GHS分類結果

名称:ポリ(オキシエチレン)=ドデシルエーテル硫酸エステルナトリウム
CAS番号:9004-82-4

結果:
物質ID: 1-409
分類実施者: 経済産業省、環境省
分類実施年度: 平成20年度
使用マニュアル: 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - 爆発性に関わる原子団を含まない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - 固体である。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - 固体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - 固体である。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - 固体である。
7 可燃性固体 分類できない - - - - データがなく分類できない。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 爆発性、あるいは自己反応性に関わる原子団を含まない。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - 固体である。
10 自然発火性固体 分類できない - - - - データがなく分類できない。
11 自己発熱性化学品 分類できない - - - - データがなく分類できない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - 固体である。
14 酸化性固体 分類できない - - - - データがなく分類できない。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4 警告 H302: 飲み込むと有害 P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P330: 口をすすぐこと。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
List3の情報源であるが、ラットを用いた経口投与試験のLD50値が1,600 mg/kg(RTECS(1999))との記述より、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - - データがないので分類できない。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHS定義上の固体であるので、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データがないので分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - - データがないので分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2 警告 H315: 皮膚刺激 P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。
P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。
P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。
HSDB(2002)に、ヒトへの毒性影響として「長期間の職業接触による皮膚刺激、皮膚乾燥の報告がある」旨の記述と、動物について「モルモット、ウサギの皮膚に対し、エチレンオキシド鎖が短いものはより刺激性がある」旨の記述があることから、区分2とした。 なお、List3の情報源に、ウサギを用いた24時間Draize試験で「severe」(RTECS(1997))と「moderate」(RTECS(1999))の記述がある。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2 警告 H319: 強い眼刺激 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
List3の情報源に、ウサギを用いた24時間Draize試験で「moderate」(RTECS(1997))、「severe」(RTECS(1999))の記述がある。また、本物質は皮膚刺激性物質であることから、国連GHS改訂2版の図3.3.1に従って、区分2とした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - 「ヒトで職業喘息」(HSDB(2002))との記述があるが、詳細が不明であり、他にデータがないため分類できない。
4 皮膚感作性 分類できない - - - - 「長期の職業暴露による接触性皮膚炎、湿疹」(HSDB(2002))との記述があるが、詳細が不明であり、他にデータがないため、分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - - データがないので分類できない。
6 発がん性 分類できない - - - - 主要な国際的評価機関による評価がなされておらず、データもないので分類できない。
7 生殖毒性 分類できない - - - - データがないので分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2(消化器系) 警告 H371: 臓器の障害のおそれ(消化器系) P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ヒトの急性毒性症状として「摂取により吐き気、嘔吐、下痢がみられる」(HSDB(2002))との記述より、区分2(消化器系)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない - - - - データがないので分類できない。
10 吸引性呼吸器有害性 区分1 危険 H304: 飲み込んで気道に侵入すると生命に危険のおそれ P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。
P331: 無理に吐かせないこと。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ヒトへの影響として「吸引により上気道浮腫とかなりの呼吸困難を生じ得る」(HSDB(2002))との記述より、区分1とした。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分2 - - H401: 水生生物に毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
甲殻類(ネコゼミジンコ属の一種)の48時間EC50 = 3.12mg/L(AQUIRE, 2008)から区分2とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分2 - H411: 長期継続的影響によって水生生物に毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P391: 漏出物を回収すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
急性毒性区分2であり、急速分解性に関するデータがなく、区分2とした。


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

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厚生労働省モデルSDS

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