GHS分類結果

名称:結晶質-石英
CAS番号:14808-60-7

結果:
物質ID: 807
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体。
7 可燃性固体 区分外 - - - - 不燃性(ICSC(1997))
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 分子内に爆発性に関連する原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体。
10 自然発火性固体 区分外 - - - - 不燃性(ICSC(1997))
11 自己発熱性化学品 区分外 - - - - 不燃性(ICSC(1997))
12 水反応可燃性化学品 区分外 - - - - 水溶解度測定が行われていることから、水中で安定である。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体。
14 酸化性固体 分類できない - - - - 酸素を含む無機化合物であるが、データがないために分類できない。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 有機化合物ではない。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類できない - - - - 分類に適したデータが見つからず、データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類対象外 - - - - 硬い結晶質の固体であり、常温での蒸気圧は極めて低いと考えられ、分類対象外とした。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない - - - - データなし。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない - - - - SITTIG(4th, 2002)に眼刺激性を示す記載があるが、裏付けとなるデータが見つからず、データ不足のため分類できない。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない - - - - データなし。
5 生殖細胞変異原性 区分外 - - - - in vivo変異原性のマウスの骨髄小核試験が陰性(IARC68, 1997; CICAD24, 2000; DFGOT vol.14, 2000)であったことから、区分外とした。なお、OECDガイドラインにはない特殊なin vivo試験系(気管内投与されたラットの肺上皮細胞におけるhprt変異の測定)において突然変異陽性を示す(炎症作用による可能性あり)など、CICAD24(2000)では「試験結果が相反しており、遺伝毒性の評価はまだ確定していない」とされている。また、in vitro変異原性においては、Ames試験のデータはなく、染色体異常試験で陰性、小核試験で陽性の知見がある(IARC68, 1997; CICAD24, 2000; DFGOT vol.14, 2000)。
6 発がん性 区分1A 危険 H350: 発がんのおそれ P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。
P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。
P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
P281: 指定された個人用保護具を使用すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
IARC68(1997)は1、NTP RoC(11th, 2005)はK、産衛学会勧告(2005)は1に分類しており、区分1Aとした。
7 生殖毒性 分類できない - - - - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(呼吸器系) 危険 H370: 臓器の障害(呼吸器系) P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
反復暴露に比べるとデータが大幅に少ないが、ヒトにおいて短期暴露でも吸入濃度が高い場合は呼吸器系に影響を及ぼすとの記述がIARC68(1997)、SITTIG(4th, 2002)、DHP(13th, 2002)にある。IARC68(1997)はPriority 1文書であるため、区分1(呼吸器系)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(呼吸器系、腎臓) 危険 H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(呼吸器系、腎臓) P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
Priority 1文書のCICAD24(2000)、IARC68(1997)、DFGOT vol.14(2000)、ACGIH-TLV(2005)に、ヒトにおいて呼吸器系、腎臓に影響を及ぼすとの記述があり、区分1(呼吸器系、腎臓)とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない - - - - データがなく分類できない。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない - - - - データがなく分類できない。


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

厚生労働省モデルSDS

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