GHS分類結果

名称:ポリ塩化ターフェニル(PCTs)
CAS番号:61788-33-8

結果:
物質ID: 1411
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - 爆発性に関する原子団を含まない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体または固体である。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体または固体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体または固体である。
6 引火性液体 分類できない(液体のもの) - - - - データなし。なお、EHC140(1993)では、PCTsの物理化学的性状はPCBsと略記)と極めて類似するとしており、かつEHC140(1993)によるPCBs引火点は170-380℃であるので、PCTsの引火点は93℃を超える可能性があり、この場合は「区分外」に該当する。
7 可燃性固体 区分外(固体のもの) - - - - EHC140(1993)では難燃剤としての用途があったとしているが、データがないので分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス9(国連番号3151(ポリハロゲン化ビフェニル類(液体、国連番号:2315 ポリ塩化ビフェニル類(液体)を除く、なお濃度が50mg/kg以下のものは危険物に該当しない)、またはポリハロゲン化テルフェニル類(液体、なお濃度が50mg/kg以下のものは危険物に該当しない))、国連番号3152(ポリハロゲン化ビフェニル類(固体、国連番号:3432 ポリ塩化ビフェニル類(固体)を除く、なお濃度が50mg/kg以下のものは危険物に該当しない)、またはポリハロゲン化テルフェニル類(固体、なお濃度が50mg/kg以下のものは危険物に該当しない))。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。
9 自然発火性液体 区分外(液体のもの) - - - - 難燃剤としての用途があった(EHC140(1993)ので、常温の空気と接触しても自然発火しないと考えられる。国連危険物輸送勧告ではクラス9(国連番号3151(ポリハロゲン化ビフェニル類(液体、国連番号:2315 ポリ塩化ビフェニル類(液体)を除く、なお濃度が50mg/kg以下のものは危険物に該当しない)、またはポリハロゲン化テルフェニル類(液体、なお濃度が50mg/kg以下のものは危険物に該当しない))。
10 自然発火性固体 区分外(固体のもの) - - - - 難燃剤としての用途があった(EHC140(1993)ので、常温の空気と接触しても自然発火しないと考えられる。国連危険物輸送勧告ではクラス9(国連番号3152(ポリハロゲン化ビフェニル類(固体、国連番号:3432 ポリ塩化ビフェニル類(固体)を除く、なお濃度が50mg/kg以下のものは危険物に該当しない)、またはポリハロゲン化テルフェニル類(固体、なお濃度が50mg/kg以下のものは危険物に該当しない))。
11 自己発熱性化学品 分類できない(液体および固体で融点が140℃以下のもの)、区分外(融点が140℃超のもの) - - - - 液体および固体で融点が140℃以下のものについては液体状の物質に適した試験方法が確立していないので分類できない(試験温度140℃)。融点が140℃超のものについてはデータがなく分類できないが、国連危険物輸送勧告がクラス9 であることから区分外に該当する(国連番号3151(ポリハロゲン化ビフェニル類(液体、国連番号:2315 ポリ塩化ビフェニル類(液体)を除く、なお濃度が50mg/kg以下のものは危険物に該当しない)、またはポリハロゲン化テルフェニル類(液体、なお濃度が50mg/kg以下のものは危険物に該当しない))、国連番号3152(ポリハロゲン化ビフェニル類(固体、国連番号:3432 ポリ塩化ビフェニル類(固体)を除く、なお濃度が50mg/kg以下のものは危険物に該当しない)、またはポリハロゲン化テルフェニル類(固体、なお濃度が50mg/kg以下のものは危険物に該当しない))。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - 酸素およびフッ素を含まず、塩素を含む有機化合物であるが、この塩素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - 酸素およびフッ素を含まず、塩素を含む有機化合物であるが、この塩素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - -O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 区分外 - - - - データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス9(国連番号3151(ポリハロゲン化ビフェニル類(液体、国連番号:2315 ポリ塩化ビフェニル類(液体)を除く、なお濃度が50mg/kg以下のものは危険物に該当しない)、またはポリハロゲン化テルフェニル類(液体、なお濃度が50mg/kg以下のものは危険物に該当しない))、国連番号3152(ポリハロゲン化ビフェニル類(固体、国連番号:3432 ポリ塩化ビフェニル類(固体)を除く、なお濃度が50mg/kg以下のものは危険物に該当しない)、またはポリハロゲン化テルフェニル類(固体、なお濃度が50mg/kg以下のものは危険物に該当しない))。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分5 - 警告 H303: 飲み込むと有害のおそれ P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 マウスを用いた経口投与試験のLD50 2,100 mg/kg(RTECS(2006))から、区分5とした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHSの定義による液体または固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない - - - - データなし。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない - - - - データなし。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない - - - - データなし。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - - データなし。
6 発がん性 分類できない - - - - データなし。
7 生殖毒性 分類できない - - - - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない - - - - データ不足のため、分類できない。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(皮膚、肝臓) 警告 H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(皮膚、肝臓) P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
実験動物については、「頭部、頸部、背部の脱毛、顔面のむくみ、眼瞼及び口唇の腫れ、肝細胞の肥大」(環境省リスク評価第4巻(2005))等の記述があることから、皮膚、肝臓が標的臓器と考えられた。なお、実験動物に対する影響は、区分2に相当するガイダンス値の範囲でみられた。 以上より、分類は区分2(皮膚、肝臓)とした。 【注記】 肝臓の分類に採用した試験では、不純物としてPCB(ID0199:既に公表済み→区分1(皮膚、肝臓)としている)が5%含まれている試験であり、肝臓への影響がPCBによるものであるという可能性を否定できない。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない - - - - データがなく分類できない。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない - - - - データがなく分類できない。


分類結果の利用に関する注意事項:
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 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

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