名称:3-クロロ-2-メチル-1-プロペン
CAS番号:563-47-3
物質ID: | 1-131 |
分類実施者: | 経済産業省、環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | 液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | 液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | 液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分2 | 危険 | H225: 引火性の高い液体及び蒸気 |
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P233: 容器を密閉しておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P242: 火花を発生させない工具を使用すること。 P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ICSC(1998)による引火点は-12℃(密閉式)であり、沸点は72℃であるので区分2に該当する。 | |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 化学構造に不飽和結合を含むが、データがなく分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 常温の空気と接触しても自然発火しない(発火点540℃(ICSC,1998))。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | フッ素および酸素を含まず、塩素を含む有機化合物であるが、この塩素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分3 | 危険 | H301: 飲み込むと有毒 |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P330: 口をすすぐこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた急性経口毒性試験(OECD TG 401)のLD50値215 mg/kg(DFGOT vol.4(1994)、IUCLID(2000))から区分3とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ラットを用いた経皮投与試験のLD50値>4,000 mg/kg(DFGOT vol.4(1994))から区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義上の液体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分3 | 危険 | H331: 吸入すると有毒 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P311: 医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた吸入暴露試験のLC50値(4時間)は4.6 mg/L(換算値1,242 ppm)(DFGOT vol.4(1994))と記述されている。飽和蒸気圧濃度(20℃)133,000 ppmから、気体基準を適用して区分3とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データがないので分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 | 危険 | H314: 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷 |
P301+P330+P331: 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ウサギを用いた皮膚刺激性/腐食性試験(OECD TG 404)で腐食性(PII=7.25)(DFGOT vol.4(1994)、IUCLID(2000))との記述から区分1とした。 なお、EU分類はR34(EU-Annex I)であり、区分1に相当する。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | ウサギを用いた眼刺激性/腐食性試験(OECD TG 405)で刺激性なし(AOI 4.71)(DFGOT vol.4(1994),IUCLID(2000))との記述がある。しかし、短期暴露で「irritates the eyes」(ICSC(1998))との記述及び皮膚腐食/刺激性分類の区分1を考慮すると分類できない。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データがないので分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
モルモットを用いたMaximization試験(OECD TG 406)で感作性あり(DFGOT vol.4(1994)、IUCLID(2000))との記述から区分1とした。 なお、EU分類はR43(EU-Annex I)であり、区分1に相当する。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | 体細胞in vivo変異原性試験のマウス骨髄を用いた染色体異常試験は陽性、同時に行った姉妹染色分体交換試験も陽性だったが、追加で実施した染色体異常試験、姉妹染色分体交換試験はともに陰性であった(NTP DB(Access on September 2008))。さらに、マウスを用いたin vivo小核試験(OECD TG 474、GLP)で陰性(NTP DB(Access on September2008)、IUCLID(2000))との記述から、陽性結果は追試により陰性となったと判断して区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | IARCでグループ3(IARC 63(1995))、日本産業衛生学会では2B(産衛学会勧告(2006))、NTPの分類(1989)がR(NTP RoC(11th, 2005))、ドイツDFGの分類(1991)が3B(ACGIH(7th, 2001))であることから、IARCを優先するとガイダンスに従い区分外となる。しかし、IARC分類3の内容は、マウスとラットの雌雄に前胃腫瘍を生じるとの評価なので、分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | 雄ラットを14日間経口投与した生殖毒性試験(GLP)で、「投与量160 mg/kgで平均精巣重量に影響は見られず、胚上皮での軽微な変化等は二次的な毒性の結果である。また、親毒性については、胃への重篤な刺激性に起因する腎臓の軽微な変化」(DFGOT vol.4(1994)、IUCLID(2000))と記述されているが、生殖機能に関する記述がなく、また、生殖毒性に関するデータはない(IARC(1995))との記述から分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(中枢神経系)、区分3(気道刺激性) | 警告 |
H371: 臓器の障害のおそれ(中枢神経系) H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた急性経口毒性試験(OECD TG 401)において「運動失調、鎮静作用、振戦、呼吸困難が見られ症状は96時間後に回復した」(IUCLID(2000))、「中枢神経系への影響や気道刺激性がある」(ICSC(1998))旨の記述がある。中枢神経系への影響はガイダンス値から判断すると区分1相当であるが、List2のデータであって、判定基準1b 3)を満たさないため、本ガイダンスにしたがって区分2(中枢神経系)、区分3(気道刺激性)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラット及びマウスを用いた65日間反復経口投与試験において、ラットでは200 mg/kg(90日換算値144 mg/kg)で平均体重の抑制がみられ、マウスでは、250 mg/kg(90日換算値181 mg/kg)で肝臓、腎臓への影響がみられた(NTP TR300(1986))との記述がある。平均体重の抑制、肝臓、腎臓への影響は区分2のガイダンス値を超える投与量でみられたが、区分2のガイダンス値の範囲内での毒性は不明なので、分類できない。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 区分1 | 危険 | H304: 飲み込んで気道に侵入すると生命に危険のおそれ |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P331: 無理に吐かせないこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
誤嚥による化学性肺炎の危険がある(ICSC(1998))と記述されており、動粘性率を計算すると0.458(20℃)で40℃ではさらに小さいと推測でき、区分1とした。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 | - | - | H401: 水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(オオミジンコ)による24時間EC50 = 7.2mg/L(BUA 109, 1993; IUCLID, 2000)であることから、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分2 | - | H411: 長期継続的影響によって水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性区分2であり、急速分解性に関するデータがないことから区分2とした。 |
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