名称:フタル酸ジエチル
CAS番号:84-66-2
物質ID: | 916 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 引火点>93℃ |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性ならびに自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点が457℃である。(ICSC(J)(2001)) |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に金属または半金属を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内にフッ素または塩素を含んでいない。酸素を含むが、この酸素は炭素、 水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含んでいない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットLD50値:8600mg/kg(環境省リスク評価第3巻, 2004、NTP TR429, 1995)、9200-9500mg/kg(CICAD 52, 2003)、9500-31000mg/kg(ACGIH 7th, 2001、産衛学会勧告, 1995)に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ラットLD50値:>22400mg/kgおよび>11200mg/kg(IUCLID, 2000)に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分外 | - | - | - | - | PATTY(4th, 1994)のラットを用いた試験において511ppmの6時間暴露(4時間換算値6.95mg/L)で死亡が認められなかったとの記述から、区分外とした。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
NTP TR429(1995)およびPATTY(4th, 1994)にはヒトの皮膚を刺激しないとの記述、NTP TR429(1995)、ATSDR(1995)およびPATTY(4th, 1994)には動物を用いた試験における刺激性は軽微であるとの記述があるが、環境省リスク評価第3巻(2004)およびCICAD 52(2003)のヒトを対象としたパッチテストで143例中2例に刺激性が認められたとの記述、環境省リスク評価第3巻(2004)、産衛学会勧告(1995)の皮膚への付着により皮膚炎および湿疹が認められたとの記述から、ごく一部のヒトに対してではあるが皮膚刺激性があると判断し、区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
CICAD 52(2003)にウサギの眼に適用した試験において、刺激性はなかったとの記述、CICAD 52(2003)およびATSDR(1995)にウサギの眼にごく軽度の刺激性が認められとの記述があるが、NTP TR429(1995)のウサギの眼を軽度に刺激するとの記述およびヒトの眼に刺激性があったとの記述から、区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
IUCLID(2000)またはBUA 104(1994)にはモルモットを用いたBuehler test、Draize test、Freund's complete adjuvant test、maximization testおよびopen epicutaneous testで感作性は認められなかったとの記述、環境省リスク評価第3巻(2004)、CICAD 52(2003)、ATSDR(1995)にはヒトを対象としたパッチテストでアレルギー反応は認められなかったとの記述があり、PATTY(4th, 1994)では感作性はないと記載されているが、環境省リスク評価第3巻(2004)、CICAD 52(2003)およびATSDR(1995)の記述によると、別ーの機関によるパッチテストにおいてそれぞれ1例でアレルギー反応が認められていることから、区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | in vitro試験のデータしかないため分類できない。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | ACGIHでA4(ACGIH 7th, 2001)、EPAでD(IRIS, 2005)に分類されていることから、区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分外 | - | - | - | - | 環境省リスク評価第3巻(2004)、CICAD 52(2003)、ACGIH(7th, 2001)、NTP TR429(1995)、産衛学会勧告(1995)、ATSDR(1995)のラットおよびマウスを用いた妊娠中経口投与試験および2世代繁殖性試験において親動物に一般毒性が認められる用量でも明確な生殖毒性が認められなかったとの記述から、区分外とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(気道刺激性、麻酔作用) | 警告 |
H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性、麻酔作用) H336: 眠気又はめまいのおそれ(気道刺激性、麻酔作用) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
環境省リスク評価第3巻(2004)、ACGIH(7th, 2001)、産衛学会勧告(1995)、PATTY(4th, 1994)の蒸気が気道を刺激するとの記述、環境省リスク評価第3巻(2004)の吸入すると眩暈、感覚鈍麻を生じるとの記述、PATTY(4th, 1994)の中枢神経を抑制する可能性があるとの記述から、区分3(気道刺激性、麻酔作用)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分外 | - | - | - | - | 環境省リスク評価第3巻(2004)、CICAD 52(2003)、ACGIH(7th, 2001)、NTP TR429(1995)、ATSDR(1995)、IRIS(2005)のラットまたはマウスを用いた経口または経皮投与試験において区分2のガイダンス値範囲を超える高用量でも毒性作用が認められなかったとの記述から、区分外とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 | - | - | H401: 水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類(ニジマス)の96時間LC50=1200μg/L(環境省リスク評価第3巻、2004)から、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 急速分解性があり(BODによる分解度:88%(既存化学物質安全性点検データ))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=2.42(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分外とした。 |
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