名称:イソプロピルアルコール
CAS番号:67-63-0
物質ID: | 928 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分2 | 危険 | H225: 引火性の高い液体及び蒸気 |
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P233: 容器を密閉しておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P242: 火花を発生させない工具を使用すること。 P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
引火点<23℃、沸点(初留点)>35℃ UNRTDG クラス3 PGIIに分類されている。 | |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性ならびに自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点が399℃である(NFPA(12th, 1997)p325-81, 325-63)。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | UNRTDG クラス3に分類されている。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に金属または半金属を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内にフッ素または塩素を含んでいない。酸素を含むが、この酸素は炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含んでいない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 区分外 | - | - | - | - | UNRTDG クラス3に分類されている。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分5 | - | 警告 | H303: 飲み込むと有害のおそれ | P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ラットLD50 = 5280 mg/kg(EHC(1990)、SIDS(1997))、5500 mg/kg((EHC(1990)、SIDS(1997)、CERIハザードデータ集(1999))、5480 mg/kg(EHC(1990)、PATTY(1994))、4710 mg/kg(EHC(1990)、PATTY(1994)、SIDS(1997))、1870 mg/kg(CERIハザードデータ集(1999))があり、それらの統計計算で求めた毒性値は3437 mg/kgとなることから、区分5とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分5 | - | 警告 | H313: 皮膚に接触すると有害のおそれ | P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ウサギLD50 = 12870 mg/kg(EHC(1990)、PATTY(1994)、SIDS(1997)、CERIハザードデータ集(1999))および4059 mg/kg(CERIハザードデータ集(1999))があり、これらの低い方の値から、区分5とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分外 | - | - | - | - | ラットLC50(4時間蒸気暴露)= 72600 mg/m3(29512 ppm), EHC(1990)、PATTY(1994)、SIDS(1997)および29620 ppm(72865 mg/m3)(CERIハザードデータ集(1999))に基づき、いずれもミストを含まない蒸気での暴露におけるppm濃度基準値の区分5の範囲を超えていることから、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | EHC 103(1990)、PATTY(4th, 1994)、ECETOC TR66(1995)、CERIハザードデータ集(1999)のウサギ皮膚刺激性試験では、刺激性なしまたは軽度の刺激性の報告があるが、EHC 103(1990)のヒトでのボランティアおよびアルコール中毒患者の治療のため皮膚適用した試験では刺激性を示さないとの報告から、区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A-2B | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
EHC(1990)、SIDS(1997)、PATTY(1994)、ECETO TR(1992)、CERIハザードデータ集(1999)のウサギでの眼刺激性試験では、軽度から重度の刺激性の報告があるとの記述があるが、重篤な損傷性は記載されていないことから、区分2A-2Bとした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | SIDS(1997のモルモットでのビューラー法による皮膚感作性試験では陰性であった。一方、EHC(1990)の皮膚炎発症例で2-propanolのパッチテスト陽性例には、低分子の1級または2級アルコール、プロピレンオキサイドにも陽性を示しており、2-プロパノールが原因物質か否か明確でないことから、データ不足により分類できないとした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | SIDS(1997)のin vivoでのマウス骨髄細胞を用いた小核試験で陰性であることから区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | IARC(Access on Oct 2005)でグループ3、ACGIH(2003)でA4に分類されていることから、区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
EHC(19990)、IARC(2005)、PATTY(1994)のラットでの飲水投与による2世代繁殖試験では、繁殖能および出生仔の発育に影響なかった。一方、EHC(1990)、SIDS(1997)、ACGIH(2003)のラットでの発育毒性・催奇形性試験では、催奇形性はなかったが、親動物に体重増加の低下、麻酔作用等の毒性を示した用量で、妊娠率の低下、吸収胚の増加、胎児死亡の増加等の生殖毒性が認められたとの記述から、区分2とした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(中枢神経系、腎臓、全身毒性)、区分3(気道刺激性) |
危険 警告 |
H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) H370: 臓器の障害(中枢神経系、腎臓、全身毒性) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
PATTY(1994)、ACGIH(2003)のラットでの吸入暴露による活動性の低下があるとの記述、およびACGIH(2003)、CERIハザードデータ集(1999)のヒトでの経口摂取による急性中毒では消化管への刺激性、血圧、体温等の低下、中枢神経症状、腎障害が認められており、標的臓器は中枢神経系、腎臓および全身毒性と判断し、区分1とした。また、ACGIH(2003)のヒトで鼻、喉への刺激性が認められており、気道刺激性があると判断し、区分3とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(血管、肝臓、脾臓) | 警告 | H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(血管、肝臓、脾臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
EHC(1990)のラットでの86日間または4ヵ月間吸入暴露試験で、血管、肝臓、脾臓に影響が認められたとの記述から、標的臓器は血管、肝臓、脾臓であると判断し、区分2とした。 なお、区分2のガイダンス値を超える投与量では、腎臓への影響および麻酔作用が認められている。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 区分2 | 警告 | H305: 飲み込んで気道に侵入すると有害のおそれ |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P331: 無理に吐かせないこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトに関する情報はないが、EHC(1990)、PATTY(1994)のラットでの気管内投与により、24時間以内に心肺停止による死亡が認められており、かつ、動粘性率は概略1.6前後であることから、吸引性呼吸器有害性があると判断し、区分2とした。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 | - | - | - | - | 魚類(ヒメダカ)の96時間LC50>100mg/L(環境省生態影響試験、1997)から、区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 難水溶性でなく(水溶解度=1.00×106mg/L(PHYSPROP Database、2005))、急性毒性が低いことから、区分外とした。 |
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