危険有害性項目
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分類結果
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シンボル
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注意喚起語
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危険有害性情報
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注意書き
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分類根拠・問題点
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1
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急性毒性(経口)
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区分外
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ラットを用いた経口投与試験のLD50値8,000 mg/kg(JECFA(1966))から、区分外とした。
なお、JECFA(1966)には、「マウスのLD50値8,000 mg/kg」と記述されていたが、生殖毒性で引用文献として使用したFood Chem. Toxicol. 40(2002)の急性毒性の項には、ラットのデータとして同じ文献(Drug Stand. 20(1952))が引用されているので、ラットのデータと判断して用いた。
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1
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急性毒性(経皮)
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分類できない
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データがないので分類できない。
なお、生殖毒性で引用文献として使用したFood Chem. Toxicol. 40(2002)の急性毒性の項には「本物質を0.2 %含有するアイメイクについて経皮投与試験を行った結果、LD50値は>2,000 mg/kgであった」との記述がある。
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1
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急性毒性(吸入:ガス)
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分類対象外
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GHS定義上の固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。
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1
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急性毒性(吸入:蒸気)
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分類できない
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データがないので分類できない。
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急性毒性(吸入:粉塵、ミスト)
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分類できない
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データがないので分類できない。
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2
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皮膚腐食性/刺激性
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区分外
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ヒトについては、「正常なヒト皮膚にはnon-irritating」との記述がある一方、「50人の背中に希釈液を5日間毎日塗布し刺激性を示さなかった場合の本物質の最高濃度は5 %であった」(HSDB(2007))旨の記述がある。動物については、ウサギを用いた24時間Draize試験において「非希釈液でPII=0.67(最高4.0)よりmild skin irritationと評価」(HSDB(2007))と記述されている。以上より、本物質は国連GHS皮膚刺激性区分3に相当すると思われるが、国内では不採用区分につき、区分外とした。
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3
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眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性
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分類できない
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「飽和溶液は眼にmoderately irritating」(HSDB(2007))との記述がある一方、ウサギを用いた眼刺激性試験において「100%濃度では、1日目の眼刺激性スコアが1(最高110)で一過性のslightな眼刺激性」(HSDB(2007))との記述がある。データ不十分なので分類できない。
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4
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呼吸器感作性
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分類できない
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データがないので分類できない。
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4
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皮膚感作性
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分類できない
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ヒトについては、男女各25名に対するRIPT(累積刺激および感作試験)で「No sensitization」(HSDB(2007))との記述がある。動物については、雌雄各5匹のモルモットを用いた接触感作性試験で「no reactions」(HSDB(2007))との記述がある。いずれもList2の情報源のデータであり、この他に明確な陰性データがないので、分類できない。
なお、生殖毒性で引用文献として使用したFood Chem. Toxicol. 40(2002)のヒト症例の項に、慢性・再発性皮膚炎の6歳女児に100,000倍希釈液で定量パッチテストを行った結果「positive」と記述されている。
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5
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生殖細胞変異原性
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区分外
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生殖細胞を用いたin vivo経世代変異原性試験(ラットを用いた優性致死試験)で「優性致死作用を示唆する用量依存性や時間的傾向は見られなかった」(HSDB(2007))旨の記述があり、体細胞を用いたin vivo変異原性試験(ラット骨髄を用いた染色体異常試験)で「染色体異常は観察されなかった」(HSDB(2007))との記述があるので、区分外とした。
なお、in vitro変異原性試験(CHL培養細胞を用いた染色体異常試験)で「非代謝活性条件下では陰性だが、代謝活性条件下では染色体異常が有意な増加を示した」(HSDB(2007))との記述がある。
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6
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発がん性
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分類できない
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主要な国際的評価機関による評価がなされていないので分類できない。
なお、ラットを用いた96週間混餌投与試験で「投与による影響は見られなかった」(HSDB(2007))旨の記述がある。
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7
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生殖毒性
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分類できない
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妊娠6-15日の雌ラット、雌マウスを用いた経口投与試験で「母動物の生存への影響が見られない用量で、着床への影響および胎児の生存への影響は見られず、また胎児の内臓異常、骨格異常、外表異常の頻度に有意差は見られなかった」(HSDB(2007))旨の記述があるが、500 mg/kgまでしか投与されていない。これは、HSDB(2007)のヒト健康影響の記述「催奇形性も胎児毒性もなく、子宮肥大試験で陰性」で引用文献としているFood Chem. Toxicol. 40(2002)の内容と一致する。さらに高用量での影響が不明であり、雄の生殖機能に関するデータはないので、分類できない。
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8
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特定標的臓器毒性(単回暴露)
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分類できない
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ラットへの経口投与により致死濃度を求めた試験で「生存動物について毒性、異常行動、肉眼的病理所見は見られなかった」(HSDB(2007))との記述があり、用量は区分2のガイダンス値範囲外であった。しかし、生殖毒性で引用文献として使用したFood Chem. Toxicol. 40(2002)のヒト症例の項には「本物質の経口投与により遅延型過敏反応を示した17歳の精神病患者」の例が記述されているので、分類できない。
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9
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特定標的臓器毒性(反復暴露)
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分類できない
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プロピルエステルが混在する餌をラットに18ヶ月間経口投与した試験で「ある程度成長抑制が見られたが、病理学的な変化はなかった」(JECFA(1966))との記述があるが、用量は区分1のガイダンス値の範囲内である。高用量での影響は不明なので分類できない。
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10
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吸引性呼吸器有害性
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分類できない
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データがないので分類できない。
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