名称:ヘキサクロロシクロペンタジエン
CAS番号:77-47-4
物質ID: | 613 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性である。(ホンメル(1991)Card No.1075 ほか) |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性ならびに自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性である。(ホンメル(1991)Card No.1075 ほか) |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性である。(ホンメル(1991)Card No.1075 ほか) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に金属または半金属を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に酸素またはフッ素を含んでいない。塩素を含むが、この塩素は炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含んでいない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | UNRTDGにおいてクラス6.1に分類されているが、湿分の存在下で種ーの金属を侵すとの情報もある。(HSDB(2005)) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値:510mg/kg、926mg/kg、651mg/kgおよび315mg/kg(EHC 120, 1991)、505mg/kgおよび530mg/kg(IRIS, 2001)、584mg/kgおよび471mg/kg(ATSDR, 1999)に基づき、計算を適用した。計算値は459mg/kgであったことから、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | ウサギLD50値:780mg/kgおよび<200mg/kg(EHC 120, 1991)に基づき、小さい方の値を採用すると、区分が特定できないため、分類できないとした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分1 | 危険 | H330: 吸入すると生命に危険 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P284: 呼吸用保護具を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P320: 特別な処置が緊急に必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLC50(4時間)値:0.0181mg/L(EHC 120, 1991、IRIS, 2001、ATSDR, 1999)に基づき、0.0181mg/L(1.6ppm)は蒸気圧からミストをほとんど含まない蒸気と判断できることから、ppm濃度基準値より区分1とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
EHC 120(1991)のウサギの皮膚に適用した試験において中等度または重度の刺激性が認められたとの記述、ならびにIRIS(2001)およびATSDR(1999)のヒト暴露例で皮膚刺激性が認められたとの記述から、区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
EHC 120(1991)およびATSDR(1999)のウサギの眼に適用した試験において重度の刺激性が認められたとの記述から、区分2Aとした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
EHC 120(1991)のモルモットを用いた皮膚感作性試験において陽性率が100%であり、皮膚感作性物質であると結論しているとの記述から、区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | 生殖細胞を用いるin vivo経世代変異原性試験であるマウスを用いた優性致死試験で陰性の結果(EHC 120, 1991、ATSDR, 1999、NTP TR437, 1994)、体細胞を用いるin vivo変異原性試験であるマウス赤血球を用いた小核試験で陰性の結果(IRIS, 2001、ATSDR, 1999、NTP DB, 2005)があることから、区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | ACGIHでA4(ACGIH 7th, 2001)、EPAで1986年にE、1996年にNL(いずれもIRIS, 2001)に分類されていることから、区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分外 | - | - | - | - | EHC 120(1991)、IRIS(2001)、NTP TR437(1994)、ATSDR(1999)のウサギを用いた妊娠中経口投与試験において母動物に一般毒性が認められる用量でも重大な生殖毒性は認められなかったとの記述、ならびにラットおよびマウスを用いた妊娠中経口投与試験において一般毒性および生殖毒性ともに認められなかったとの記述から、区分外とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(呼吸器)、区分2(肝臓、腎臓) |
警告 危険 |
H371: 臓器の障害のおそれ(肝臓、腎臓) H370: 臓器の障害(呼吸器) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
EHC 120(1991)、IRIS(2001)、ACGIH(7th, 2001)、NTP TR437(1994)、ATSDR(1999)のヒト暴露例で重度の気道刺激性が認められたとの記述、ならびにIRIS(2001)およびATSDR(1999)のラットを用いた吸入暴露試験において肺水腫などの呼吸器への影響が区分1のガイダンス値範囲で認められたとの記述から、区分1(呼吸器)とした。また、ATSDR(1999)のラットおよびウサギを用いた経口投与試験において肝臓および腎臓への影響が区分2のガイダンス値範囲の投与量で認められたとの記述から、区分2(肝臓、腎臓)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(呼吸器)、区分2(腎臓) |
警告 危険 |
H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(呼吸器) H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(腎臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
EHC 120(1991)、NTP TR437(1994)、IRIS(2001)、ATSDR(1999)のラットおよびマウスを用いた13週間吸入暴露試験において呼吸器への影響が区分1のガイダンス値範囲の濃度で認められたとの記述、ならびにラットおよびマウスを用いた経口投与試験において腎臓への影響が区分2のガイダンス値範囲の投与量で認められたとの記述から、区分1(呼吸器)、区分2(腎臓)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50=0.007mg/L(EHC120、1991)から、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分1、急速分解性がないと推定され(BIOWIN)、生物蓄積性があると推定される(log Kow=5.04(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分1とした。 |
政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。 |
使用マニュアル |
|
解説・用語集(エクセルファイル) |
|
厚生労働省モデルSDS |
職場のあんぜんサイトへ |