名称:2,6-ジ-ターシャリ-ブチル-4-クレゾール
CAS番号:128-37-0
物質ID: | 784 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない物質。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による固体。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による固体。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による固体。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による固体。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | 引火点127℃(ICSC(1999))の報告はあるが、国連の試験法によるデータがないので分類できない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない物質。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による固体。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点が345度(GESTIS(2006))であり、常温では発火しない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による固体。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | ハロゲンは含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素は炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
多くの報告があり、統計計算より求めたラット LD50:1559 mg/kgより区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分5 | - | 警告 | H313: 皮膚に接触すると有害のおそれ | P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ラット LD50>2000 mg/kg(SIDS(2002))より区分5とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による固体。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 | H316: 軽度の皮膚刺激 | P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 | ウサギに閉塞塗布して軽度の刺激(CERIハザードデータ集(1997))、ウサギの試験で軽度の刺激(SIDS(200))の記載があり、ヒトに軽度の刺激があった(SIDS(2002))の記載より区分3とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
ウサギの試験で結膜に軽度の炎症がみられ、72時間後には回復した(CERIハザードデータ集(1997))の記載より区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 区分外 | - | - | - | - | モルモットのアレルギー性ショック試験でアナフラキシーは見られなかった(IUCLID(2000))の記載より区分外とした。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
モルモットの試験では陰性(CERIハザードデータ集(1997)、SIDS(2002)、IUCLID(2000))の報告があるが、ヒトで感作性が認められた(CERIハザードデータ集(1997)、SIDS(2002)、ACGIH(2001))の記載があり区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | in vivo試験であるマウスの相互転座試験、マウスの優性致死試験、マウスの特定座位試験、マウスの小核試験、マウス及びラットでの染色体異常試験のいずれも陰性(SIDS(2002))の記載より区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | ACGIHの分類がA4、IARCがグループ3により区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分外 | - | - | - | - | 混餌投与の2世代試験でF0の高投与群に体重増加と腎臓に影響が、F1に体重抑制が見られた(CERIハザードデータ集(1997))、混餌投与の3世代試験で生殖、発生毒性は認められなかった(SIDS(2002))、妊娠ラットへの投与で生殖毒性は認められなかった報告が2件(SIDS(2002))、1件(IARC(1986))ある。また長期投与試験で仔の無眼球症が1例(IARC(1986))、長期投与試験で仔の小眼球症が3例/30腹で見られた(IARC(1986))の報告があるが、無眼球症が無いという報告(IARC(1986))があり、小眼球症の3例の分布が不明であるとしてIARCではいずれも不充分として採用していない。体重増加抑制は高投与群においてであり、一般毒性によるものと思われる。以上より判断して区分外とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(神経系) | 危険 | H370: 臓器の障害(神経系) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
4 g摂取した女性で、胃痙攣、倦怠感、嘔吐、疲労感、精神障害及び短期間の意識喪失がみられた。また、紅花油に溶解させた80 gを摂取した女性で神経症状がみられ(CERIハザードデータ集(1997)、ACGIH(2001)、SIDS(2002))の記載より区分1(神経系)に分類した。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(肺、肝臓、甲状腺) | 警告 | H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(肺、肝臓、甲状腺) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトについての報告は無かった。マウスに摂餌投与した試験において、区分2のガイダンス値内の投与量で肺の鬱血、腫大、肺胞上皮細胞の壊死、変性が認められた(SIDS(2002))、ラットの経口投与試験において、区分2のガイダンス値内の投与量で肝臓の相対重量の増加、肝臓の門脈周囲の壊死、肝細胞腫大が見られた(CERIハザードデータ集(1997))、ラットの摂餌投与試験において区分2のガイダンス値内で肝臓の腫大、小葉中心性の肝細胞壊死、グルタチオンの枯渇、トランスアミナーゼ活性の増加、酵素誘導、リン脂質及びコレステロールの増加がみられ、甲状腺のヨード取り込みの増加に伴なう腫大が認められた(CERIハザードデータ集(1997))の記載がある。以上の結果より区分2(肺、肝臓、甲状腺)に分類した。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=0.84mg/L(環境省生態影響試験、1999)から、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分1、急速分解性がなく(BODによる分解度:4.5%(既存化学物質安全性点検データ))、生物蓄積性がある(BCF=2800(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分1とした。 |
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