GHS分類結果

名称:硝酸ノルマル-プロピル
CAS番号:627-13-4

結果:
物質ID: 804
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 区分外 - - - - 硝酸エステルであり、爆発性に関わる原子団を含むが、火薬ではない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHS定義による液体。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHS定義による液体。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHS定義による液体。
6 引火性液体 区分2 危険 H225: 引火性の高い液体及び蒸気 P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。
P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。
P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。
P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。
P233: 容器を密閉しておくこと。
P240: 容器を接地すること/アースをとること。
P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。
P242: 火花を発生させない工具を使用すること。
P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
引火点が20℃であり、沸点が110℃である。
7 可燃性固体 分類対象外 - - - - GHS定義による液体。
8 自己反応性化学品 区分外 - - - - 国連勧告ではクラス3である。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - 発火点が175℃であり常温では発火しない。
10 自然発火性固体 分類対象外 - - - - GHS定義による液体。
11 自己発熱性化学品 分類できない - - - - 液体であり試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - 金属または半金属(B, C, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 区分外 - - - - 国連勧告でクラス3である(クラス5.1ではない)
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - GHS定義による液体。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 金属腐食性の情報がない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類できない - - - - LD50の値がないので分類できない。ただしラットで7.5g/kgおよび5g/kgで死亡(PATTY(5th,2001))がみられ区分外と思われる。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - - データがない。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHS定義による液体。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分5 - 警告 H333: 吸入すると有害のおそれ P304+P312: 吸入した場合:気分が悪いときは、医師に連絡すること。 ラットLC50:9000〜10000ppm(4h)のデータ(ACGIH(2001)、(PATTY(5th,2001))がある。これは5000ppm(区分4)の2倍以下なので区分5とした。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - - データがない。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない - - - - 皮膚一次刺激のデータがないので分類できない。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない - - - - データがない。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データがない。
4 皮膚感作性 分類できない - - - - データがない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - - データがない。
6 発がん性 分類できない - - - - データがない。
7 生殖毒性 分類できない - - - - データがない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(神経系)、区分2(全身) 危険
警告
H370: 臓器の障害(神経系)
H371: 臓器の障害のおそれ(全身)
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。
P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ヒトの症状では重大な感覚刺激、頭痛、吐き気等の症状(ACGIH(2001))であるので区分1(神経系)。ラット経口1.0g/kgで衰弱、共同運動失調、チアノーゼが見られ(PATTY(5th, 2001))ので区分2(全身)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない - - - - ヒトの症例はなく、動物試験では単回暴露で見られた知見以外に反復暴露の影響は見られない。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - 情報がない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない - - - - データがなく分類できない。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない - - - - データがなく分類できない。


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

厚生労働省モデルSDS

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