GHS分類結果 (過年度実施分類結果の再分類)

名称:メタクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル
CAS番号:2867-47-2

結果:
物質ID: 501
分類実施者: 経済産業省
分類実施年度: 平成19年度
使用マニュアル: 物理化学的危険性、健康に対する有害性:政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7 版)
環境に対する有害性:GHS改訂4版

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 - - - - - -
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) - - - - - -
3 エアゾール - - - - - -
4 支燃性/酸化性ガス - - - - - -
5 高圧ガス - - - - - -
6 引火性液体 - - - - - -
7 可燃性固体 - - - - - -
8 自己反応性化学品 - - - - - -
9 自然発火性液体 - - - - - -
10 自然発火性固体 - - - - - -
11 自己発熱性化学品 - - - - - -
12 水反応可燃性化学品 - - - - - -
13 酸化性液体 - - - - - -
14 酸化性固体 - - - - - -
15 有機過酸化物 - - - - - -
16 金属腐食性物質 - - - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分5 - 警告 H303: 飲み込むと有害のおそれ P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 パブリックコメント指摘のように、LD50 値が2000 mg/kgより大きいことを採用し、SIDS(SIAR)で信頼性ありとしている2個のデータ(LD50 > 2000 mg/kg、LD50= 2,659 mg/kg)に基づき「区分5」に修正する。
1 急性毒性(経皮) 区分5 - 警告 H313: 皮膚に接触すると有害のおそれ P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 国連文書3.1の表3.1.1注記(f)(ii)に則り「区分5」に修正する。
1 急性毒性(吸入:ガス) - - - - - -
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分2 危険 H330: 吸入すると生命に危険 P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
P284: 呼吸用保護具を着用すること。
P310: 直ちに医師に連絡すること。
P320: 特別な処置が緊急に必要である(このラベルの...を見よ)。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
第2回委員会前に厚生労働省から提供された(株)三菱化学安全科学研究所報告書(試験番号:B060309 2007.4.5)に記載されている、ラットを用いた鼻部吸入暴露試験の2.28 mg/L < LC50(4時間)< 3.24 mg/L(換算値:355ppm < LC50(4時間)< 504ppm)はOECDガイドラインによる試験であり信頼性のある値と判断される。この値は飽和蒸気圧250Pa(20℃)における飽和蒸気圧濃度2,480 ppm の90%よりも低い値であるため、「ミストがほとんど混在しない蒸気」としてppmの基準値で分類し、「区分2」に修正する。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) - - - - - -
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1 危険 H314: 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷 P301+P330+P331: 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P310: 直ちに医師に連絡すること。
P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。
P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
3省GHS分類では「区分1A-1C」とされている。国連GHS文書3.2.2.4.2には「腐食性について一つ以上の区分を望む所管官庁のために、腐食性区分の中に3つの細区分を与えた。」とあるので、細区分をすることは必須ではない。従って、「区分1A-1C」を「区分1」に修正することが、文章表現上も好ましい。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 - - - - - -
4 呼吸器感作性 - - - - - -
4 皮膚感作性 - - - - - -
5 生殖細胞変異原性 - - - - - -
6 発がん性 - - - - - -
7 生殖毒性 分類できない - - - - 3省GHS分類根拠は、母動物の死亡(12匹中3匹)、および母動物への重篤な影響が認められた用量(1,000 mg/kg/day)で認められた変化に基づくものであり、GHS分類の根拠とするのは適当ではない。また、この他の用量(200 mg/kg/day以下)では、生殖への影響は認められないが、200〜1,000 mg/kg/dayの用量で生殖への影響があるかどうかについては判断できない。よって、GHS分類は「分類できない」と考える。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) - - - - - -
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) - - - - - -
10 吸引性呼吸器有害性 - - - - - -

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) - - - - - -
11 水生環境有害性(長期間) - - - - - -


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

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厚生労働省モデルSDS

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