名称:イソブチルアルコール
CAS番号:78-83-1
物質ID: | 914 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分3 | 警告 | H226: 引火性液体及び蒸気 |
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P233: 容器を密閉しておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P242: 火花を発生させない工具を使用すること。 P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
23℃≦引火点≦60℃ UNRTDG クラス3 PGIIIに分類されている。 | |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性ならびに自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点が415℃である(ICSC(J)(1995))。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | UNRTDG クラス3に分類されている。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に金属または半金属原子を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内の酸素原子が炭素、水素以外の原子と化学結合していない。またフッ素および塩素原子を含んでいない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含んでいない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 区分外 | - | - | - | - | UNRTDG クラス3に分類されている。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分5 | - | 警告 | H303: 飲み込むと有害のおそれ | P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ラット経口LD50値:3350mg/kg、2650mg/kg、2740mg/kg(SIDS(2004))、3100mg/kg(SIDS(2004)、EHC 65(1987)、PATTY(4th, 1994))、2460mg/kg(SIDS(2004)、EHC 65(1987)、PATTY(4th, 1994)、産衛学会勧告(1993))に基づき、計算を適用した。計算値は2596mg/kgであったことから、区分5とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分5 | - | 警告 | H313: 皮膚に接触すると有害のおそれ | P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ウサギLD50値:2460mg/kg(SIDS(2004))、4240mg/kg(SIDS(2004)、EHC 65(1987))および3400mg/kg(SIDS(2004)、PATTY(4th, 1994))に基づき、計算を適用した。計算値は2523mg/kgであったことから、区分5とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分5 | - | 警告 | H333: 吸入すると有害のおそれ | P304+P312: 吸入した場合:気分が悪いときは、医師に連絡すること。 | ラットLC50(4時間)値:19.2mg/L(SIDS(2004)、EHC 65(1987))および24.2mg/L(産衛学会勧告(1993))に基づき、小さい方の値を採用した。19.2mg/L(換算値:6336ppm)は蒸気圧からミストをほとんど含まない蒸気と判断でき、ppm濃度基準値に基づき区分5とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
ACGIH(7th, 2001)、PATTY(4th, 1994)および産衛学会勧告(1993)のヒト皮膚への適用で軽度な発赤がみられたとの記述、およびSIDS(2004)のウサギを用いたDraize試験(OECDガイドライン404準拠GLP試験)で7日以内に皮膚の変化が回復しなかったとの記述から、区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
液体をヒトに適用した例はないが、PATTY(4th, 1994)、DFGOT vol.19(2003)、産衛学会勧告(1993)のヒトへの蒸気暴露例で眼刺激性および角膜の変化がみられたとの記述、SIDS(2004)のウサギを用いたDraize試験(OECDガイドライン405準拠GLP試験)で21日後も軽度な結膜発赤みられたとの記述、ならびにECETOC TR48(1992)のウサギを用いたDraize試験で刺激性があるとの判定基準に該当する結果から、区分2Aとした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | 体細胞を用いるin vivo変異原性試験であるほ乳類赤血球を用いる小核試験で陰性の結果(SIDS(2004))、およびほ乳類骨髄細胞を用いる染色体異常試験での陰性の結果(SIDS(2004)、DFGOT vol.19(2003))があることから、区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 区分外 | - | - | - | - | SIDS(2004)、DFGOT vol.19(2003)、PATTY(4th, 1994)の妊娠ラットおよびウサギへの暴露試験で胎児に影響が認められなかったとの記述、およびSIDS(2004)のラットを用いた2世代繁殖性試験で繁殖毒性または出生仔への影響が見られなかったとの記述から、区分外とした。生殖毒性を示唆するヒト暴露例の報告はない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(気道刺激性、麻酔作用) | 警告 |
H336: 眠気又はめまいのおそれ(気道刺激性、麻酔作用) H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性、麻酔作用) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
EHC 65(1987)、PATTY(4th, 1994)および産衛学会勧告(1993)のヒト暴露例で咽頭の刺激が観察されたとの記述から、気道刺激性があると考えられた。また、SIDS(2004)のラットを用いた神経毒性試験で3000ppm6時間暴露により活動性低下および驚愕反射の反応低下が認められたとの記述、およびEHC 65(1987)のラットおよびウサギを用いた吸入暴露試験で15.7mg/L4時間暴露により中枢神経系の抑制がみられているが、いずれも可逆的な一過性の影響であることから、麻酔作用があると考えられた。以上の結果から、区分3(気道刺激性、麻酔作用)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分外 | - | - | - | - | ラットを用いた90日間吸入暴露試験(暴露濃度:0, 250, 1000, 2500ppm)(SIDS(2004)、DFGOT vol.19(2003))、ラットを用いた90日間強制経口投与試験(投与量:0, 100, 316, 1000mg/kg/day)(SIDS(2004)、IRIS(Access on Aug 2005))、ならびにラットを用いた90日間飲水投与試験(推定投与量:0, 80, 340, 1450mg/kg/day)(SIDS(2004)、DFGOT vol.19(2003)、PATTY(4th, 1994))で、分類を支持する毒性が区分2のガイダンス値を超える用量でも認められていないこと、さらにヒト暴露症例における明確な毒性の報告がないことから、区分外とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 区分2 | 警告 | H305: 飲み込んで気道に侵入すると有害のおそれ |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P331: 無理に吐かせないこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
国連文書にイソブチルアルコールは吸引性呼吸器有害性の区分2であることから区分2とした。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 | - | - | - | - | 甲殻類(オオミジンコ)の24時間EC50=1250mg/L(EHC65、1987)から、区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 難水溶性でなく(水溶解度=85000mg/L(PHYSPROP Database、2005))、急性毒性が低いことから、区分外とした。 |
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