-ペンタフルオロプロパン、HSDB(2006)、試験温度55℃)。また、沸点が55℃をこえる異性体については、データがなく分類できない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外 - - - - 1,3-ジクロロ-1,1,2,2,3-ペンタオロプロパン、および3,3-ジクロロ-1,1,1,2,2-ペンタオロプロパンでは、ラットを用いた経口投与試験 LD50 >5,000 mg/kg(RTECS(2006))とのデータがある。これに基づき、区分外とした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - - 1,3-ジクロロ-1,1,2,2,3-ペンタオロプロパンおよび3,3-ジクロロ-1,1,1,2,2-ペンタオロプロパンでは、ラットを用いた経皮投与試験 LD50 >2,000 mg/kg(RTECS(2006))とのデータがある。これに基づき、区分外または区分5が該当すると考えられるが、区分5を判定するデータが不足しているため、分類できないとした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHSの定義による液体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分5 - 警告 H333: 吸入すると有害のおそれ P304+P312: 吸入した場合:気分が悪いときは、医師に連絡すること。 1,3-ジクロロ-1,1,2,2,3-ペンタオロプロパンでは、ラットを用いた吸入暴露試験(蒸気)のLC50 262.78mg/L(4時間)(RTECS(2006))が得られた。飽和蒸気圧286mmHg(25℃)[換算値38.1kPa(25℃)](HSDB(2006))における飽和蒸気圧濃度は377000ppm である。今回得られたLC50は、飽和蒸気圧濃度の90%より低い濃度であるため、「蒸気」として、区分5とした。 3,3-ジクロロ-1,1,1,2,2-ペンタオロプロパンでは、ラットを用いた吸入暴露試験(蒸気)のLC50 309.6mg/L(4時間)(RTECS(2006))が得られた。飽和蒸気圧 240mmHg(25℃)[換算値32.0kPa(25℃)](HSDB(2006))における飽和蒸気圧濃度は317000ppm である。今回得られたLC50は、飽和蒸気圧濃度の90%より低い濃度であるため、「蒸気」として、区分5とした。 以上から本物質は区分5とした。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない - - - - データなし。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない - - - - データなし。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない - - - - データなし。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - - データなし。
6 発がん性 分類できない - - - - データなし。
7 生殖毒性 分類できない - - - - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(麻酔作用、気道刺激性) 警告 H335: 呼吸器への刺激のおそれ(麻酔作用、気道刺激性)
H336: 眠気又はめまいのおそれ(麻酔作用、気道刺激性)
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
実験動物については、「傾眠」、「気管もしくは気管支の構造的または機能的変化」(RTECS(2006))等の記述があることから、気道刺激性、麻酔作用を有すると考えられた。 以上より、分類は区分3(麻酔作用、気道刺激性)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない - - - - データがなく分類できない。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない - - - - データがなく分類できない。


分類結果の利用に関する注意事項:
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 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)


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