名称:2-クロロベンジリデンマロノニトリル
CAS番号:2698-41-1
物質ID: | 713 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)固体。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾールとして使用されるが、評価は固体原体について行う。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)固体。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)固体。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)固体。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく、分類できない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性、自己反応性に関わる原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)固体。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 自然発火するという情報はない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく、分類できない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属、半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)固体。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に酸素、フッ素は含まない。塩素は含むが炭素と結合している。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体の試験方法が未確立。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの経口LD50:牡牝平均1325mg/kg(ACGIH(2004))から、「区分4」とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)固体。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | 蒸気での吸入試験データがなく、分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分2 | 危険 | H330: 吸入すると生命に危険 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P284: 呼吸用保護具を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P320: 特別な処置が緊急に必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの粉塵エアゾール吸入LC50が4時間換算で0.5以下なので、「区分2」とした。 | |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 | H316: 軽度の皮膚刺激 | P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 | げっ歯類への皮膚塗与試験で、Mildという判定(RTECS(2004))があるので、「区分3」とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
催涙作用があり、暴徒鎮圧に使用される。しかし、後遺症が残るものではなく、ウサギの実験で Mild と判定されている(RTECS(2004))ので「区分2B」とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | 呼吸器感作性については情報がなく、分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
皮膚感作性については、製造現場での労働者に皮膚感作が見られたとの報告がある(ACGIH(2001))ので、「区分1」とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | マウスの骨髄細胞での小核試験で陰性であった(ACGIH(2001))ことから「区分外」とした。なお、In vitro の試験では、CHOを用いた染色体異常で陽性の報告がある(NTP TR377(1990))。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | 発がんを示唆する実験報告はなく、ACGIHがA4の判定を下しているので、「区分外」とした。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | 妊娠中のラットおよびウサギへの吸入暴露実験では、影響は認められなかった(ACGIH(2001))が、交接前の暴露実験データがない。データ不足で分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(呼吸器系) | 危険 | H370: 臓器の障害(呼吸器系) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトのボランティアによる実験(ACGIH(2001))で、催涙作用に加えて呼吸器系への影響(一時的?)が報告されている。動物実験でも区分1ガイダンス値の範囲で、呼吸器への影響が報告されているので「区分1(呼吸器)」とした。従って、気道刺激もありうるが、区分には採用しない。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分外 | - | - | - | - | ヒトへの低濃度長期(2W)暴露(ACGIH(2001))では,取り立てて言及すべき悪影響はなかった。動物実験での悪影響の報告は、腹腔内投与のデータなので採用しない。呼吸器への影響は単回暴露で取り上げているので、反復暴露は「区分外」とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく、分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類(ニジマス)の96時間LC50=220μg/L(AQUIRE、2003)から、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow=2.76(PHYSPROP Database、2005))、急速分解性がないと推定される(BIOWIN)ことから、区分1とした。 |
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