名称:チオりん酸O,O-ジエチル-エチルチオエチル【ジメトン】
CAS番号:8065-48-3
物質ID: | 828 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分3 | 警告 | H226: 引火性液体及び蒸気 |
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P233: 容器を密閉しておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P242: 火花を発生させない工具を使用すること。 P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
引火点45℃から区分3(GHS基準:引火点23℃以上、60℃以下)とした。 | |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 分子内に自己反応性に関連する原子団としてP-O結合を含むが、データがないために分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点464℃(ICSC(2002)、Weiss(2nd, 1985)) |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 水溶解度が測定されている(ICSC(2002)、SRC(2005)、HSDB(2005))ことから、水中で安定と判定される。 |
13 | 酸化性液体 | 分類できない | - | - | - | - | りんと結合した酸素を含むが、データがないために分類できない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 混合物:区分1、O-体:区分1、S-体:区分1 | 危険 | H300: 飲み込むと生命に危険 |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P330: 口をすすぐこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
混合物:ラットLD50値の6データ(ACGIH(2002)、DFGOT vol. 9(2003)、PATTY(5th, 2001)vol. 7、PDS(1987))から計算で得られたLD50=2.5mg/kgに基づき、区分1とした。 O-体:ラットLD50値の4データ(ACGIH(2002)、DFGOT vol. 9(2003)、PATTY(5th, 2001))から計算で得られたLD50=1.5mg/kgに基づき、区分1とした。 S-体:ラットLD50値の5データ(ACGIH(2002)、DFGOT vol. 9(2003)、PATTY(5th, 2001))から計算で得られたLD50=1.5mg/kgに基づき、区分1とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 混合物:区分1、O-体:分類できない、S-体:分類できない | 危険 | H310: 皮膚に接触すると生命に危険 |
P302+P350: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で優しく洗うこと。 P262: 眼、皮膚、衣類につけないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P361: 汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
混合物:ラットLD50=8.2mg/kg(ACGIH(2002)、DFGOT vol. 9(2003)、PDS(1987))に基づき、区分1とした。 O-体:データ無し。 S-体:データ無し。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 混合物:分類できない、O-体:分類できない、S-体:分類できない | - | - | - | - | 混合物:データ無し。 O-体:データ無し。 S-体:データ無し。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 混合物:区分1、O-体:分類できない、S-体:分類できない | 危険 | H330: 吸入すると生命に危険 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P284: 呼吸用保護具を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P320: 特別な処置が緊急に必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
混合物:本物質の飽和蒸気圧は0.297ppm(0.003mg/L)なので、吸入試験はミストで実施されたと考えられる。ラットLC50値の4データ(ACGIH(2002)、PATTY(5th, 2001))から計算で得られたLC50=0.0439mg/Lに基づき、区分1とした。 O-体:データ無し。 S-体:データ無し。 | |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 混合物:分類できない、O-体:分類できない、S-体:分類できない | - | - | - | - | 混合物:データ無し。 O-体:データ無し。 S-体:データ無し。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 混合物:区分2A-2B、O-体:分類できない、S-体:分類できない | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
混合物:ヒトにおいて発赤、痛み(ICSC(J)(2002))、霧視および流涙が見られるとの記載(HSDB(2005))に基づき、区分2A-2Bとした。 O-体:データ無し。 S-体:データ無し。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない(混合物、O-体、S-体) | - | - | - | - | 混合物:データ無し。O-体:データ無し。S-体:データ無し。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない(混合物、O-体、S-体) | - | - | - | - | 混合物:データなし。O-体:データなし。S-体:データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 混合物:区分2、O-体:区分外、S-体:分類できない | 警告 | H341: 遺伝性疾患のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
混合物:ヒト経世代疫学、経世代変異原性試験、生殖細胞in vivo変異原性試験結果がなく、体細胞in vivo変異原性試験(ハムスターにおける骨髄細胞を用いた染色体異常試験)で陽性の結果が記載され(DFGOT vol. 9(2003))、生殖細胞in vivo遺伝毒性試験で陽性結果がないことに基づき、区分2とした。 O-体:ヒト経世代疫学情報はなく、経世代変異原性試験(マウスを用いた優性致死試験)で陰性の結果が記載され(DFGOT vol. 9(2003))、生殖細胞および体細胞in vivo変異原性試験で陽性の結果がないことに基づき、区分外とした。 S-体:データ無し。 | |
6 | 発がん性 | 混合物:分類できない、O-体:分類できない、S-体:分類できない | - | - | - | - | 混合物:データ無し。 O-体:データ無し。 S-体:データ無し。 |
7 | 生殖毒性 | 混合物:区分2、O-体:分類できない、S-体:分類できない | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
混合物:ラットおよびマウスの腹腔内投与試験において、胎児毒性(胎児体重の減少、死亡率の増加など)が見られ、僅かではあるが骨格異常も見られるが、親動物の一般毒性に関する記述がない(DFGOT vol. 9(2003)、PATTY(5th, 2001)vol. 7、PDS(1987))ことに基づき、区分2とした。 O-体:データ無し。 S-体:データ無し。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 混合物:区分1(神経系)、O-体:分類できない、S-体:分類できない | 危険 | H370: 臓器の障害(神経系) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
混合物:ヒトにおいて、区分1のガイダンス値範囲内の用量で、血中コリンエステラーゼ活性の著しい低下が見られ、吸入により痙攣、めまい、息苦しさ、吐き気、嘔吐、縮瞳、筋痙直、唾液分泌過多、発汗、意識喪失などが見られ、経口摂取により胃痙攣、下痢、嘔吐などがみられるとの記載(DFGOT vol. 9(2003)、PATTY(5th, 2001)vol. 7、PDS(1987)、ICSC(J)(2002)、HSDB(2005))に基づき、区分1(神経系)とした。 O-体:データ無し。 S-体:データ無し。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 混合物:区分1(神経系)、O-体:分類できない、S-体:分類できない | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(神経系) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
混合物:ラット、イヌ、ウサギおよびモルモットにおいて、区分1のガイダンス値範囲の用量で、血中および脳中コリンエステラーゼ活性の阻害が見られ、中毒症状として筋線維束れん縮、衰弱、振せん、流涙、唾液分泌過多、呼吸困難、鼻と口での放泡、下痢、筋麻痺、昏睡、軽度の窒息性けいれんが見られたとの記載がある(ACGIH(2002)、DFGOT vol. 9(2003)、PDS(1987))。ヒトにおいて、血中コリンエステラーゼ活性の阻害が見られたとの記載がある(ACGIH(2002)、DFGOT vol. 9(2003)、PATTY(5th, 2001)vol. 7)。これらの情報に基づき、区分1(神経系)とした。 O-体:データ無し。 S-体:データ無し。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 混合物:分類できない、O-体:分類できない、S-体:分類できない | - | - | - | - | 混合物:データ無し。 O-体:データ無し。 S-体:データ無し。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(ミジンコ)の48時間EC50=14.0μg/L(AQUIRE、2003)他から、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow=3.21(PHYSPROP Database、2005))、急速分解性が不明であることから、区分1とした。 |
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