GHS分類結果

名称:次亜塩素酸カルシウム
CAS番号:7778-54-3

結果:
物質ID: 1398
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 区分外 - - - - UNRTDG クラス5.1に分類されている。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体。
7 可燃性固体 区分外 - - - - 不燃性である。(NFPA(12th, 1997)p 49-34, ホンメル(1991)Card No.59, 59a, 59b ほか)
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 酸化性固体に分類されている。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体。
10 自然発火性固体 区分外 - - - - 不燃性である。(NFPA(12th, 1997)p 49-34, ホンメル(1991)Card No.59, 59a, 59b ほか)
11 自己発熱性化学品 区分外 - - - - 不燃性である。(NFPA(12th, 1997)p 49-34, ホンメル(1991)Card No.59, 59a, 59b ほか)
12 水反応可燃性化学品 区分外 - - - - UNRTDG クラス5.1に分類されている。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体。
14 酸化性固体 区分2 危険 H272: 火災助長のおそれ:酸化性物質 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。
P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。
P220: 衣類/.../可燃物から遠ざけること。
P221: 可燃物と混合を回避するために予防策をとること。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
UNRTDG クラス5.1 PGIIに分類されている。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 有機物ではない。
16 金属腐食性物質 区分外 - - - - UNRTDG クラス5.1に分類されている。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4 警告 H302: 飲み込むと有害 P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P330: 口をすすぐこと。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラットLD50値:850mg/kg(RTECS, 2005、IUCLID, 2000、HSDB, 2005)に基づき、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分5 - 警告 H313: 皮膚に接触すると有害のおそれ P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 IUCLID(2000)のウサギLD50値:>2000mg/kg、およびRTECS(2005)のウサギLDLo値:2000mg/kgに基づき、区分5とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1A-1C 危険 H314: 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷 P301+P330+P331: 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P310: 直ちに医師に連絡すること。
P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。
P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
HSDB(2005)の皮膚に中等度ないし重度の損傷をおこすとの記述、HSFS(2003)の皮膚を重度に刺激するとの記述、ならびにIUCLID(2000)のウサギを用いた試験で皮膚腐食性が認められたとの記述から、区分1A-1Cとした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1 危険 H318: 重篤な眼の損傷 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P310: 直ちに医師に連絡すること。
HSFS(2003)の接触により眼を重度に刺激するとの記述、ならびにIUCLID(2000)の動物を用いた眼刺激性試験で腐食性が認められたとの記述から、区分1とした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない - - - - データなし。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - - in vitro試験のデータしかないため、分類できない。
6 発がん性 区分外 - - - - IARCでグループ3に分類されていることから、区分外とした。
7 生殖毒性 分類できない - - - - IUCLID(2000)に妊娠ラットへの経口投与による催奇形性試験で影響が認められなかったとの記述があるが、Priority1において明確に有害性を否定する記述がないため、分類できないとした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2(呼吸器) 警告 H371: 臓器の障害のおそれ(呼吸器) P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
HSDB(2005)およびHSFS(2003)の吸入により肺を刺激し、肺水腫おこす可能性があるとの記述から、呼吸器が標的臓器と考え、区分2とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分1 警告 H400: 水生生物に非常に強い毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P391: 漏出物を回収すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
魚類(ブルーギル)の96時間LC50=0.049-0.16mg/L(IUCLID、2000)から、区分1とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分1 警告 H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P391: 漏出物を回収すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
急性毒性が区分1、生物蓄積性は低いと推定されるものの、水中での挙動は環境条件により異なり予測し難いため、区分1とした。


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

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