GHS分類結果

名称:オゾン
CAS番号:10028-15-6

結果:
物質ID: 692
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - GHS定義でガス。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 区分外 - - - - 構造から判断して、20oC、101.3kPaにて燃焼範囲を持たない。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 区分1 危険 H270: 発火又は火災助長のおそれ:酸化性物質 P370+P376: 火災の場合:安全に対処できるならば漏洩を止めること。
P220: 衣類/.../可燃物から遠ざけること。
P244: 減圧バルブにはグリース及び油を使用しないこと。
P403: 換気の良い場所で保管すること。
酸素当量係数(酸素原子は1.0)と体積比率(100vol%)を掛けた値は100であり、ISO-10156の基準値21を超える。
5 高圧ガス 分類できない - - - - 輸送時の商品形態が不明なので、分類できない。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHS定義でガス。
7 可燃性固体 分類対象外 - - - - GHS定義でガス。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - GHS定義でガス。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHS定義でガス。
10 自然発火性固体 分類対象外 - - - - GHS定義でガス。
11 自己発熱性化学品 分類対象外 - - - - GHS定義でガス。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - GHS定義でガス。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHS定義でガス。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - GHS定義でガス。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - GHS定義でガス。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 気体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分1 危険 H330: 吸入すると生命に危険 P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
P284: 呼吸用保護具を着用すること。
P310: 直ちに医師に連絡すること。
P320: 特別な処置が緊急に必要である(このラベルの...を見よ)。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラットLC50値4.8ppm(ACGIH(2001)に基づいて区分1とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類対象外 - - - - GHS定義でガス。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類対象外 - - - - GHS定義でガス。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない - - - - データなし。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A-2B 警告 H319: 強い眼刺激 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
ヒトでeye irritationがみられたこと(PATTY(5th、2001)に基づいて区分2A-2Bとした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない - - - - データなし。
5 生殖細胞変異原性 区分2 警告 H341: 遺伝性疾患のおそれの疑い P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。
P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。
P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
P281: 指定された個人用保護具を使用すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
チャイニーズハムスター体細胞in vivo変異原性試験(染色体異常試験)にて陽性(EHC 7(1979))の結果に基づいて区分2とした。
6 発がん性 区分外 - - - - ACGIHの分類A4に基づく。
7 生殖毒性 区分2 警告 H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。
P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。
P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
P281: 指定された個人用保護具を使用すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラットおよびマウスの妊娠期投与により明確な母体毒性に関する記述はないが、胎仔あるいは新生児の死亡率が増加したとの記述(EHC7(1979)、DFGOTvol10(1998))に基づき区分2とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(呼吸器系) 危険 H370: 臓器の障害(呼吸器系) P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラットを用いた試験で肺のうっ血が認められ、また溶接労働者に肺うっ血がみられたこと(ACGIH(2001))及びヒトの知見でばく露後に気道の抵抗が増したこと(DFGOT vol.10(1998))ことにより、区分1(呼吸器系)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(肺、気管支) 危険 H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(肺、気管支) P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラット、マウスに0.1〜1ppmを1年以上吸入ばく露することにより、気管支炎、肺へのコラーゲン沈着、軽度の線維症が観察されていること(ACGIH(2001)、DFGOTvol10(1998))に基づきガイダンス値を参照して区分1(肺、気管支)とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類対象外 - - - - 本物質は、GHS定義でガスである。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分1 警告 H400: 水生生物に非常に強い毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P391: 漏出物を回収すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
魚類(ニジマス)の96時間LC50=0.0093mg/L(ECETOC TR91、2003)から、区分1とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分外 - - - - 水中で速やかに分解するため、区分外とした。


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

厚生労働省モデルSDS

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