名称:硝酸ニッケル(II)
CAS番号:13138-45-9
物質ID: | 454 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 区分外 | - | - | - | - | 硝酸塩類であり爆発性に関する原子団を含むが、データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス・区分5.1(国連番号2725)。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 硝酸塩類であり爆発性に関する原子団を含むが、データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス・区分5.1(国連番号2725)。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない(融点56.7℃(Gangolli ,2nd, 1999)、試験温度140℃)。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 水に対して安定(水溶解度99.2g/100g(25℃)、Lide(84th,2003))。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 区分3 | 警告 | H272: 火災助長のおそれ:酸化性物質 |
P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P220: 衣類/.../可燃物から遠ざけること。 P221: 可燃物と混合を回避するために予防策をとること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
酸素含む無機化合物であり、HSDB(2006)では木や紙と接触すると火災の危険をもたらすとしているが、データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス・区分5.1、容器:等級III(国連番号2725)であることから「区分3」とした。 | |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 有機化合物でない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体のため、ガスでの吸入は想定できず、分類対象外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 呼吸器感作性 | 区分1 | 危険 | H334: 吸入するとアレルギー、喘息又は呼吸困難を起こすおそれ |
P304+P341: 吸入した場合:呼吸が困難な場合には、空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P342+P311: 呼吸に関する症状が出た場合:医師に連絡すること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P285: 換気が十分でない場合には、呼吸用保護具を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
日本産業衛生学会の許容濃度等の勧告(2005)では、硝酸ニッケルと特定しているわけではないがニッケル化合物を気道感作性物質(第2群)に分類していることから、区分1とした。 | |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
日本産業衛生学会の許容濃度等の勧告(2005)では、硝酸ニッケルと特定しているわけではないがニッケル化合物を皮膚感作性物質(第1群)に分類していることから、区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | IARC 49(1990)、EHC 108(1991)、ECETOC 33(1989)、ATSDR(2005)の記述から、経世代変異原性試験(優性致死試験)で陰性、生殖細胞in vivo変異原性試験なし、体細胞in vivo変異原性試験(小核試験)で陰性であることから、区分外とした。 なお、水溶性無機ニッケル化合物の変異原性/遺伝毒性については、ID455、塩化ニッケル(II)、CAS:7718-54-9も参照のこと。 |
6 | 発がん性 | 区分1A | 危険 | H350: 発がんのおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
NTP(2005)でK(ニッケル化合物として)、IARC(1990)で1(ニッケル化合物として)に分類されていることから、区分1Aとした。 | |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 なお、水溶性無機ニッケル化合物の生殖/発生毒性については、(ID455、塩化ニッケル、CAS:7718-54-9)及び(ID453、硫酸ニッケル、CAS:7786-81-4)も参照のこと。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 なお、ニッケル化合物のヒトでの急性毒性としては「悪心、下痢、眩暈、頭痛」(ECETOC TR33(1989))がみられた。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 なお、ニッケル化合物のヒトでの慢性毒性としてはニッケル及びニッケル化合物の暴露はたとえ職業暴露許容量に近い量での暴露でも呼吸器経路の刺激性の変性の要因となりうる。長期間の高濃度暴露は肺線維症を引き起こすと考えられる」(ECETOC TR33(1989))がみられた。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 | - | - | H401: 水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(タマミジンコ)の48時間LC50=0.461mg/L(CERI・NITE有害性評価書(暫定版)、2006)(硝酸ニッケル(II)濃度換算値:1.435mg/L)から、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分2 | - | H411: 長期継続的影響によって水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分2、金属化合物であり水中での挙動および生物蓄積性が不明であるため、区分2とした。 |
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