GHS分類結果

名称:塩素酸(水溶液)
CAS番号:7790-93-4

結果:
物質ID: 07-D35
分類実施者: 厚生労働省、環境省
分類実施年度: 平成19年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)
技術上の指針(H17.12.6版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類できない - - - - 爆発性に関連する原子団Chloratesを含む。 濃度が10%を超える水溶液は、輸送禁止(船舶安全法・昭和54運告549、5条3-ニ)であるが、火薬としての用途はないので火薬としての評価は不明であり、分類できないとした。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - 液体である。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - 液体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - 液体である。
6 引火性液体 分類できない - - - - 常識的に不燃性物質の水溶液であるが、データ不足のため分類できないとした。
7 可燃性固体 分類対象外 - - - - 液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 爆発性に関連する原子団Chloratesを含む。 濃度が10%を超える水溶液は、輸送禁止(船舶安全法・昭和54運告549、5条3-ニ)であるが、酸化性液体に分類されるので定義から除外され、分類対象外とした。
9 自然発火性液体 分類できない - - - - 常識的に不燃性物質の水溶液であるが、データ不足のため分類できないとした。
10 自然発火性固体 分類対象外 - - - - 液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない - - - - 常識的に不燃性物質の水溶液であるが、データ不足のため分類できないとした。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - 金属または半金属(B、Si、Ge、As、Se、Sn、Sb、Te、Bi、Po、At)を含んでいない。
13 酸化性液体 区分1-2 危険 H271: 火災又は爆発のおそれ:強酸化性物質 P371+P380+P375: 大火災の場合で大量にある場合:区域から退避させ、爆発の危険性に応じ、離れた距離から消火すること。
P306+P360: 衣類にかかった場合:服を脱ぐ前に、直ちに汚染された衣類及び皮膚を多量の水で洗うこと。
P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。
P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。
P220: 衣類/.../可燃物から遠ざけること。
P221: 可燃物と混合を回避するために予防策をとること。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P283: 防火服/防炎服/耐火服を着用すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
濃度10質量%以下の水溶液はUN2626 クラス5.1IIであるが、10%以上の水溶液は輸送禁止で、容器等級がつけられていない。酸化性は区分1の可能性が濃厚であるが、区分1〜2とした。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - 液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 無機物である。
16 金属腐食性物質 区分1 警告 H290: 金属腐食のおそれ P234: 他の容器に移し替えないこと。
P390: 物的被害を防止するためにも流出したものを吸収すること。
P406: 耐腐食性/耐腐食性内張りのある...容器に保管すること。
化学大辞典(共立出版)に「金属の多くは水素を出して塩素酸に溶解し塩素酸塩になる」とあり、区分1とした。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - 液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない - - - - HSFS(2002)の記載、ヒト皮膚、眼に対する刺激、薬傷を示すとあるが、他の記載がなくデータ不足のため分類できないとした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない - - - - HSFS(2003)の記載、ヒト皮膚、眼に対する刺激、薬傷を示すとあるが、他の記載がなくデータ不足のため分類できないとした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない - - - - データなし。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - - データなし。
6 発がん性 分類できない - - - - データなし。
7 生殖毒性 分類できない - - - - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない - - - - HSFS(2002)に「吸入により、鼻、喉の刺激、咳、呼吸困難を誘発する」とあるが、詳細不明で判断できず、データ不足のため分類できないとした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない - - - - データなし。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない - - - - データなし。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない - - - - データなし。


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

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