名称:メチルエチルケトン
CAS番号:78-93-3
物質ID: | 618 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体。 |
6 | 引火性液体 | 区分2 | 危険 | H225: 引火性の高い液体及び蒸気 |
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P233: 容器を密閉しておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P242: 火花を発生させない工具を使用すること。 P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
引火点<23℃、沸点>35℃ UNRTDG クラス3 PGIIに分類されている。 | |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性ならびに自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点が505℃である(ICSC(J)(1998))。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | UNRTDG クラス3に分類されている。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に金属または半金属原子を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内の酸素原子が炭素以外の原子と化学結合していない。またフッ素および塩素原子を含んでいない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含んでいない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 区分外 | - | - | - | - | UNRTDG クラス3に分類されている。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分5 | - | 警告 | H303: 飲み込むと有害のおそれ | P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ラット経口LD50値=5520mg/kg(EHC 143(1992)、ACGIH(7th, 2001)、PATTY(4th, 1994)、IRIS(2003)、ATSDR(1992))、2737mg/kg(PATTY(4th, 1994)、IRIS(2003)、ATSDR(1992))、2483mg/kg(PATTY(4th, 1994))および2884mg/kg(PATTY(4th, 1994))に基づき計算値を適用したが、計算値がこれらのデータの最低値よりも小さいため最低値を採用し、区分5とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ウサギ経皮LD50 >5000mg/kg(PATTY(4th, 1994))、>8000mg/kg(EHC 143(1992)、DFGOTvol.12(1999)、PATTY(4th, 1994)、ATSDR(1992))および13000mg/kg(PATTY(4th, 1994))に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分5 | - | 警告 | H333: 吸入すると有害のおそれ | P304+P312: 吸入した場合:気分が悪いときは、医師に連絡すること。 | ラット吸入LC50(4時間)値=11,700ppm(EHC 143(1992)、PATTY(4th, 1994)、IRIS(2003)、ATSDR(1992))に基づき、区分5とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
ヒトの皮膚に暴露しても刺激性はみられなかったとの記述(EHC 143(1992)、DFGOTvol.12(1999)、PATTY(4th, 1994)およびATSDR(1992))があるが、ウサギでの皮膚適用試験で軽度または中等度の刺激性がみられたとの記述(EHC 143(1992)、DFGOTvol.12(1999)、PATTY(4th, 1994)およびATSDR(1992))から、区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
ヒトの蒸気暴露例で眼に刺激性がみられたとの記述(ACGIH(7th, 2001)、DFGOTvol.12(1999)、PATTY(4th, 1994)およびIRIS(2003))、およびウサギを用いた眼刺激性試験で24時間後の評点の平均値は角膜混濁2.5、結膜発赤2であったが、7日以内にほぼ回復していた(ECETOC TR48(1992))ことから、区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | 同じ元文献に基づく接触皮膚炎のみられた1症例の記述(EHC 143(1992)、DFGOTvol.12(1999)、PATTY(4th, 1994)およびATSDR(1992))があるものの、他に症例報告はなく、Mouse Ear Swelling Testで陰性の記述がある(DFGOTvol.12(1999)およびPATTY(4th, 1994))ことから、データ不足のため分類できないとした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | ほ乳類赤血球を用いる小核試験で陰性の結果がある(EHC 143(1992)、DFGOTvol.12(1999)、PATTY(4th, 1994)、IRIS(2003)、ATSDR(1992))ことから、区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | EPAでI(inadequate)に分類されていることから、区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分外 | - | - | - | - | ラットでの吸入暴露による催奇形性試験では胎児に奇形が認められたとの記述(EHC 143(1992)、DFGOTvol.12(1999)、PATTY(4th, 1994)、IRIS(2003)およびATSDR(1992))があるが、再試験では化骨遅延・変異がみられたものの奇形は認められていない(EHC 143(1992)、ACGIH(7th, 2001)、DFGOTvol.12(1999)、PATTY(4th, 1994)、IRIS(2003)およびATSDR(1992))こと、さらにマウスでの吸入暴露による催奇形性試験でも仔動物の体重低値と変異がみられたものの奇形は認められていないこと(EHC 143(1992)、ACGIH(7th, 2001)、DFGOTvol.12(1999)、PATTY(4th, 1994)、IRIS(2003)およびATSDR(1992))から、いずれも最小限な影響であると判断し、区分外とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(中枢神経系)、区分2(腎臓)、区分3(気道刺激性) |
危険 警告 |
H370: 臓器の障害(中枢神経系) H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) H371: 臓器の障害のおそれ(腎臓) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトでの吸入暴露による試験では中枢神経系への影響はみられなかったとの記述(EHC 143(1992)、DFGOTvol.12(1999)、IRIS(2003)およびATSDR(1992))や、time estimation testの結果では対照群との間に統計学的に有意な差はなかったとの記述(EHC 143(1992)およびPATTY(4th, 1994))がある。一方、ラットまたはマウスの吸入暴露試験では比較的低濃度で中枢神経系に影響が認められている(EHC 143(1992)、PATTY(4th, 1994)およびIRIS(2003))ことから、標的臓器は中枢神経系と判断され、区分1とした。また、ラットでの中等度用量の経口投与で腎臓に影響がみられたとの記述(DFGOTvol.12(1999)、IRIS(2003)およびATSDR(1992))から、腎臓も標的臓器と判断され、区分2とした。さらに、ヒト吸入暴露例に気道刺激性がみられたとの記述(ACGIH(7th, 2001)、DFGOTvol.12(1999)、PATTY(4th, 1994)、IRIS(2003)およびATSDR(1992))から、区分3とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(中枢神経系、末梢神経系) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(中枢神経系、末梢神経系) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒト職業暴露例に手および腕の感覚麻痺がみられたとの記述(EHC 143(1992)、DFGOTvol.12(1999)およびIRIS(2003))、職業暴露例での中枢神経障害を示唆する記述(DFGOTvol.12(1999)およびIRIS(2003))、ならびに中枢神経系に影響がみられた3症例についての記述(IRIS(2003))から、標的臓器は中枢神経系および末梢神経系と考えられ、いずれも区分1とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 区分2 | 警告 | H305: 飲み込んで気道に侵入すると有害のおそれ |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P331: 無理に吐かせないこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
3以上13を超えない炭素原子で構成された一級のノルマルアルコール;13を越えない炭素原子で構成されたイソブチルアルコールおよびケトンに相当することから、区分2とした。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 | - | - | - | - | 魚類(ヒメダカ)の96時間LC50>100mg/L(環境省生態影響試験、1996)から、区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 難水溶性でなく(水溶解度=2.23×105mg/L(PHYSPROP Database、2005))、急性毒性が低いことから、区分外とした。 |
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