名称:N-イソプロピル-N'-フェニル-パラ-フェニレンジアミン
CAS番号:101-72-4
物質ID: | 20A2031 |
分類実施者: | 厚生労働省、環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性にかかわる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性・自己反応性にかかわる原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 融点が140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(Si, Ge, As, Sb, Biなど)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素、フッ素または塩素を含まない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 過酸化物に関わる原子団(O-O)を含まない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値が522mg/kg(雄)および701mg/kg(雌)(厚生省報告,2003)、900mg/kg(SIDS,2000)を示しているため、「区分4」とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ウサギで5010 と7940 mg/kgで死亡なし(SIDS, 2000)であるため、「区分外」とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | SIDS(2000)では、ヒトでのno irritatingとslightly irritatingの古いデータがあるが結論は出せないとし、さらにIUCLID(2000)にウサギの試験で1/3匹で処理12時間後に刺激が見られたが24時間後には刺激の痕跡はなかったためslightly irritatingとのデータがある。これらのヒトとウサギのデータから、SIDSはno irritatingとしている。これらのことから区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
ウサギを用いた試験で、24時間後に軽度の結膜に紅斑が見られたが48時間後には認められなかった(SIDS, 2000)、24時間後に中程度の刺激がみられた(SIDS, 2000)、刺激性なしから軽度の刺激(IUCLID, 2000)、2/3匹に機械的刺激(IUCLID, 2000)とあるため区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
モルモットの皮膚感作性試験で70%の動物に反応が見られた(SIDS, 2000)ことから区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | 生殖細胞でのデータなし。in vivo試験での遺伝毒性試験(SCE)は陰性(BUA 207, 1996, IUCLID 2000)。 in vitro変異原性試験の1種の指標のみで陽性(染色体異常)(SIDS 2000)、in vitro遺伝毒性試験の1種の指標のみで陽性(SCE)(SIDS 2000)であるため、「分類できない」とした。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | ヒトおよび動物のデータがないため「分類できない」とした。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | 分類すべき十分なデータがない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(肝臓、腎臓、血液系) | 警告 | H371: 臓器の障害のおそれ(肝臓、腎臓、血液系) |
P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの経口試験では455mg/kg bw以上の投与群で肝臓(小葉中心性の肝細胞肥大、肝細胞の分裂像の増加、肝に髄外造血)、腎臓(腎臓髄質に再生尿細管およびリンパ球浸潤)、脾臓(強度の髄外造血)に毒性症状が認めれた。(厚生労働省報告, 2003)したがって、「区分2(肝臓、腎臓、血液系)」とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(肝臓、血液系) | 警告 | H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(肝臓、血液系) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた28日間反復経口投与試験で100mg/kg bw(90日換算31mg/kg bw)以上の投与群で血液(赤血球、血色素、ヘマトクリット値の低下)、肝臓(腫大、好酸性肝細胞肥大、小葉中間帯の脂肪化、単細胞壊死)、脾臓(腫大、ヘモジデリン沈着, 髄外造血増加の増強)に毒性症状が認めれた。(厚生労働省報告, 2003)したがって、区分2(肝臓、血液系)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類(ニジマス)の96時間EC50=0.34 mg/L(SIDS, 2000)から区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性区分1であり、急速分解性がない(難分解性、BODによる分解度:2.2%(既存点検, 1994))ことから、区分1とした。 |
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