名称:1-ヘキサノール
CAS番号:111-27-3
物質ID: | 20A2100 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分3 | 警告 | H226: 引火性液体及び蒸気 |
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P233: 容器を密閉しておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P242: 火花を発生させない工具を使用すること。 P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
引火点58.4℃(Closed Cup, HSDB(2006)), 63℃(Closed Cup, Merck(14th, 2006), HSDB(2006))であることより60℃以下であれば区分3、60℃超であれば区分4であるが、UNRTDG分類においてClass 3, Packing group IIIであることからその区分に基づいて区分3とした。 | |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点290-304℃(HSDB(2006), ICSC(J)(2002), NFPA(13th, 2006))より、区分外とした。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 塩素およびフッ素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素および水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットのLD50のうち区分4に該当するデータが1件(LD50=1800 mg/kg(male), 720 mg/kg(female);(DFGOT vol. 9,(1998))、区分外に該当するデータが4件(LD50=4000 mg/kg, 4590 mg/kg, 4870 mg/kg, 7080 mg/kg;(DFGOT vol. 9,(1998))であったことから、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ウサギにおいてLD50=2538 mg/kg(DFGOT vol. 9, 1998; PATTY 5th, 2001)の値を得ていることからJIS分類基準の区分外(国連分類の区分5)とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | ラットの8時間吸入試験において20℃での飽和蒸気圧濃度(約5.6 mg/L)(4時間換算値: 約8 mg/L)において「致死性なし(not lethal)」(DFGOT vol. 9, 1998)の結果を得ているが、これだけでは判断できず、データ不足により分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分外 | - | - | - | - | ラットの1時間吸入試験においてLC50>21 mg/L(4時間換算値:LC50 >10.5 mg/L, IUCLID 2000)の結果を得ていることから区分外とした。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
ヒトのパッチテストにおいて4時間以上の暴露により陽性対照と比較して非常に低い刺激性を示した(PATTY(5th, 2001)。ウサギのOECD TG 404に準拠した試験において「中等度の刺激性」を示したこと(IUCLID(2000))、また投与量や投与期間は不明ではあるが、「中等度の刺激性(DFGOT vol. 9(1998)」や「紅斑、およびグレード1に似た浮腫(DFGOT vol. 9(1998)」を示したことから区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
ウサギの試験において滴下後72時間における平均スコア値が角膜混濁; 2, 虹彩炎; 1.25, 結膜発赤; 2.5, 結膜浮腫; 2.5であり、21日後には完全に回復している(ECETOC TR. 48(1998))。またウサギを用いた試験(OECD TG 405)においてModarateとされ(IUCLID(2000))、また、他のウサギを用いた試験において5 %溶液で重度な眼のびらん、および1 %溶液において重度の刺激性としていることから(DFGOT vol. 9, 1998)、区分2Aとした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | ヒトにおけるパッチテストおよびモルモットへの皮膚感作試験(Magnusson and Kligman法)において感作性を示さないとの記述があることから(DFGOT vol. 9, 1998)、区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | in vivo変異原性試験のデータがないことより分類できないとした((DFGOT vol.2(1998)、IUCLID(2000))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | 発生毒性について、ラットの器官形成期の経口投与により、親動物に臨床的症状および体重低下が見られたが、胚毒性および催奇形性は認められなかった(PATTY 5th, 2001)、しかし親動物の性機能、生殖能に関するデータがないことから、データ不足により分類できないとした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットの強制経口試験において440 mg/kg(雄), 90 mg/kg(雌)の用量において腎皮質が混濁腫脹を伴ったうっ血とあるが(DFGOT vol. 2, 1998)、詳細なデータがなく、分類できないとした。なお、ラット、マウス、モルモットを用いた吸入試験およびウサギを用いた皮膚試験は混合物を用いており、吸入試験において呼吸器刺激性が見られるが、純度が44%(44 % 1-hexanol, 53 % methyl-1-pentanol)なので評価には使用しなかった。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットの混餌による3週間試験(PATTY 5th(2001))のガイダンスの範囲値を超える330mg/kg bw(90日換算)の用量で血中脂質の変化など軽微な変化以外に影響は見られず、またラットの混餌による13週間の試験(IUCLID(2000))のNOAELは250mg/kg bw、LOAELは500mg/kg bwで、いずれもガイダンス値を超える用量であることから区分外(経口)に該当するが、他経路でのデータがなくデータ不足で分類できないとした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットの試験において「0.2mlの誤嚥により10匹中10匹が即座に呼吸停止によって死亡した」の記述(PATTY 5th, 2001; IUCLID, 2000)があるが、データが古く区分外(国連分類の区分2)とするには十分ではないので分類できないとした。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 | - | - | H402: 水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50が97.7mg/L(AQUIRE, 2008)であることから区分3とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分3 | - | - | H412: 長期継続的影響によって水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分3、信頼性のある急速分解性データが得られていないことから、区分3とした。 |
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