名称:イソホロン
CAS番号:78-59-1
物質ID: | 652 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類できない | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団として不飽和のC-C結合を含むがデータがないために分類できない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分4 | - | 警告 | H227: 可燃性液体 |
P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
開放式測定装置による引火点は96.1℃であるが、密閉式引火点測定装置による引火点84℃を採用し、区分4(GHS基準:引火点60℃超、93℃以下)とした。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 自己反応性に関わる原子団として不飽和のCーC結合を有するが、データがないために分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点460-462℃(ICSC(J)(2000)、溶剤ポケットブック(1997)) |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | フッ素または塩素を含んでいない有機化合物。酸素を含むが、この酸素は炭素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの7データ(SIDS(2003)、EHC 174(1995))からの技術指針による計算値、LD50=1843mg/kgに基づき、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分4 | 警告 | H312: 皮膚に接触すると有害 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ウサギの4試験結果(SIDS(2003)、PATTY(5th, 2001))からの技術指針による計算値、LD50=1265mg/kgと、ラット1試験のLD50=1700mg/kg(SIDS(2003))とを比較し、低い方値に基づき、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | LC50が求められたデータがないため、分類できないとした。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分5 | - | 警告 | H333: 吸入すると有害のおそれ | P304+P312: 吸入した場合:気分が悪いときは、医師に連絡すること。 | 飽和蒸気圧濃度以上の濃度で実施され、ミストによる試験と考えられるラット吸入試験のLC50=7mg/L(SIDS(2003))に基づき、区分5とした。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 | H316: 軽度の皮膚刺激 | P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 | ウサギあるいはモルモットを用いた4時間以内の試験で軽度の皮膚刺激がある、または刺激性なしと報告されている(SIDS(2003), EHC 174(1995), PATTY(5th, 2001))ことに基づき、区分3とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A-2B | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
ヒトに眼刺激性があるとの記載(ACGIH(2001)、SIDS(2003))があり、ウサギの試験でmoderateまたはmildな眼刺激性があるとの記載(SIDS(2003)、EHC 174(1995))、および中等度〜重度の障害を生じたが14日以内に回復したとの記載(SIDS(2003))があることに基づき、区分2A-2Bとした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | モルモットの試験で感作性が認められないこと(SIDS(2003)、EHC 174(1995))、およびヒトで感作性がないとの記載(SIDS(2003)、ECETOC JACC 10(1989))に基づき、区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | ヒト経世代疫学、経世代変異原性試験、生殖細胞in vivo変異原性試験の結果が無く、2つのin vivo体細胞変異原性試験(マウス骨髄細胞小核試験)で陰性との記載(SIDS(2003)、EHC 174(1995)、ECETOC JACC 10(1989))に基づき、技術指針にしたがって区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 区分2 | 警告 | H351: 発がんのおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ACGIHでA3に分類されていること(ACGIH(2001))、EUによりカテゴリー3に分類されR40が付与されていること(EU-Annex I(2005))に基づき、区分2とした。 | |
7 | 生殖毒性 | 区分外 | - | - | - | - | ラットまたはマウスを用いた試験(SIDS(2003)、EHC 174(1995)、PATTY(5th、2001))およびイヌを用いた試験(SIDS(2003))において、親の生殖器に対する悪影響および子の発生に対する悪影響がみられないことに基づき、区分外とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(気道刺激性、麻酔作用) | 警告 |
H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性、麻酔作用) H336: 眠気又はめまいのおそれ(気道刺激性、麻酔作用) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒト暴露報告で、気道刺激性(鼻・のどの刺激)および麻酔作用(吐き気、頭痛、めまい、失神、窒息感など)が見られ(ACGIH(2001)、EHC 174(1995))、ラットおよびウサギでも気道刺激性があるとの記載(EHC 174(1995))ならびに運動失調、抑制状態、昏睡など麻酔作用を示す症状が記載されている(EHC 174(1995)、SIDS(2003))ことに基づき、区分3(気道刺激性、麻酔作用)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | SIDS(2003)に記載されたヒトでの暴露例では、特定臓器への影響を認めず、疲労、倦怠感のみが報告されている。動物試験では、経口投与で区分2のガイダンス値より高い用量で特定臓器に対する重大な影響を認めていない(SIDS(2003)、EHC 174(1995))。しかし、動物の吸入試験で、区分2のガイダンス値より高い用量で肺への影響(出血、浮腫、炎症、組織変化)および腎臓への影響(組織変化)が記載(EHC 174(1995)、PATTY(5th, 2001))されている。以上の情報から、分類の決め手となるデータが無いため、分類できないとした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 | - | - | H402: 水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(ミシッドシュリンプ)の96時間LC50=12.9mg/L(SIDS、2005)から、区分3とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 急速分解性があり(OECDテストガイドライン301Aによる28日間の分解度:95%(SIDS、2003))、かつ生物蓄積性が低い(BCF=1.8(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分外とした。 |
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