名称:1,2,3,4,10,10-ヘキサクロロ-1,4,4a,5,8,8a-ヘキサヒドロ-エキソ-1,4-エンド-5,8-ジメタノナフタレン【アルドリン】
CAS番号:309-00-2
物質ID: | 614 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性である。(ICSC(J)(1998)) |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性ならびに自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性である。(ICSC(J)(1998)) |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性である。(ICSC(J)(1998)) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に金属または半金属を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に酸素またはフッ素を含んでいない。塩素を含むが、この塩素は炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含んでいない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 長期保存中の塩酸生成により金属を侵すとの情報があるが(HSDB(Access on Jan. 2006))、固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分2 | 危険 | H300: 飲み込むと生命に危険 |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P330: 口をすすぐこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値:約67mg/kg、45.9mg/kgおよび50mg/kg(PATTY 4th, 1994)、38-67mg/kg(EHC 91, 1989)、39mg/kg(環境省リスク評価第1巻, 2002)、約60mg/kg(ACGIH 7th, 2001)、39mg/kg、63.5mg/kgおよび48.3mg/kg(ATSDR, 2002)に基づき、計算を適用した。計算値は45.7mg/kgであったことから、区分2とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分2 | 危険 | H310: 皮膚に接触すると生命に危険 |
P302+P350: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で優しく洗うこと。 P262: 眼、皮膚、衣類につけないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P361: 汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値:98mg/kg(EHC 91, 1989、ATSDR, 2002、環境省リスク評価第1巻, 2002)およびウサギLD50値:約150mg/kg(PATTY 4th, 1994、EHC 91, 1989)に基づき、区分2とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分1 | 危険 | H330: 吸入すると生命に危険 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P284: 呼吸用保護具を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P320: 特別な処置が緊急に必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ATSDR(2002)のラットを用いたvapors and particles吸入暴露試験において0.108mg/Lの1時間暴露(4時間換算値0.027mg/L)でラット10例中9例が死亡したとの記述から、区分1とした。 | |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 | H316: 軽度の皮膚刺激 | P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 | PATTY(4th, 1994)のヒトで皮膚接触によりごく軽度な紅斑が認められたとの記述から、区分3とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B[48%乳剤について] | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
EHC 91(1989)およびATSDR(2002)のウサギの眼に48%乳剤を適用した試験において軽度な刺激性が認められたとの記述から、区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外[48%乳剤について] | - | - | - | - | EHC 91(1989)の48%乳剤についてモルモットを用いたMaximization testにおいて20例中3例で陽性反応が認められた(陽性率15%)との記述から皮膚感作性は陰性であると判断され、区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分2 | 警告 | H341: 遺伝性疾患のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
生殖細胞を用いるin vivo経世代変異原性試験であるマウスを用いる優性致死試験では陰性の結果がある(EHC 91(1989), ATSDR(2002), IARC Suppl.6(1987))が、体細胞を用いるin vivo変異原性試験であるラットおよびマウス骨髄細胞を用いた染色体異常試験で陽性の結果があり(IARC Suppl.7, 1987)、生殖細胞を用いるin vivo遺伝毒性試験で陽性の結果がないことから、区分2とした。 | |
6 | 発がん性 | 区分2 | 警告 | H351: 発がんのおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
IARCでグループ3(IARC Suppl.7, 1987)に分類されているが、ACGIHではA3(ACGIH 7th, 2001)、EPAでは1993年にB2(IRIS, 2006)、EUではカテゴリー3(EU-Annex I, 2006)に分類されていることから、最近の評価文書であるACGIHに従い、区分2とした。 | |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
親動物の一般毒性に関する記述はないがACGIH(7th, 2001)、PATTY(4th, 1994)、EHC 91(1989)、ATSDR(2002)のマウスまたはハムスターを用いた胎児器官形成期経口投与試験または多世代繁殖試験において、胎児の死亡および奇形の発現率増加が認められたとの記述から、区分2とした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(神経系) | 危険 | H370: 臓器の障害(神経系) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ACGIH(7th, 2001)、PATTY(4th, 1994)およびATSDR(2002)の大量経口摂取症例において痙攣などの神経系への影響が認められたとの記述、PATTY(4th, 1994)のラットを用いた経口投与試験において振戦および痙攣が区分1のガイダンス値範囲の用量で認められたとの記述から、区分1(神経系)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(神経系、肝臓、腎臓) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(神経系、肝臓、腎臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ACGIH(7th, 2001)、PATTY(4th, 1994)、EHC 91(1989)、ATSDR(2002)、IRIS(2006)、NTP TR21(1978)のラット、イヌまたはマウスを用いた長期経口投与試験において、肝細胞の脂肪変性や壊死などの肝臓への影響、尿細管変性などの腎臓への影響、あるいは痙攣が区分1のガイダンス値範囲の投与量で認められたとの記述、ならびにEHC 91(1989)およびATSDR(2002)の職業暴露例に痙攣が認められたとの記述から、区分1(肝臓、腎臓、神経系)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類(ニジマス)の96時間LC50=2.2μg/L(EHC91、1989)から、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分1、急速分解性がなく(BODによる分解度:0%(既存化学物質安全性点検データ))、生物蓄積性がある(BCF=20000(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分1とした。 |
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