GHS分類結果

名称:過酸化ナトリウム
CAS番号:1313-60-6

結果:
物質ID: 1148
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 区分外 - - - - 爆発性に関連する原子団(隣接した酸素原子)を含んでいるが、物質固有の国連番号(1504)によりUNRTDGが5.1、Iに分類されており、区分外とした。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHS定義における固体。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHS定義における固体。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHS定義における固体。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHS定義における固体。
7 可燃性固体 区分外 - - - - 物質固有の国連番号(1504)によりUNRTDGが5.1、Iに分類されており、区分外とした。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 酸化性固体に分類されている。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHS定義における固体。
10 自然発火性固体 区分外 - - - - 物質固有の国連番号(1504)によりUNRTDGが5.1、Iに分類されており、区分外とした。
11 自己発熱性化学品 区分外 - - - - 物質固有の国連番号(1504)によりUNRTDGが5.1、Iに分類されており、区分外とした。
12 水反応可燃性化学品 区分外 - - - - 水反応性物質であるが、不燃性ガス(酸素)を生じるため、区分外とした。 (GHS判定基準に該当しない水反応性物質(Guide 144:酸化剤(水反応性)(ERG, 2004))。)
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHS定義における固体。
14 酸化性固体 区分1 危険 H271: 火災又は爆発のおそれ:強酸化性物質 P371+P380+P375: 大火災の場合で大量にある場合:区域から退避させ、爆発の危険性に応じ、離れた距離から消火すること。
P306+P360: 衣類にかかった場合:服を脱ぐ前に、直ちに汚染された衣類及び皮膚を多量の水で洗うこと。
P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。
P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。
P220: 衣類/.../可燃物から遠ざけること。
P221: 可燃物と混合を回避するために予防策をとること。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P283: 防火服/防炎服/耐火服を着用すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
物質固有の国連番号(1504)によりUNRTDGが5.1、Iに分類されており、区分1とした。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 無機化合物。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHS定義における固体。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1A-1C 危険 H314: 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷 P301+P330+P331: 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P310: 直ちに医師に連絡すること。
P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。
P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
PATTY(5th, 2001)のヒトにおける記述”皮膚への接触は、重篤な刺激性、発赤、痛みをもたらす。高濃度では熱傷をきたす”およびEU-Annex I, C; R35より、区分1とした。細区分は困難である。 【表示】細区分を行う必要がある場合は、安全性の観点から区分1Aとするのが望ましい。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1 危険 H318: 重篤な眼の損傷 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P310: 直ちに医師に連絡すること。
ヒトについての、PATTY(5th, 2001)の記述”重篤な眼、粘膜および皮膚の刺激性”、HSDB(2002)の記述”眼へ飛沫は重篤な損傷をきたす恐れがある”、および皮膚刺激性区分1を選択したこと、ならびに1%水溶液は約pH 13(PATTY, 5th, 2001)であることから、区分1とした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない - - - - データなし。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - - データなし。
6 発がん性 分類できない - - - - データなし。
7 生殖毒性 分類できない - - - - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(気道刺激性) 警告 H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
Priority 1のPATTY(5th, 2001)のヒトについての記述”吸入による急性暴露は、気道刺激性や呼吸困難をきたす”より区分3(気道刺激性)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない - - - - データなし。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

厚生労働省モデルSDS

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