GHS分類結果

名称:4,4'-ジアミノ-3,3'-ジメチルジフェニルメタン
CAS番号:838-88-0

結果:
物質ID: 755
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - 分子中に爆発性に関わる原子団を含まない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHS定義による固体。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHS定義による固体。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHS定義による固体。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHS定義による固体。
7 可燃性固体 分類できない - - - - データなし。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 分子中に爆発性、および自己反応性に関わる原子団を含まない。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHS定義による固体。
10 自然発火性固体 分類できない - - - - データなし。
11 自己発熱性化学品 分類できない - - - - データなし。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - 金属、半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHS定義による固体。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - 分子内に酸素、塩素、フッ素を含まない。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 分子内に-O-O-基を含まない。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 固体の試験方法が未確定。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4 警告 H302: 飲み込むと有害 P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P330: 口をすすぐこと。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラット経口LD50データ3件の平均値が1784mg/kgであることから「区分4」とした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - - データがないので、分類できない。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHS定義による固体。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データがないので、分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - - データがないので、分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外 - - - - ウサギの試験で刺激を示さない(IUCLID(2000))ので「区分外」とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A-2B 警告 H319: 強い眼刺激 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
ウサギの眼の試験(IUCLID(2000))で無刺激と Moderate のデータがあるので「区分2A-2B]とした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - 呼吸器感作性はデータがない。
4 皮膚感作性 区分1 警告 H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。
P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。
P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
皮膚については IUCLID(2000)に報告があり、EUでR43を指定しているので「区分1」とした。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - - In vivoの試験結果はなく、Ames試験で陽性(IUCLID(2000))の結果があるが、データ不足で「分類できない」とした。
6 発がん性 区分2 警告 H351: 発がんのおそれの疑い P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。
P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。
P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
P281: 指定された個人用保護具を使用すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
EUでカテゴリー2(区分1B相当)としているが、IARCの判定2Bを採って「区分2」とした。【特記】専門家判断をお願いします。
7 生殖毒性 分類できない - - - - データがないので、分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない - - - - データがないので、分類できない。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない - - - - ヒトへの影響の情報はなく、ラットへの影響は約400mg/kgとガイダンス値より大きいところで出ている。区分するのに充分なデータはない。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データがないので、分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分1 警告 H400: 水生生物に非常に強い毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P391: 漏出物を回収すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
藻類(セネデスムス)の96時間EC50=0.46mg/L(IUCLID、2000)から、区分1とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分1 警告 H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P391: 漏出物を回収すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
急性毒性が区分1、急速分解性がないと推定され(BIOWIN)、生物蓄積性が不明であることから、区分1とした。


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

厚生労働省モデルSDS

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