GHS分類結果

名称:1-ヘキセン
CAS番号:592-41-6

結果:
物質ID: 942
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分2 危険 H225: 引火性の高い液体及び蒸気 P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。
P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。
P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。
P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。
P233: 容器を密閉しておくこと。
P240: 容器を接地すること/アースをとること。
P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。
P242: 火花を発生させない工具を使用すること。
P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
引火点<23℃、沸点(初留点)>35℃ UNRTDG クラス3 PGIIに分類されている。
7 可燃性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 区分外 - - - - UNRTDG クラス3に分類されている。
9 自然発火性液体 区分外 - - - - 発火点が253℃である。(ICSC(J)(1990))
10 自然発火性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない - - - - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - 分子内に金属または半金属を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - 分子内に酸素、フッ素または塩素原子を含んでいない。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 分子内に-O-O-構造を含んでいない。
16 金属腐食性物質 区分外 - - - - UNRTDG クラス3に分類されている。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外 - - - - ラットLD50値:>5600mg/kg(SIDS, 2000、ACGIH, 2002)に基づき、区分外とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外 - - - - SIDS(2000)およびACGIH(2002)のウサギを用いた試験において2000mg/kgで死亡が認められなかったとの記述から、区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHSの分類による液体。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分外 - - - - ラットLC50(4時間)値:32000ppm(換算値109.92mg/L)に基づき、32000ppmは蒸気圧からミストをほとんど含まない蒸気と判断し、ppm濃度基準値から区分外とした。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外 - - - - SIDS(2000)、ACGIH(2002)のウサギを用いた皮膚刺激性試験において平均Draizeスコアは0〜1.0であったとの記述から、刺激性はないと判断し、区分外とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分外 - - - - SIDS(2000)、ACGIH(2002)に記載されたウサギを用いた眼刺激性試験において刺激性の基準に該当する眼の変化は認められていないことから、区分外とした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 区分外 - - - - SIDS(2000)のモルモットを用いたBuehler testにおいて感作性は認められなかったとの記述、ならびにACGIH(2002)のモルモットを用いた試験において感作性は認められなかったとの記述から、区分外とした。
5 生殖細胞変異原性 区分外 - - - - 体細胞を用いるin vivo変異原性試験であるマウス赤血球を用いた小核試験において陰性の結果(SIDS, 2000、ACGIH, 2002)があることから、区分外とした。
6 発がん性 分類できない - - - - データなし。
7 生殖毒性 区分外 - - - - SIDS(2000)およびACGIH(2002)のラットを用いた経口投与による繁殖試験において1000mg/kgの高用量でも生殖毒性は認められなかったとの記述から、区分外とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(麻酔作用、気道刺激性) 警告 H336: 眠気又はめまいのおそれ(麻酔作用、気道刺激性)
H335: 呼吸器への刺激のおそれ(麻酔作用、気道刺激性)
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
SIDS(2000)、ACGIH(2002)およびPATTY(4th, 1994)の吸入暴露により、ヒトで中枢神経抑制、めまい、吐き気、チアノーゼおよび粘膜刺激性が認められるとの記述から、いずれも回復性のある一過性の症状と判断し、区分3(麻酔作用、気道刺激性)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分外 - - - - ラットを用いた反復経口投与試験(SIDS, 2000)およびラットを用いた90日間吸入暴露試験(SIDS, 2000、ACGIH, 2002)において区分2のガイダンス値範囲の用量では毒性は認められなかったことから、区分外とした。
10 吸引性呼吸器有害性 区分1 危険 H304: 飲み込んで気道に侵入すると生命に危険のおそれ P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。
P331: 無理に吐かせないこと。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
炭化水素であって、かつ動粘性率が25℃で0.39mm2/sであることから、区分1とした。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分2 - - H401: 水生生物に毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
魚類(ニジマス)の96時間LC50=5.6mg/L(SIDS、2004)から、区分2とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分外 - - - - 急速分解性があり(BODによる分解度:77%(既存化学物質安全性点検データ))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=3.39(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分外とした。


分類結果の利用に関する注意事項:
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 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

厚生労働省モデルSDS

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