名称:ジアセトンアルコール
CAS番号:123-42-2
物質ID: | 747 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体。 |
6 | 引火性液体 | 区分4 | - | 警告 | H227: 可燃性液体 |
P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
試薬級の引火点が66℃なので区分4とした。(工業的純品のジアセトンアルコールはアセトンを含んでいるので、引火点8℃というデータもある。そのため国連勧告ではクラス3等級II、IIIとなっている。このような引火点の低い市販品は区分2となる。) |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性および自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 発火点は603℃であり、常温で自然発火性はない。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体の試験法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, C, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素を含んでいるが、炭素と水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 金属腐食性の情報がない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分5 | - | 警告 | H303: 飲み込むと有害のおそれ | P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ラットLD50=4000mg/kgのデータ(SIDS(2000))により区分5とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ウサギのLD50=13630mg/kgの値(SIDS(2000))が5000mg/kg(区分5)を超えているので区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | LC50値がないので分類できない。(ラットで7.23g/m3(1520ppm)で死亡が見られていない(SIDS(2000))ので区分3から区分外と想定) |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | ミストの情報がない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
ウサギに対する刺激性試験でModerately irritating(SIDS(2000))という情報により区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
ウサギでmoderate or highly irritating(SIDS(2000)、PATTY(5th, 2001))及びヒトで刺激性がある(SIDS(2000), ACGIH(2001))という情報により区分2Aとした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データがない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データがない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | in vitroでnegativeという情報(SIDS(2000), PATTY(5th, 2001))があるが、in vivoの情報がないので分類できない。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | 評価機関の情報およびその他試験データがないので分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
動物実験での生殖能において受胎率、着床数および着床率の減少傾向。児動物の発生で総出産児数、分娩率、新生児数、出生率、哺育4日生児数および哺育4日生存率の減少傾向(SIDS(2000))がみられるので区分2とした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(呼吸器系)、区分2(肝臓)、区分3(麻酔作用) |
警告 危険 |
H371: 臓器の障害のおそれ(肝臓) H336: 眠気又はめまいのおそれ(麻酔作用) H370: 臓器の障害(呼吸器系) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトの症例で気道刺激と肺疾患(SIDS(2000), ACGIH(2001))がみられるので区分1(呼吸器系)、ラット経口2ml/kg(換算値:1860mg/kg)で肝臓の症例がみられる(ACGIH(2001), PATTY(5th, 2001))というデータによりガイダンス値から区分2(肝臓)。動物で麻酔作用(ACGIH(2001), PATTY(5th, 2001))がみられるので区分3とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(腎臓) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(腎臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトの事故例でジアセトンアルコールとエタノールの暴露で「ネフローゼ症候群が発症した、これは増殖性糸球体腎炎の証拠となるものである」という記述(PATTY(5th, 2001))により区分1(腎臓)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 化学肺炎の情報がない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 | - | - | - | - | 魚類(ヒメダカ)の96時間LC50>100mg/L(環境省生態影響試験、1996)他から、区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 難水溶性でなく(水溶解度=1.00×106mg/L(PHYSPROP Database、2005))、急性毒性が低いことから、区分外とした。 |
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