GHS分類結果

名称:4,4'-(4-イミノシクロヘキサ-2,5-ジエニリデンメチル)ジアニリン塩酸塩【CIベイシックレッド9】
CAS番号:569-61-9

結果:
物質ID: 658
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類できない - - - - データなし。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体。
7 可燃性固体 分類できない - - - - データなし。
8 自己反応性化学品 分類できない - - - - データなし。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体。
10 自然発火性固体 分類できない - - - - データなし。
11 自己発熱性化学品 分類できない - - - - データなし。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - 分子内に金属または半金属を含まない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体。
14 酸化性固体 区分外 - - - - 還元性物質。(IARC 57(1993))
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 分子内に-O-O-構造を有しない。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 融点が268-270℃(decomposes)(HSDB(2005))であり、固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分5 - 警告 H303: 飲み込むと有害のおそれ P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 マウス LD50=5000 mg/kg(RTECS(2004))に基き、区分5とした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない - - - - データなし。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない - - - - ウサギの眼に適用した結果、"injurious to rabbit eyes"と記述されている(HSDB(2005))のみで区分を特定できないため「分類できない」とした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない - - - - データなし。
5 生殖細胞変異原性 区分2 警告 H341: 遺伝性疾患のおそれの疑い P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。
P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。
P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
P281: 指定された個人用保護具を使用すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
in vivo遺伝毒性試験(コメット試験:マウスの単細胞ゲル電気泳動法)でDNA損傷誘発が認められ(RTECS(2004))、かつ複数指標の in vitro変異原性試験(Reverse mutation(-S9)、Forward mutation、マウスのリンパ腫細胞 gene mutationなど)で陽性結果が得られている(IARC 57(1993))ので区分2とした。
6 発がん性 区分2 警告 H351: 発がんのおそれの疑い P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。
P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。
P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
P281: 指定された個人用保護具を使用すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
IARCにより2B(1993年)、産衛学会により2B(1996年)およびNTPによりR(2005年)に分類されていることに基づき区分2とした。
7 生殖毒性 分類できない - - - - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない - - - - データなし。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分外 - - - - ラットおよびマウスの13週間(約90日)混餌投与による試験において、ラットの場合に4000 ppmでの甲状腺腫と肝の脂肪変化、2000 ppm(≒ 200 mg/kg)以上での甲状腺の過形成と下垂体の好塩基性過形成を除き、ラット、マウスともその他は著しい影響は認められていない。さらに、同一条件下で実施された2年間発がん性試験ではラット、マウスともほぼ1000〜2000 ppm(≒50〜150 mg/kg)で腫瘍の発生頻度増加に伴う死亡率の増加が見られるが、重大な非腫瘍性の毒性変化については記載されていない。以上より、重大な毒性影響用量は90日間経口暴露でおおよそ2000 ppm(≒ 200 mg/kg)と考えられるので、ガイダンス値を参照して区分外とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない - - - - データがなく分類できない。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない - - - - データがなく分類できない。


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

厚生労働省モデルSDS

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