GHS分類結果

名称:2-(2-methoxyethoxy)ethanol
CAS番号:111-77-3

結果:
物質ID: 4
分類実施者: 経済産業省
分類実施年度: 平成19年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 - - - - - -
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) - - - - - -
3 エアゾール - - - - - -
4 支燃性/酸化性ガス - - - - - -
5 高圧ガス - - - - - -
6 引火性液体 - - - - - -
7 可燃性固体 - - - - - -
8 自己反応性化学品 - - - - - -
9 自然発火性液体 - - - - - -
10 自然発火性固体 - - - - - -
11 自己発熱性化学品 - - - - - -
12 水反応可燃性化学品 - - - - - -
13 酸化性液体 - - - - - -
14 酸化性固体 - - - - - -
15 有機過酸化物 - - - - - -
16 金属腐食性物質 - - - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外 - - - - ラットを用いた経口投与試験のLD50値>5,500-9,210 mg/kg、LD50値 6,900 mg/kg(EU-RAR(2000))はいずれも区分外のデータである。値の特定できる小さい値の 6,900 mg/kgから区分外とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外 - - - - ウサギを用いた経皮投与試験のLD50値 6,540 mg/kg、20,400 mg/kg、9,284 mg/kg(EU-RAR(2000))はいずれも区分外の値である。これらのデータからの計算値は 5,125mg/kgであり、データの最低値(6,540 mg/kg)よりも小さい。よって、データ最低値の 6,540 mg/kgから区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHS定義の液体であるため、分類対象外とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。なお、ラットを用いた8時間飽和蒸気圧濃度(4時間換算:2.5 mg/L)の吸入投与で死亡はない(EU-RAR(2000))。2.5 mg/Lは区分3の基準値内の濃度なので、区分2には該当しないが、区分3-4の適否は判断できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分外 - - - - ラットを用いた吸入投与試験のLC50値>200 mg/L/1h(EU-RAR(2000))から区分外とした。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外 - - - - 剃毛したウサギの皮膚に0.5 mLを適用した試験において、適用5時間後、1、2、3日後の観察時に刺激性が認められない(EU-RAR(2000))ことから区分外とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分外 - - - - ウサギを用いるOECDガイドラインによる試験で刺激性は無い(EU-RAR(2000))ことから区分外とした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データがないので分類できない。
4 皮膚感作性 区分外 - - - - モルモットを用いるOECD及びEECガイドライン準拠のmaximizationテストで感作性なし(EU-RAR(2000))とのことから区分外とした。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - - OECD 471による細菌を用いた復帰突然変異試験で陰性、OECD 473による培養細胞を用いた染色体異常試験で陰性(EU-RAR(2000))のデータはあるが、in vivo のデータがないので、分類できないとした。
6 発がん性 分類できない - - - - データがないので分類できない。
7 生殖毒性 区分1B 危険 H360: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。
P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。
P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
P281: 指定された個人用保護具を使用すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
EU-RAR(2000)によれば、ラットを用いた経口投与による発生毒性試験において、親動物に毒性が発現しない用量で、仔に大動脈弓の異常、心室中隔欠損を主とする内臓奇形の増加(2.4%)や、腎盂拡張の発生率増加が認められているので、区分1Bとした。ただし、EU Annex I はRepr. Cat. 3; R63であり、GHS区分2に相当する。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(麻酔作用) 警告 H336: 眠気又はめまいのおそれ(麻酔作用) P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ウサギを用いる経皮投与試験において、活動低下やよろめき歩行がみられており、また、ウサギを用いる吸入暴露試験において、毒性症状として昏睡や活動性の低下がみられている(EU-RAR(2000))ことから区分3(麻酔作用)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(肝臓) 警告 H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(肝臓) P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
モルモットを用いる90日間経皮投与試験において、用量依存的に増加する肝の脂肪変性が認められている(投与量0、40、200、1,000 mg/kg/日でそれぞれ0/7、2/6、6/6、6/6)(EU-RAR(2000))。40 mg/kg/日は区分2のガイダンス値の範囲内の濃度なので、区分2(肝臓)とする。なお、ラットを用いる6週間経口および90日間蒸気吸入投与試験では区分2のガイダンス値上限近辺において影響はみられなかった(EU-RAR(2000))。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データがないので分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) - - - - - -
11 水生環境有害性(長期間) - - - - - -


分類結果の利用に関する注意事項:
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 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

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