名称:N,N-ジメチルアニリン
CAS番号:121-69-7
物質ID: | 796 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)液体。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)液体。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)液体。 |
6 | 引火性液体 | 区分4 | - | 警告 | H227: 可燃性液体 |
P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
引火点62℃であり、60〜90℃の範囲に入る。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)液体。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性および自己反応性に関わる原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点371℃であり、常温では発火しないと考えられる。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)液体。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体のための試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素、フッ素、塩素を含まない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)液体。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 金属腐食性に関する試験データがない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの経口LD50: 951-1410mg/kg にわたる5件のデータ(ACGIH(2001), DFGOT vol.3(1991), RTECS(2005), IUCLID(2000))から、平均値 1088 mg/kg を得た。300-2000mg/kg の範囲に入るので「区分4」とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分4 | 警告 | H312: 皮膚に接触すると有害 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ウサギの経皮吸収急性LD50、1770mg/kg 8ACGIH(2001)および 1692mg/kg(DFGOT vol.3(1991)のデータがあり、いずれも1000-2000mg/kgの範囲 に入るので「区分4」とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)液体。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | 蒸気吸入でのLC50のデータがなく、分類できない。ラットについて50ppm・4時間の最小致死報告があり(ACGIH(2001))、毒性は強いと考えられる。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分4 | 警告 | H332: 吸入すると有害 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 |
ミスト吸入での50%致死量データはなかったが、ラットについてミスト1.88mg/L・4時間の吸入暴露で40%が4日以内に死亡したとの情報があり(DFGOT vol.3(1991))、LC50も1.0-5.0mg/Lに入ると考えられる。「区分4」とした。 | |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 | H316: 軽度の皮膚刺激 | P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 | ヒトのパッチテストで無刺激との報告がある(IUCLID(2000))が、ウサギの皮膚への塗布試験で「MILD」の記載がある(RTECS(2005))ので「区分3」とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
ウサギの眼への投与試験で「MODERATE」の報告がある(RTECS(2005))ので「区分2A]とした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく、分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく、分類できない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | In vivo の試験報告(IUCLID(2000))で弱い陽性であった。In vitro では細菌類で陰性、哺乳類培養細胞で陽性の結果が、ACGIH(2001), DFGOT vol.3(1991), IARC 57(1993)に記載されているが、これら文献は In vivo 試験には触れておらず、また総合的な評価判定もしていない。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | NTPの行った発ガン試験で牝マウスの前胃に乳頭腫、牡ラットの脾臓に肉腫の増加が見られたとの報告がある。日本産業衛生学会許容濃度勧告で「2B」、EUカテゴリーで「3」と判定しているが、IARCは「3」、ACGIHも「A4」としている。専門家のご意見に従い、「区分外」とした。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | 妊娠中の牝マウスへの投与実験2件では、新生児への悪影響は見られなかった(ACGIH(2001), DFGOT vol.3(1991))。しかし牡ラットの生殖能力についての試験報告がなく、総合的に区分外とするにはデータ不足である。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(血液系、神経系)、区分3(麻酔作用) |
危険 警告 |
H336: 眠気又はめまいのおそれ(麻酔作用) H370: 臓器の障害(血液系、神経系) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
メトヘモグロビンの生成に伴う症状がヒトで(ICSC(1998))、また区分1のガイダンス値内で、イヌ・ラットに見られている(ACGIH(2001), DFGOT vol.3(1991))。更にヒトで神経障害と麻酔作用が観察されている(ICSC(1998), ACGIH(2001))ので、「区分1(血液系、神経系)、区分3(麻酔作用)」とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(血液、脾臓、肝臓) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(血液、脾臓、肝臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの反復暴露実験で、区分1のガイダンス値に相当する暴露量で、血液(メトヘモグロビン血症、貧血)、脾臓、肝臓(詳細記載なし)への影響が報告されている(ACGIH(2001), RTECS(2005), IUCLID(2000))ので「区分1(血液、脾臓、肝臓)」とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 化学肺炎の情報がなく、分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 | - | - | H401: 水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=5mg/L(IUCLID、2000)から、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分2 | - | H411: 長期継続的影響によって水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分2、生物蓄積性が低いものの(BCF=13.6(既存化学物質安全性点検データ))、急速分解性がない(BODによる分解度:1.9%(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分2とした。 |
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