名称:ジペンテン
CAS番号:138-86-3
物質ID: | 20A2052 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分3 | 警告 | H226: 引火性液体及び蒸気 |
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P233: 容器を密閉しておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P242: 火花を発生させない工具を使用すること。 P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
引火点が概ね40℃(ホンメル(1996), NFPA(13th, 2006))である。 | |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団、および自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点が概ね230℃以上(ホンメル(1996), NFPA(13th, 2006))である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属又は半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素、フッ素または塩素を含まない有機化合物である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットにおけるLD50値 5.3g/kg bw(CICADs(No.5, 1998))に基づき区分外とした。 健康有害性については、ID20A2233でジペンテンの成分である「(4R)-p-メンタ-1,8-ジエン(別名:d-リモネン)CAS 5989-27-5」も参照のこと。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ウサギにおけるLD50値 >5g/kg(CICAD(No.5, 1998))に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 ID20A2233でジペンテンの成分である「(4R)-p-メンタ-1,8-ジエン(別名:d-リモネン)CAS 5989-27-5」は区分2に分類されている。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 呼吸器感作性 | 区分1 | 危険 | H334: 吸入するとアレルギー、喘息又は呼吸困難を起こすおそれ |
P304+P341: 吸入した場合:呼吸が困難な場合には、空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P342+P311: 呼吸に関する症状が出た場合:医師に連絡すること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P285: 換気が十分でない場合には、呼吸用保護具を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトにおいて、リモネンへの長期または反復ばく露による呼吸困難および胸苦しさなどの呼吸作用(respiratory effects)(NICNAS(No.22, 2002))がみられたことから、区分1とした。 | |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトのパッチテストにおいて陽性データがあり(NICNAS(No.22, 2002))、モルモットを用いた試験(Maximization test)(CICADs(No.5, 1998))においても感作性が認められたことから、区分1とした。また、EU分類においてR43(区分1相当)である(EU-Annex I, access on 7 2008)。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | in vivo(マウススポット試験)における陰性結果(CICAD(No.5, 1998))に基づき、区分外とした。in vitro変異原性試験では、エームス試験、マウスリンフォーマ試験、チャイニーズハムスターのCHO細胞を用いた染色体異常試験、および姉妹染色分体交換試験において陰性である(CICADs 5(1998), PATTY(5th, 2001))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 ID20A2233でジペンテンの成分である「(4R)-p-メンタ-1,8-ジエン(別名:d-リモネン)CAS 5989-27-5」は区分外に分類されている。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | マウスにおける経口投与試験(妊娠期7-12日)にて、児の体重増加抑制および骨形成の異常「increase in the incidence of abnormal bone formation」がみられた(PATTY(5th, 2001))が、母体毒性によるものか明確でなく、成獣の生殖機能や生殖能力も含め再審のデータがないため分類できないとした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 ID20A2233でジペンテンの成分である「(4R)-p-メンタ-1,8-ジエン(別名:d-リモネン)CAS 5989-27-5」は区分1(呼吸器)、区分3(麻酔作用)に分類されている。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | リモネンが主成分である洗剤に蓋をせず放置した環境下において、労働者に鼻および喉への刺激性の増加傾向がみられた(NICNAS(No.22, 2002))が、本件において本物質による影響下かどうか不明なため分類できないとした。リモネンを主成分にした製品が自己酸化されたことにより呼吸器感作性が発生した例がある(NICNAS(No.22, 2002))。 ID20A2233でジペンテンの成分である「(4R)-p-メンタ-1,8-ジエン(別名:d-リモネン)CAS 5989-27-5」は区分1(消化器)に分類されている。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 0.70 mg/L(環境庁生態影響試験, 1998)から、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性区分1、急速分解性である(BODによる分解度:41、81、98%、GC測定による分解度:100%(既存点検, 1980))が、生物蓄積性があると推定される(log Kow=4.83(>4.0、NICNAS, 2002))ことから、区分1とした。 |
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