GHS分類結果

名称:エチルアミン
CAS番号:75-04-7

結果:
物質ID: 665
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 区分1 危険 H220: 極めて可燃性又は引火性の高いガス P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。
P377: 漏洩ガス火災の場合:漏洩が安全に停止されない限り消火しないこと。
P381: 安全に対処できるならば着火源を除去すること。
P403: 換気の良い場所で保管すること。
爆発限界3.5〜14%(ICSC(J)(2002)他)に基づき、区分1(GHSの判定基準(a):「空気との混合物が13%以下で引火性がある」に該当)とした。 なお、UNRTDG クラス2.1であることから、「GHSによる物理化学的危険性分類にかかる作業指針」に従っても区分1となる。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 区分外 - - - - UNRTDG クラス2.1に基づき区分外とした。
5 高圧ガス 低圧液化ガス 警告 H280: 高圧ガス:熱すると爆発のおそれ P410+P403: 日光から遮断し、換気の良い場所で保管すること。 臨界温度182.9℃(HSDB(2002))あるいは183℃(HSDB(2002))であるために「低圧液化ガス」とした。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
7 可燃性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
10 自然発火性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
11 自己発熱性化学品 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 気体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4 警告 H302: 飲み込むと有害 P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P330: 口をすすぐこと。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラットのLD50=400 mg/kg(ACGIH(2001))に基づき、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分3 危険 H311: 皮膚に接触すると有毒 P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。
P361: 汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。
P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ウサギのLD50=390 mg/kg(ACGIH(2001))に基づき、区分3とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分5 - 警告 H333: 吸入すると有害のおそれ P304+P312: 吸入した場合:気分が悪いときは、医師に連絡すること。 ラットのLC50=6842 ppm(IUCLID(2000))に基づき、区分5とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1A-1C 危険 H314: 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷 P301+P330+P331: 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P310: 直ちに医師に連絡すること。
P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。
P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
動物実験で皮膚の壊死・やけど(ACGIH(2001)及びPATTY(5th, 2001)),腐食(IUCLID(2000))の記載に基づき、区分1A-1Cとした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1 危険 H318: 重篤な眼の損傷 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P310: 直ちに医師に連絡すること。
本物質は皮膚腐食性物質であり、ヒトで眼刺激性および角膜浮腫(ACGIH(2001))、動物実験で重度の損傷(PATTY(5th, 2001))、重度の刺激性(ACGIH(2001))の記載およびEU-Annex I:Xi; R36/37に基づき、区分1とした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない - - - - データなし。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - - in vivo変異原性試験の結果がなく、in vitroで複数指標の陽性結果がないので、技術指針に従い分類できないとした。
6 発がん性 分類できない - - - - データなし。
7 生殖毒性 分類できない - - - - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(気道刺激性) 警告 H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ヒトでの情報として気道を著しく刺激する(ICSC(J)(2002))の記述およびEU-Annex I:Xi; R36/37の分類に基づき、区分3(気道刺激性)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(呼吸器系)、区分2(腎臓) 警告
危険
H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(腎臓)
H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(呼吸器系)
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ウサギにおいて区分1のガイダンス値範囲の吸入暴露で気管支周囲炎や間質性肺炎がみられた(ACGIH(2001))の記載により、区分1(呼吸器系)とした。また、ウサギにおいて区分2のガイダンス値範囲の吸入暴露で腎臓の実質性変性がみられた(ACGIH(2001))の記載により、区分2(腎臓)とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分3 - - H402: 水生生物に有害 P273: 環境への放出を避けること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
甲殻類(オオミジンコ)の24時間EC50=94mg/L(AQUIRE、2003)他から、区分3とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分外 - - - - 急速分解性があり(BODによる分解度:90%(既存化学物質安全性点検データ))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=-0.13(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分外とした。


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

厚生労働省モデルラベル

職場のあんぜんサイトへ

厚生労働省モデルSDS

職場のあんぜんサイトへ


GHS関連情報トップページに戻る