GHS分類結果

名称:アルファ-ナフチルアミン
CAS番号:134-32-7

結果:
物質ID: 1015
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体。
7 可燃性固体 区分外 - - - - UNRTDG クラス6.1に分類されている。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 分子内に爆発性ならびに自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体。
10 自然発火性固体 区分外 - - - - 発火点が460℃である(ICSC(J)(2000))。
11 自己発熱性化学品 区分外 - - - - UNRTDG クラス6.1に分類されている。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - 分子内に金属または半金属を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - 分子内に酸素、フッ素または塩素原子を含んでいない。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 分子内に-O-O-構造を含んでいない。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4 警告 H302: 飲み込むと有害 P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P330: 口をすすぐこと。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラットLD50値=680mg/kg(IUCLID(2000)、HSDB(Access on Oct 2005))および779mg/kg(IUCLID(2000))に基づき、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分3 危険 H311: 皮膚に接触すると有毒 P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。
P361: 汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。
P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラットLD50値=447mg/kg(IUCLID(2000)、HSDB(Access on Oct 2005))に基づき、区分3とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - - ラットLC50(4時間)値が>0.056mg/Lのデータ(IUCLID(2000)、HSDB(Access on Oct 2005))があるが、このデータからは区分1以外のどの区分に該当するか判断できなかった。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外 - - - - HSDB(Access on Oct 2005)、HSFS(2004)およびICSC(J)(2000)にヒトへの短期暴露の影響として皮膚を軽度に刺激する可能性が示唆されているが、症例報告はない。一方、IUCLID(2000)およびHSDB(Access on Oct 2005)にウサギを用いた試験で刺激性が認められなかったとの記述があることから、区分外とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B - 警告 H320: 眼刺激 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
IUCLID(2000)およびHSDB(Access on Oct 2005)のウサギを用いた試験で軽度な刺激性が認められたとの記述より、区分2Bとした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない - - - - IUCLID(2000)にモルモットを用いたMaximization testでseisitizingとの結果が記載されているが、感作された動物の比率が示されていないことから、技術上の指針に従って、分類できないとした。
5 生殖細胞変異原性 区分外 - - - - 体細胞を用いるin vivo変異原性試験であるマウスを用いた小核試験で陰性である(IUCLID(2000))ことから、区分外とした。
6 発がん性 区分外 - - - - IARC(Access on Oct 2005)で3に分類されていることから、区分外とした。 [特記]本物質の発がん性は明らかでないが、本物質の構造異性体であるベータナフチルアミンにはヒトに対して発がん性がある(IARCでグループ1に分類。2005)。従って、本物質の製品にはベータナフチルアミンが不純物として含まれるおそれがあることに注意する必要がある。]
7 生殖毒性 分類できない - - - - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2(血液) 警告 H371: 臓器の障害のおそれ(血液) P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
PATTY(4th, 1994)にイヌで200mg/kg強制経口投与によりメトヘモグロビンを生成するとの記述があり、ヒトでは、具体的な症例報告等の引用はないが、Priority2の出典(HSDB(Access on Oct 2005)、ICSC(J)(2000)、HSFS(2004)、SITTIG(4th, 2002))にメトヘモグロビン血症を起こすことがあるとの記述から、血液が標的臓器と考えられ、区分2とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない - - - - データなし。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

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厚生労働省モデルSDS

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