名称:ミネラルスピリット(ミネラルシンナー、ペトロリウムスピリット、ホワイトスピリット及びミネラルターペンを含む)
CAS番号:8052-41-3
物質ID: | 964 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類できない[但し、区分1-3] | 危険 | H224: 極めて引火性の高い液体及び蒸気 |
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P233: 容器を密閉しておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P242: 火花を発生させない工具を使用すること。 P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
製造の由来によって成分および留分範囲が異なるため、引火点が特定できない。また、国内法によって本物質に適用されている分類においても包装等級が1-3に及んでいる。 よって、実試料について引火点および初留点(沸点で代用可)を測定しなければ判定できない。尚、判定基準は以下の通りである。 区分1;引火点<23℃、沸点(初留点)≦35℃、区分2;引火点<23℃、沸点(初留点)>35℃、区分3;23℃≦引火点≦60℃ | |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性ならびに自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点が230-240℃である。((ICSC(J)(2004))) |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に金属または半金属を含んでいない。(分子構造は特定されないが、各種資料から左記の事実が明らかである) |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に酸素、フッ素または塩素原子を含んでいない。(分子構造は特定されないが、各種資料から左記の事実が明らかである) |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含んでいない。(分子構造は特定されないが、各種資料から左記の事実が明らかである) |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | EHC 187(1996)のラットを用いた試験において5000mg/kgで死亡が認められなかったとの記述から、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | EHC 187(1996)にウサギを用いた試験において2000mg/kgで4例中1例が死亡したとの記述があるが、他のデータがなく、区分が特定できないことから、データ不足のため分類できないとした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | EHC 187(1996)、ACGIH(7th, 2001)、ATSDR(1995)のラットを用いた試験において8.2mg/Lの8時間暴露(4時間換算値11mg/L)で15例中1例が死亡したとの記述、EHC 187(1996)のラットを用いた試験において5.5mg/Lの4時間暴露で死亡が認められなかったとの記述から、区分3または区分4の可能性があるものの、特定できないことから、データ不足のため分類できないとした。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
EHC 187(1996)のウサギの皮膚に4時間適用した試験において中等度の刺激性および軽度の浮腫が認められたとの記述から、区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | EHC 187(1996)のウサギの眼に適用した試験において24時間後には眼の反応が消失したとの記述から、刺激性の判定基準に適応しないと判断し、区分外とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | EHC 187(1996)のモルモットを用いたBuehler testにおいて感作性は認められなかったとの記述から、区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | 生殖細胞を用いるin vivo経世代変異原性試験であるラットおよびマウスを用いた優性致死試験で陰性の結果(EHC 187, 1996、ATSDR, 1995)、体細胞を用いるin vivo変異原性試験であるマウス赤血球を用いた小核試験およびラット骨髄細胞を用いた染色体異常試験で陰性の結果(EHC 187, 1996、ATSDR, 1995)があることから、区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | EUではカテゴリー2に分類されているが、判断の根拠が不明であり、ヒトでの疫学調査データはいずれも評価の対象としては不充分であるとの記述から、データ不足のため分類できない、とした。 なお、NTPのStoddard solvent IICをラットおよびマウスに2年間吸入暴露した発がん性試験では、雄ラットにsome evidence of carcinogenic activity、雌マウスにequivocal evidence of carcinogenic activityが認められている(HSDB, 2005)、との記述がある。 |
7 | 生殖毒性 | 区分外 | - | - | - | - | EHC 187(1996)のラットを用いた妊娠中吸入暴露試験において母動物に一般毒性が認められる用量でも明確な生殖毒性は認められなかったとの記述から、区分外とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(麻酔作用、気道刺激性) | 警告 |
H335: 呼吸器への刺激のおそれ(麻酔作用、気道刺激性) H336: 眠気又はめまいのおそれ(麻酔作用、気道刺激性) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ACGIH(7th, 2001)およびEHC 187(1996)のラットまたはイヌを用いた吸入暴露試験において活動性の低下、協調運動性低下、運動失調、振戦、痙攣などの一過性の神経系への影響を示唆する症状が認められたとの記述、ACGIH(7th, 2001)、EHC 187(1996)およびATSDR(1995)のヒト暴露例で頭痛、吐き気、めまいなどの神経系への影響を示唆する症状および鼻の刺激性が認められたとの記述から、区分3(麻酔作用、気道刺激性)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(肝臓、精巣) | 警告 | H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(肝臓、精巣) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
EHC 187(1996)のモルモットを用いた吸入暴露試験において肝臓への影響が区分2のガイダンス値範囲の濃度で認められたとの記述、ならびにNTP TR519のラットを用いた吸入暴露試験において精子運動性の低下が認められたとの記述(HSDB, 2005)から、区分2(肝臓、精巣)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 区分1 | 危険 | H304: 飲み込んで気道に侵入すると生命に危険のおそれ |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P331: 無理に吐かせないこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
炭化水素であって、かつwhite spiritの粘性率から算出される25℃の動粘性率は0.87-1.94 mm2/sであり40℃では20.5mm2/s以下であると推測されること、さらにPATTY(4th, 1994)、EHC 187(1996)、ATSDR(1995)に誤嚥により化学性肺炎を引き起こす可能性があるとの記述があることから、区分1とした。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間LC50=0.42-2.3 mg/L(EHC187、1996)から、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分1、急速分解性がなく(BODによる分解度:12-13%(EHC187、1996))、生物蓄積性が不明であることから、区分1とした。 |
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