名称:(1R,3R)‐2,2‐ジメチル‐3‐(2‐メチル‐1‐プロペニル)シクロプロパンカルボン酸(5‐フェニルメチル‐3‐フラニル)メチル(別名バイオレスメトリン、ビオレスメトリン)
CAS番号:28434-01-7
物質ID: | 20A2070 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分4 | - | 警告 | H227: 可燃性液体 |
P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
GHSの定義における固体ではあるが、常温ではきわめて粘性の高い液体と考えられる。引火点が92℃(Pesticide Manual ,14th 2006)であり区分4に相当する。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体ではあるが、常温ではきわめて粘性の高い液体と考えられる。引火点が92℃(Pesticide Manual ,14th 2006)であり区分外に相当する。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 融点が140度以下の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属又は半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体ではあるが、常温ではきわめて粘性の高い液体と考えられる。フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体ではあるが、常温ではきわめて粘性の高い液体と考えられる。フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットのLD50値がEHC 92(1989)に675mg/kg(元文献1986), 840mg/kg(元文献1984), 990mg/kg(元文献1979), 7071mg/kg(元文献1970), >8000mg/kg(元文献1972), 8800mg/kg(元文献1969)で区分外(2000mg/kg 体重以上)にあたるデータと、675〜990mg/kg 体重(EHC 92,1989、EHC(J)92,1990)で区分4(300〜2000mg/kg 体重)にあたるデータが同数あるため、元文献が新しい法を採用し区分4に分類した。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ラットの経皮試験(EHC 92,1989、JMPR 356,1976)におけるLD50が10000 mg/kg 体重以上であり、区分外(JIS;2000mg/kg 体重以上、GHS;5000mg/kg 体重以上)にあたる。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 融点が30-35℃で黄色の粘稠な油あるいはペースト(ICSC(J),2001)であるため液体としての物理化学的危険性も判断した。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | ラットの吸入試験(EHC 92,1989、JMPR 356,1976)における暴露経路は不明であるが蒸気圧(0.00014mmHg@25℃(参考資料SRC Access on 6,2008)からミストまたは粉塵と考えられる。しかしLC50が0.872 mg/l(24H)以上、すなわち0.145mg/l(4H)以上であり区分2〜区分外のいずれかであるため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギの試験データ(EHC 92,1989、JMPR 356,1976)において、「刺激や角膜障害、眼への障害を示さなかった」との記述があるので区分外とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | モルモットの試験データ(EHC 92,1989、JMPR 356,1976)において「紅斑の痕跡を示したのみであり感作性、刺激性は低い」との記述があり、皮膚感作性を明らかに結論づけているわけではないので分類できないとした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分2 | 警告 | H341: 遺伝性疾患のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
in vivo 変異原性試験(ラット小核試験)(ATSDR,2003)において陽性であることから区分2とした。 | |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 区分1B | 危険 | H360: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ウサギの試験データ(EHC 92,1989、JMPR 356,1976)において、親動物に一般毒性が示されない用量で「すべての用量で胎児の消失がみられた」との記述があり、区分1Bとした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(麻酔作用) | 警告 | H336: 眠気又はめまいのおそれ(麻酔作用) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
経口投与後2時間で痙攣が生じ、他の動物に対し神経質となり、攻撃的になった。最終的に攣縮、衰弱、昏睡を経て24時間以内に死亡した。ガイダンス値を超えた用量での神経毒性であることから区分3(麻酔作用)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットの91日間経口試験において「肝臓への脂肪浸潤が1200 mg/kg餌. 以上でみられた」との記述があり、換算すると60 mg/kg 体重/日である(EHC 92,1989、EHC(J)92,1990、JMPR 356,1976)、またイヌの90日間経口試験ではNOAELが80mg/kgで、250mg/kgでみられた変化は、血液系への影響で病理学的変化もみられなかった(EHC 92,1989)ことから、分類できないとした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類(ブルーギル)の96時間LC50=0.0008mg/L(ECOTOX, 2008)から区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性区分1であり、急速分解性がない(SRC: BioWin V4.10)ことから区分1とした。 |
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