GHS分類結果

名称:アラニカルブ
CAS番号:83130-01-2

結果:
物質ID: 1138
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類できない - - - - 分子内に爆発性に関連する原子団としてN-O結合を含んでいる。酸素収支は-186.2で-200よりも高いが、データが不足しているために分類できない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体である。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体である。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体である。
7 可燃性固体 分類できない - - - - データなし。
8 自己反応性化学品 分類できない - - - - 分子内に爆発性に関連する原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団としてN-O結合を有するが、データがないために分類できない。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体である。
10 自然発火性固体 分類できない - - - - データなし。
11 自己発熱性化学品 分類できない - - - - 融点が140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。(融点:46.6-47℃)
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体である。
14 酸化性固体 分類できない - - - - 窒素に結合した酸素原子を含むが、データがないために分類できない。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - データなし。(融点:46.6-47℃)

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4 警告 H302: 飲み込むと有害 P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P330: 口をすすぐこと。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラットを用いた経口毒性試験における雌雄のLD50値の低い方の値、LD50=397 mg/kg(農薬登録申請資料)に基づき、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外 - - - - ラットを用いた経皮毒性試験のLD50>2000 mg/kg(死亡例なし)(農薬登録申請資料)に基づき、区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - - ラットを用いた吸入毒性試験で0.205 mg/Lでは死亡が見られなかったが、LC50値が得られていないため(農薬登録申請資料)、分類できないとした。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外 - - - - ウサギを用いた皮膚一次刺激性試験において、いずれの動物にも刺激が認められず、一次刺激指数(P.I.I.)も0であった(農薬登録申請資料)ことに基づき、区分外とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分外 - - - - ウサギを用いた眼一次刺激性試験において、観察時間内に眼に対する重篤な損傷/眼刺激性についての所見が得られていない(農薬登録申請資料)ことに基づき、区分外とした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 区分外 - - - - モルモットを用いた皮膚感作性試験で陰性との記載(農薬登録申請資料)に基づき、区分外とした。
5 生殖細胞変異原性 区分外 - - - - ヒト経世代疫学、経世代変異原性試験、生殖細胞in vivo変異原性試験データが無く、2つの体細胞in vivo変異原性試験(ラット骨髄細胞を用いるin vivo染色体異常試験、およびマウス赤血球を用いる小核試験)で陰性との記載(農薬登録申請資料)に基づき、区分外とした。
6 発がん性 区分外 - - - - マウスを用いた発がん性試験において、投与に起因する腫瘍の増加が見られないとの記載(農薬登録申請資料)に基づき、区分外とした。
7 生殖毒性 区分外 - - - - 経口投与によるラットおよびウサギの試験において、親動物に対する生殖行動および生殖能力に対する悪影響が見られず、胎児毒性および仔動物への催奇形性が認められないとの記載(農薬登録申請用資料)に基づき、区分外とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(全身性、神経系) 危険 H370: 臓器の障害(全身性、神経系) P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラットの経口投与および吸入(粉塵)投与で、区分1のガイダンス値範囲内の用量(200 mg/kg、0.2 mg/L)で、自発運動の減少、目及び鼻からの赤い流出物、運動失調、挙動の抑制、衰弱、流延、振せん、丸背及び眼球突出などが見られるとの記載(農薬登録申請資料)に基づき、区分1(全身性、神経系)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(全身性、神経系) 警告 H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(全身性、神経系) P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラットの試験において、区分2のガイダンス値範囲内の用量(11.4 mg/kgおよび38.9 mg/kg)で、体重増加抑制、血液学的検査値への影響および赤血球コリンエステラーゼ活性の減少が見られたとの記載(農薬登録申請資料)に基づき、区分2(全身性、神経系)とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分1 警告 H400: 水生生物に非常に強い毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P391: 漏出物を回収すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=0.05mg/L(農薬登録申請資料、1992)から、区分1とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分1 警告 H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P391: 漏出物を回収すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow=3.43(PHYSPROP Database、2005))、急速分解性がないと推定される(BIOWIN)ことから、区分1とした。


分類結果の利用に関する注意事項:
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 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

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