名称:硝酸
CAS番号:7697-37-2
物質ID: | 597 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 区分外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいるが、火薬製品ではない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性(ホンメル(1991)) |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に自己反応性に関連する原子団を含まず、爆発性に関連する原子団含むが、酸化性液体に分類されているので、GHS文書2.8.1の記載より、自己反応性の定義から除外される。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性(ホンメル(1991)) |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性(ホンメル(1991)) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない物質。 |
13 | 酸化性液体 | 区分3 | 警告 | H272: 火災助長のおそれ:酸化性物質 |
P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P220: 衣類/.../可燃物から遠ざけること。 P221: 可燃物と混合を回避するために予防策をとること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
国連分類、副次危険5.1に分類されている。UNRTDG testのPacking group IIIの基準物質になっており、区分3とした。(strong oxidizer(NFPA(13th, 2002)の記述もある。) | |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 無機化合物。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。(ステンレス綱、アルミニウムおよびガラスは容器として耐久性がある.鋼、モネル合金、ニッケルおよび銅は腐食される.(ホンメル(1991))との記載があり区分1と推定される。) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 分類できない | - | - | - | - | ヒトで430 mg/kgで致死(IUCLID(2000))の記載はあるが、他にデータがなく分類できない。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分2 | 危険 | H330: 吸入すると生命に危険 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P284: 呼吸用保護具を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P320: 特別な処置が緊急に必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
硝酸は蒸気、ガスとしては存在せず、LC50のデータは全てミストとみなして、5件あるデータは全て0.05-0.5mg/Lの範囲内にあるため区分2とした。 | |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1A | 危険 | H314: 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷 |
P301+P330+P331: 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトに対し腐食性(ICSC(1994))、(HSDB(2005))の記載があり、国連分類クラス8Iであることより区分1Aとした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | 危険 | H318: 重篤な眼の損傷 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 |
ヒトの目に暴露すると激しい熱傷が起こり、角膜の混濁、視力障害から失明に至る(ACGIH(2001))の記載があり、皮膚腐食性/刺激性が区分1Aに分類されていることより区分1とした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | いずれもデータがなく分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | いずれもデータがなく分類できない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | in vitro試験のエームズ試験が陰性(DFGOTvol.3(1991))の記載があるが、in vivo試験の報告がないため分類できない。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットを使用した2件の吸入暴露試験報告で、発がん性なしの結果(DFGOTvol.3((1991))、(IUCLID(2000))があるが、IARC等の評価機関の報告はなく分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | 妊娠ラットに飲水投与した試験で胎児にわずかな頭骨の骨化阻害が見られたのみで、催奇性、胎児毒性は起こさない(IUCLID(2000))の記載があるが、分類するだけのデータではないとし、分類できないとした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(呼吸器系) | 危険 | H370: 臓器の障害(呼吸器系) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトが硝酸から発生した蒸気を吸入して上気道の刺激、咳、呼吸困難、胸の痛み、暴露濃度、暴露時間によっては肺水腫を起こす(ACGIH(2001))、(DFGOTvol.3(1991))、(ICSC(J)(1994))、(HSDB(2005))の記載により区分1(呼吸器系)に分類した。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(歯、呼吸器系) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(歯、呼吸器系) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ミスト、又は硝酸から発生した蒸気の職業暴露で慢性気管支炎に(ACGIH(2001)、歯の侵食(ACGIH(2001))、(DFGOTvol.3(1994))の記載より区分1(歯、呼吸器系)に分類した。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 区分1 | 危険 | H304: 飲み込んで気道に侵入すると生命に危険のおそれ |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P331: 無理に吐かせないこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
吸引により化学性大葉性肺炎を起こした(ACGIH(2001))の記載より区分1に分類した。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
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